クラシック名盤 実力派ヨッフム 入魂の「英雄」

目安時間:約 4分
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ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第3番変ホ長調作品55「英雄」
オイゲン・ヨッフム指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1954年2月

 

オイゲン・ヨッフム(1902-1987)は、フルトヴェングラー急逝のあと
ベルリンフィルの次期常任指揮者として名前が上がったほどの実力者です。

 

この「英雄」もフルトヴェングラーが亡くなる年の録音ですが、
活き活きとした魅力溢れる演奏を展開しています。

 

「カラヤンとフルトヴェングラー」中川右介著によると

フルトヴェングラー亡き後の次期候補としてまず有力だったのがカール・ベーム。当時60才という働き盛りということで一番の候補だったようです。

 

次がセルジュ・チェリビダッケ。彼はまだ32才という若さでしたが、
敗戦直後のドイツにおいてベルリンフィルを支えた功労者でした。

 

記録では、フルトヴェングラーはチェリビダッケをと考えていたふしが感じられます。ただ、チェリビダッケの傲慢な性格が、ベルリンフィル内でも好き嫌いがあったようです。

 

そしてヘルベルト・フォン・カラヤン。当時36才。
もちろん彼も候補でしたが、順位は低かったようです。でも結論から言うと、カラヤンのビジネスセンスというか政治力の勝利だったんでしょうね。

この辺は、もう少し、当時の記録を深く調べて行きたいと思います。

 

オイゲン・ヨッフムは、フルトヴェングラーが亡くなった1954年は52才。
指揮者としてもっとも脂の乗ってきた年代で、年齢から言うとヨッフムが
もっとも適任だったのでは?なんてヨッフム贔屓の僕は思ってしまいます。

 

もしベームかヨッフムがベルリンフィルの常任指揮者になっていたら、
ベルリンフィルのサウンドも現在とは大きく違っていたことでしょうね。

 

さてヨッフムの演奏は、彼の演奏からはいつも感じる、演奏する悦びはもちろん陳腐な表現ですが、愛と勇気と友情、というような生きる悦びを与えてくれます。

 

フルトヴェングラーのような人生との闘いを感じさせる壮絶さはないのですが、もっと前向きな希望を与えてくれるのが嬉しいです。

 

これはヨッフムの人柄でしょうか?

 

岩城宏之氏のエッセイでも、ヨッフムは、人間味に溢れ、オーケストラのメンバーと共に笑い、泣き、感動する好人物として書かれています。

 

だから僕は、辛くて心が折れそうなとき、ヨッフムの演奏を聴きます。
友よ、人生悪いことばかりじゃないよ、前を向こうぜって。



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