唯一無二の怪演 ケーゲル狂気の運命

目安時間:約 3分
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ケーゲルは1920年ドレスデン生まれの旧東ドイツ生まれの指揮者。
この録音の翌年1990年にピストル自殺で70才の生涯を終えています。

 

評論家・許光俊氏の著書や文章でいくつかの狂気的な録音が紹介されて
僕はいくつか聴くようになり、このCDもその一つです。

 

ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第5番「運命」ハ短調作品67
ヘルベルト・ケーゲル(1920-1990)指揮
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
1989年10月18日サントリーホール
NHKによる実況録音

 

1989年と言えば、わずか1週間だけの昭和最後の年。そして平成元年。
日本はバブル経済で国内全体が浮かれていた頃。

 

この演奏会も前評判が高かった訳ではなく、コンサートに行った聴衆や
FM放送で流れたこの演奏を聴いた人たちの口コミでその異様な演奏が評判になり口コミで広がり、CD化になったそうです。

 

CDに解説文を書いている許光俊氏も聴きに行くことが出来ず、後から人からもらったエアチェックの録音を聞いて度肝を抜かれたそうです。

 

さて、演奏は、第1楽章は、端正でオーソドックスな演奏で、ドレスデンフィルの磨き抜かれた美しい音色に魅了されます。

 

そして第2楽章も演奏が進むに従い、あれおかしくない???となってきます。演奏が止まってしまうのではないかと思われるくらいスピードが遅くなり、そのまま瞑想の世界に引き込まれそうになります。

 

ここで告白しますが、気が付くとカクッと首が落ち、違う世界に連れて行かれそうになります。寝てしまうとは違う現象です。

 

第3楽章は、また端正な表現にも戻りますが、最終楽章では、一気にデフォルメした表現になります。

 

許氏は、1947年のフルトヴェングラーの戦犯疑いが晴れての復帰コンサートで演奏された「運命」に匹敵する歓喜の表現と書いています。

 

まさに一期一会、唯一無二の怪演、いや名演です。

 

また、アンコールで「G線上のアリア」を演奏していますが、これがまた極上の美しさです。

 

しかも演奏前に曲の紹介をするケーゲルに肉声が入っているのも貴重です。このCDは聴かずには死ねない1枚です。





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