仲道郁代 ショパンが生きた時代に想いを馳せて

目安時間:約 4分
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フレデリック・ショパン(1810-1849)
ワルツ(17曲)
DISC1 1848年製プレイエルによる演奏
DISC2 2013年製スタインウェイによる演奏

 

仲道郁代(ピアノ)

 

 

僕は日本人ピアニストの録音はあまり聴かないのですが、
内田光子さんと仲道郁代さんだけは別です。

 

特に仲道さんはチャーミングな容姿もあってついつい聴いていしまいます。仲道さんの録音ではモーツァルトの全集を愛聴しています。

 

さて、そんな仲道さんが面白い企画のCDを出されました。
また、そのCDジャケットにある仲道さんのメッセージにも、
ショパンのワルツに対してのコメントがあり、僕は仲道さんの芸術家としての態度にとても好感を持ちました。

 

要約しますと、仲道さんは、いままでショパンのワルツを一部の曲を除いて積極的に弾いてこなかった。

 

理由はショパンのワルツはどちらかというと、嗜好品的なイメージがあり、ショパンの芸術の中でワルツとは何なのか、マズルカやポロネーズとの違いは何なのか?それが自分の中で解決できないと弾けないと、考えていたそうです。

 

その解決の糸口が見つかったのは、2007年のNHKのショパンの足跡を
たどる旅の番組で、プロデューサーの計らいで、1848年製のプレイエル・ピアノに触れたことがきっかけだったそうです。

 

1948年と言えばまさにショパンが生きていた時代のピアノ。
現代のピアノに比べ繊細な演奏が必要で、ショパンが記した細かくこだわって指示されたペダル記号。

 

それらを駆使して演奏すればワルツは、単なる華やかな曲ではなく、陰影に富んだ深い芸術的表現を伴う音楽になります。

 

当時のピアノを通して楽譜に向き合えって発見したことが仲道さんにとってのワルツの道標になったそうです。

 

以前、評論家の宇野功芳氏が、自分はショパンのワルツは好きだが、ショパンファンの中にはワルツを軽く考えている人もいるので残念と記され、

 

ピアニスト、ルイサダのワルツに対する
深い洞察なコメントも引用されていました。

 

仲道さんのショパンのワルツに対する真摯な姿勢はまさに芸術家の本懐で、僕は仲道さん演奏家としての姿勢により敬意を抱きます。

 

演奏は、ショパンのワルツに対する深い洞察のもと、陰影に富んだ演奏を展開。
華麗でチャーミングな中にノスタルジー、憧れ、ショパンが感じたで悲しみ、虚しさが込められています。

 

1848年製のプレイエルは、現代のスタインウェイに比べれば、響きは質素で、ミュート気味ですが、響かない分細かなニュアンスが活きていると思います。

 

ぜひ、聴き較べて170年前のパリに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?




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