ハイドンの交響曲 シュミット=イッセルシュテットの誠実な名演で

目安時間:約 9分
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ハンス・シュミット=イッセルシュテット(1900-1973)は、

ドイツの名指揮者で、僕の大好きな指揮者でもあります。

 

ただ、残念ながら同時代の大指揮者に比べ

評価や人気面では低いような気がします。

 

もっと評価されて良い指揮者だと思います。

 

僕が愛読している、1995年出版の
『指揮者とオーケストラ』“200CD指揮者とオーケストラ編纂委員会編”には、

 

200人の指揮者が紹介されているのに、

なんとハンス・シュミット=イッセルシュテットを、

載せていないという凡ミスを犯しています。

 

企画編集は、アルク出版企画ですが、

その見識のなさにがっかりしたものです。

 

愚痴はともかく、僕の好きなレーベルVENIAS の

『Hans Schmidt-Isserstedt The Collection』から名演をお届けします。

 




交響曲の父ハイドンのもと、生きる喜びを味わう

 

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、

パパ・ハイドンと周囲の人たちから愛された人物でした。

 

しかもその生涯に108の交響曲、83の四重奏曲、4つのオラトリオ、

34の歌劇、その他あらゆる楽曲にわたって傑作を残しています。

 

“交響曲の父”と称せられ、ソナタ形式やシンフォニー形式を完成し、

今日の基礎を築いた作曲家です。

 

僕が、初めてクラシックのレコードを買ったのが、中学1年生の時だと思います。
17センチEP盤で、なぜかハイドンの交響曲第100番“軍隊”でした。

 

なぜ、ハイドンだったのか憶えていませんが、

僕はそれ以来50年近くハイドンの交響曲は大好きです。

 

CDでは、アンセルメ、ヨッフム、セルが、名演を残してくれています。

 

そして今回ご紹介するのが、ハンス・シュミット=イッセルシュテットの名演です。
これがまた超名演で、聴いていて楽しくてなりません。

それでは個別にご紹介します。

 

ハンス・シュミット=イッセルシュテットのハイドン“オックスフォード”

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)
交響曲第92番ト長調“オックスフォード”

Ⅰ(06:08)Adagio,allegro spiritoso
Ⅱ(07:09)Adagio
Ⅲ(03:53)Menuetto
Ⅳ(05:19)Prestp

ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮
シドニー交響楽団
録音:1953年8月6日

 

この交響曲は、1789年の作で、エステルハージ家につかえていた頃の作品です。
ハイドンが渡英中に、オックスフォード大学はハイドンに名誉音楽博士の称号を贈りました。

その式典に際して、以前作ったこの交響曲を演奏したので、

以降、オックスフォードという名称で呼ばれるようになりました。

 

53年という古い録音、しかもオーストラリアのシドニー交響楽団という珍しい録音です。

でもシュミット=イッセルシュテットの音楽作りはあくまで誠実にすすめながら、

その中にチャーミングな煌めきが散りばめれていて聴いていて楽しくなります。

 

シドニー交響楽団は、創設が1932年ですが、シドニー交響楽団として

コンサート活動を始めたのが戦後の1946年からで、この録音時まだ本格的な活動から

数年しか経っていない状況でした。

 

でも名手ぞろいと思われ、管楽器奏者にはキラッと光る自主性を感じます。
なお、この録音は、特にコメントがありませんがライブ録音のようです。



ハンス・シュミット=イッセルシュテットのハイドン“驚愕”

交響曲第94番ト長調“驚愕”
Ⅰ(06:41)Adagio-Vivace assai
Ⅱ(07:25)Andante
Ⅲ(04:07)Menuet.Allegro molto-Trio
Ⅳ(04:09)Finale.Allegro di molto

ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮
北ドイツ放送交響楽団
録音:1955年12月7日~15日

 

1791年、ハイドンがロンドン滞在中に作曲された交響曲です。
いわゆるザロモン交響曲中の第3番に相当します。
翌1772年3月23日、第6回ザロモン音楽会に初演されました。

 

この“驚愕”という表題は、第二楽章の中で、突然、打楽器の強打で大きな音が出て、

聴衆の夢心地を驚かすからです。

 

ある説によるとご婦人たちが弦楽器の演奏にうっとりするのを見て、

ハイドンがいたずら心を出したと言われています。

 

シュミット=イッセルシュテットの演奏は、

何もしていないようでどうしてこんなに充実した演奏ができるだろうと思います。

あくまで徹底した誠実な音楽作りが、充実した響きを作り出しています。

ハンス・シュミット=イッセルシュテットのハイドン“時計”

交響曲第101番ニ長調“時計”
Ⅰ(08:52)Adagio-Presto
Ⅱ(08:22)Andante
Ⅲ(05:54)Menuet.Allegretto-Trio
Ⅳ(04:58)Finale.Vivace

ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮
北ドイツ放送交響楽団
録音:1961年

 

ザロモンとの契約による第二回目の渡英でハイドンは、

また6つの交響曲を作曲しました。この“時計”はその中のひとつです。

 

“時計”が初演されたのは1794年3月3日で、ザロモン演奏会第4回目と思われます。
“時計”という題名は19世紀になってからつけられたものでしたが、
初演当時から、ロンドンの聴衆を熱狂された名曲です。

 

シュミット=イッセルシュテットの演奏は、録音が60年代ということもあり、
よりシュミット=イッセルシュテットの妙技が聴くことが出来ます。

何度聴いても飽きない名演です。

 



ハンス・シュミット=イッセルシュテットは、ドイツ復興の旗手だった

もし僕が、映画監督だったら、脚本家だったら、
ハンス・シュミット=イッセルシュテットをモデルにして映画を作るでしょう。

 

第2次大戦後の荒廃したドイツで、新しいオーケストラを結成して、

ドイツの人たちを癒し、勇気づけ、ドイツ復興に尽くそうと奔走した主要メンバーです。

 

シュミット=イッセルシュテットの悲愴 ドイツ復興に貢献した夢の楽団


拙文ですが、こちらで多少触れています。

 

まとめ

ハンス・シュミット=イッセルシュテットで聴く、
ベートーヴェンやブラームスは格調高い名演ばかりです。

 

そこには特別なことは何もしていないのに、
充実した響きと心のこもった演奏には深い感銘を受けます。

 

ずっと聴いていきたい指揮者ですね。




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