朝比奈隆 男の美学を貫いた 最後のベートーヴェン・ツィクルス

目安時間:約 7分
  • 人気ブログランキング

昨日、ユーチューブで

朝比奈隆氏の

2つの映像を

観ました。

 

どちらも感銘深いものでした。

 

一つは、1997年、

大阪のABC放送の制作のもので、

https://youtu.be/zaQO45gt898

 

同年に大阪フィルとの

6回目のツィクルスに向けて

 

3番『英雄』と6番『田園』の

リハーサルと風景と

 

当時まだ35歳の佐渡裕氏との

対談を中心構成されていました。

 




朝比奈隆 ベートーヴェン『英雄』のリハーサル風景

 

朝比奈さんが、英雄の出だし部分の

チェロが奏する勇壮な英雄の主題を支える

 

ヴィオラの伴奏を何度も

やり直しさせるシーンが印象的でした。

 

ヴィオラ奏者は、

出だしでどうしても気負うのか

アクセントを付けてしまいがですが、

 

朝比奈氏は

それを何度も指摘して

根気よく修正していました。

 

朝比奈氏のぶ厚い響きは、

こんなところから

生まれるんだなと感動しました。

 



朝比奈隆 2000年7月23日サントリーホール

 

その次の映像は、

2000年7月23日に、

サントリーホールでベートーヴェンの英雄の

全曲盤です。映像元はBS2だったと思います。

https://youtu.be/_QdDgsBxi5k

 

オーケストラは、同じく

大阪フィルハーモニー交響楽団。

 

この演奏は、CDで何度も聴いていますが、

もはや感動以外の何物でもありません。

 

朝比奈さんは、

最後まで立って指揮しました。

 

男の美学を貫いたとも言えます。

 

しかも演奏は、

遅いテンポながら、

全く弛緩したところがなく、

 

大阪フィルも

もしかしてこれが最後かもしれない

と必死の演奏を展開しています。

 

終演後、オーケストラが引き上げた後も

感動した観客たちは、

帰らないで

30分間も拍手を送り続け、

 

朝比奈さんがステージで、

一人でそれに答えるシーンには、

こみ上げてくるものはありました。

 



朝比奈隆 最後のベートーヴェン交響曲ツィクルス

 

90歳を超えた朝比奈氏は、

この年2000年に

生涯最後の

ベートーヴェン・ツィクルスを

敢行しています。

 

この年3月10日に

大阪のフェスティバルホールで、

第2番と第6番『田園』を皮切りに

 

5月3日に福岡で第4番

 

5月10日に大阪で第5番

 

7月23日に、

本日紹介する第3番『英雄』と第1番を

東京のサントリーホールで。

 

9月24日に大阪に戻って第7番と第8番。

 

そして最後が12月29日に

大阪のフェスティバルホールでの第九でした。

 

まさに90代でのベートーヴェン全集です。

 

そしてこの第九の演奏からちょうど1年後の

2001年12月29日に93歳で永眠されました。

 

この時のCDがこれです。

https://amzn.to/2IB2ILY

 

ベートーヴェン:交響曲全集(大阪フィル/朝比奈隆)

 

 

【曲目】
ベートーヴェン:
CD1 交響曲 第1番&第2番
CD2 交響曲 第3番「英雄」
CD3 交響曲 第4番&第5番「運命」
CD4 交響曲 第6番「田園」
CD5 交響曲 第7番&第8番
CD6 交響曲 第9番「合唱」

 

【演奏】
朝比奈隆(指揮)
大阪フィルハーモニー交響楽団

 

【録音】
2000年7月23日(第1番、第3番) サントリーホール
2000年5月3日(第4番) アクロス福岡
2000年5月10日(第5番)、9月24日(第7番、第8番) 大阪・ザ・シンフォニーホール
2000年3月10日(第2番、第6番)、12月29日(第9番) 大阪・フェスティバルホール
[2ch HQ/DSDレコーディング]

 

 

最後に

 

またNHKから生涯最後の

ベートーヴェンツィクルスを

映像で完全収録したDVDが出ています。

https://amzn.to/2E5xqqX

 

もう聴いていて涙しかありません。

特に英雄の第2楽章は、

言葉にできません。

 

絶対聴いた方がいいです。

 



  • 人気ブログランキング

コメントは2件です

  1. 松村 訓明(まつむら のりあき) より:

    ともやんさま

    いつも楽しくメルマガを読ませていただいています。ありがとうございます。

    私も朝比奈隆さんは大好きで、ベートーヴェンなら昭和の終わりごろに、新日本フィルハーモニーと録音した交響曲全集が好きです。音の骨組みがしっかりしているように感じています。

    一度だけ、岡山にあるシンフォニーホールで、朝比奈 隆さんと大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏を聴いたことがあります。曲目はブルックナーの5番でした。音がしっかりしていて、実演に接することができて良かったと思ったことを覚えています。

    ベートーヴェンでは、交響曲なら他にバーンスタインさんがウィーンフィルハーモニー交響楽団と録音しているもの、ピアノソナタであれば、バックハウスさんやフリードリヒ グルダさんの演奏を聴いています。

    これからもよろしくお願いします。

    • tomoyankikaku より:

      松村様

      お世話になりありがとうございます。
      コメントありがとうございました。

      私は、朝比奈さんのコンサートには
      80年代から90年代に掛けて数回行きました。

      常に背筋を伸ばした指揮姿と堅固な曲作りには
      感銘を受けたものです。

      バーンスタインとウィーンフィルのベートーヴェンの交響曲全集と
      バックハウスとグルダのピアノソナタ全集は私も愛聴しております。

      これからもよろしくお願いいたします。

      ともやん

コメントフォーム

名前

 

メールアドレス

 

URL

 

 

コメント

トラックバックURL: 






最近の投稿
アーカイブ
カテゴリー
タグ
メルマガ登録
ぶろぐ村