第九に魅せられたワーグナーのピアノ編曲版 17歳の情熱を現代に再現!

目安時間:約 8分
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ベートーヴェンの第九に魅せられ、

その普及に努めた音楽家にメンデルスゾーンがいます。

 

メンデルスゾーンの功績は、もちろん作曲家としてもそうですが、

指揮者、演奏家として功績も多大で、

最大のものが100年間忘れられていたJ・S・バッハの「マタイ受難曲」の復活と、

ベートーヴェンの第九の普及が挙げられます。

 

そしてもう一人忘れてはならない後の大作曲家がいました。

リヒャルト・ワーグナーです。

 

メンデルスゾーンが、

ベルリンで「第九」のピアノ版を所見で弾いたのが17歳の年でしたが、

4歳年下のワーグナーが「第九」と出会ったのも1930年17歳の時でした。

 




第九の魅せられたワーグナーの17歳の行動力の凄さ

 

リヒャルト・ワーグナーは、

ドイツのオペラ史上最大の巨人で

波乱万丈の生涯を送った人ですが、

10代の時からその行動力は並ではありませんでした。

 

17歳でベートーヴェンの第九と出会うと、

その楽譜をどこからから借りてきて、

それを書き写し、さらに全曲のピアノ版まで作ってしまったのです。

 

19世紀当時は、楽譜も高価で、楽譜をレンタルする貸本屋がありました。

のちのロベルト・シューマンと結婚するクララの父、

フリードリッヒ・ヴィークもそんな楽譜の貸本屋を経営していて、

ワーグナーは、自伝「わが生涯」に、ヴィークの店から借りたと書いています。

 

しかも書き写したほどですから、数か月も借りて、

督促状まで来て、当然自分の小遣いで賄えず、

ついに家族に泣きついて払ってもらったという逸話もあります。

 

またヴィークはのちにピアノの教師となり、

その娘クララは、シューマンと結婚するのですが、

 

ワーグナーとシューマンは仲が悪かったそうで、

ワーグナーのその時のヴィークへの恨みからかもしれません。

 

さて、ワーグナーは、ヴィークの店から借りた第九の楽譜で研究を重ね、

第九のピアノ編曲版を作り、それを一面識もない、

ショット社という出版社に「出版してくれ!」持ち込みました。

 

もちろん相手にされなかったのですが、

その時ピアノ編曲版の楽譜に添えられていた手紙が、

現存するワーグナー最古の手紙です。

 

これが17歳の少年の行動力でしょうか!

 

そして後日談としては、

このショット社は後にワーグナー作品の出版元になるわけです。

 

だからもしワーグナーがそれっきりの人だったら、

この第九のピアノ版も陽の目を見なかったでしょう。

 



第九のピアノ版 ワーグナー17歳の情熱を現代に再現

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン - Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 Op. 125 (編曲:ワーグナー)
Beethoven - Symphony No. 9 in D Minor, "Choral"
編曲 : リヒャルト・ワーグナー - Richard Wagner

 

1.(15:05)I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(14:37)II. Molto vivace
3.(12:00)III. Adagio molto e cantabile - Andante moderato - Adagio
4.(24:39)IV. Finale: Presto - Allegro
total(66:21)

 

緋田芳江 - Yoshie Hida (ソプラノ)
穴澤ゆう子 - Yuko Anazawa (アルト)
櫻田亮 - Makoto Sakurada (テノール)
浦野智行 - Chiyuki Urano (バリトン)
小川典子 - Noriko Ogawa (ピアノ)
バッハ・コレギウム・ジャパン合唱団 - Bach Collegium Japan Chorus
鈴木雅明 - Masaaki Suzuki (指揮)
録音: May 1998, Hibiki no Mori Okegawa City Arts Theatre, Japan

 

ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(ワ-グナーによるピアノ編曲版)(バッハ・コレギウム合唱団/小川典子/鈴木雅明)

 

 

投稿日:2008/12/17
年末といえば第九です。普通の録音を聞くのも良いのですが、NMLの膨大なライブラリーの中から、少し変わった演奏をご紹介します。それは、ピアノ編曲版。同じ編曲ではリストのものが有名ですが、これはワーグナーが編曲した珍しい版。しかもリスト版にはない合唱付きで、小川典子、鈴木雅明という、世界的に活躍する日本人による演奏です。他にマーラー編曲版(CRC2107)などもあります。

ナクソス・ミュージック・ライブラリーのコメントより

 

一台のピアノで表現するにはさすがに制限がありますが、

終楽章の独唱と合唱は、少人数故に精鋭の歌い手たちのアンサンブルは聴きものです。

 

また、第九を聴き込んだ人にはすごくおすすめです。

ピアノで表現できない部分は、自分の中でオーケストラ部分を再現して聴くことにより、

17歳のワーグナーの情熱に思いを馳せることができます。

 




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