クナッパーツブッシュ 90年前のレア音源 後年の気品と格調あり

目安時間:約 9分
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ハンス・クナッパーツブッシュは、ドイツの名指揮者です。

 

1888年生まれで、1965年にミュンヘンで77歳で生涯を閉じました。

 

ミュンヘンやウィーンで活躍し、
第二次世界大戦後に再開されたバイロイト音楽祭を支えた指揮者でした。

 

リヒャルト・ワーグナーやアントン・ブルックナーの演奏で有名です。

 

同時代に活躍したフルトヴェングラー、クレンペラーとは違って、

間を大切にした粋な演奏が印象的で、

味わい深いのに重くならない、クナッパーツブッシュの芸風が好きです。

 

クナッパーツブッシュの日本への紹介に尽力された故宇野功芳氏は、

クナの愛称で呼ばれていました。

 

氏によると本国ドイツでもそう呼ばれていたそうです。

 

フルトヴェングラーのことをフルヴェンなどと略していうのとは違います。

 




クナッパーツブッシュ ハイドンもっとも古い音源

 

ヨゼーフ・ハイドン(1732-1809)
交響曲第92番ト長調“オックスフォード”
Ⅰ(07:10)Adagio-Allegro spiritoso
Ⅱ(09:07)Adagio
Ⅲ(03:13)Menuetto
Ⅳ(03:48)Presto
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
録音:1925年

 

グラモフォンによる正規録音で

しばらく幻の存在だったようですが、

 

1999年にオーストリアPREISERよりリリースされた

「クナッパツブッシュ・レアリティーズ」という

レア音源ばかり集めたCDに収録されていました。

 

いまから90年以上前、クナッパツブッシュ37歳の時の録音で、

録音で聴くことが出来るもっとも古いものですが、既に後年の気品と味わいは感じされます。

 

CDに復刻された録音は、あまりにも古いですが貴重な録音というべきでしょう。

 

 

クナッパーツブッシュ 90年前の音源より

 

クレメンス・フライヒャー・フォン・フランケンシュタイン(1875-1942)
Clemens Freiherr Von Franckenstein
(13:05)ジャコモ・マイアメーバの主題による変奏曲
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
録音:1925年

 

作曲家クレメンス・フライヒャー・フォン・フランケンシュタインは、

ドイツ生まれのオペラ作曲家で、ミュンヘン宮廷劇場とバイエルン州立劇場の

支配人として多くの方に記憶された人物です。

 

しかし、1933年にナチスが政権を取ったことにより、

34年に強制的に引退させられました。

 

献身的なカソリックのキリスト教徒であり、

ナチス政権の強力な反対者でもありました。

1942年8月に没しています。

 

もう90年以上前の録音で、その古さは生かしかたありません。

 

しかし、その中からほのかに高貴な色気と気品を感じられ、

ぞくぞくするような演奏です。

特に弦の音には古さを超えた哀愁を感じます。

 

 

ジョアキーノ・アントーニオ・ロッシーニ(1792-1868)
(08:57)ウィリアム・テル序曲
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
バイエルン国立管弦楽団
録音1928年

 

素晴らしい演奏。

ウィリアムテル序曲は、後半のファンファーレからが有名ですが、

全曲ってこんなに劇的で魅力的な曲だったんだ、初めて知ることが出来ました。

 

出だしのチェロの深い息遣いから引き込まれてしまいました。
聴いているうちに録音の古さも忘れさせてくれる名演です。

 

 

カルロ・マリア・フォン・ウェーバー(1786-1826)
(08:05)魔弾の射手序曲
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
バイエルン国立管弦楽団
録音1928年

ウィリアムテル序曲を同様な魅力を感じますが、

そこまでの感銘は受けませんでした。

 



クナッパーツブッシュ モーツァルトもっとも古い音源

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)
交響曲第39番変ホ長調 K.543
Ⅰ(06:57)Adagio-Allegro
Ⅱ(06:48)Andante con moto
Ⅲ(03:20)Menuetto.Allegretto-Trio
Ⅳ(03:47)Finale.Allegro
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
録音:1929年

 

クナッパーツブッシュとフルトヴェングラーの大きな違いは、

その間の取り方と遊び心のありなしだと思います。

 

クナッパーツブッシュの演奏には、

落語の名人の語りを聴くような粋な味わいを感じさせてくれるのです。

 

そしてその間の取り方など、武術の達人に片手一本でやられてし上手うような、

いや、参りました!という負けて清々しいという感じをもちます。

 

録音でしか聴くことが出来ず、

しかも多くの録音が古い音源にも関わらず、

クナッパーツブッシュが未だに聴かれ続けているのは、

その深い味わい、でも重くない、

飄々とした雰囲気を醸し出しているからではないか、と僕は思います。

 

このモーツァルトは、決してモーツァルトらしい演奏ではないけど、

出だしから違う曲かと思うほど、

独特な間の取り方をしていて、

これからどんな展開をしてくれるんだろうとわくわくさせてくれます。

 

しかもハイドンでも書きましたが、弦の響きがとても色気と気品があるんですね。



まとめ

 

クナッパーツブッシュが亡くなって、もう50年以上経ちます。

僕がクラシック音楽を聴き始めた70年代初頭にはすでに過去の人でした。

 

しかも、その名前を知ったのも何年も後のことでした。

 

フルトヴェングラーは、クナッパーツブッシュより10年も前に亡くなっていて、

しかも当時すでに神格化されていたにも関わらず、

クナッパーツブッシュの名前は、

トスカニーニやワルターなどの名前に隠れて知ることはありませんでした。

 

でも、クナッパーツブッシュ、そしてシューリヒトの名演を

日本のクラシックファンに紹介したのは、

なんといっても故宇野功芳氏の功績ではないかと思います。

 

しかもその演奏が、単に物珍しいだけではなく、

非常に感銘深い名演がごろごろしていたのです。

 

Hans Knappertsbusch Collector's Edition<完全限定生産>

 

最後にハンス・クナッパーツブッシュ・コレクション~1925-1964録音集(70CD)は、

まだまだ聴き始めたばかりですが、聴きごたえ十分な量で、

これから聴いていくのが楽しみであり、生きていく糧にもあるセットです。




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