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カラヤン フィルハーモニア管との最初のベートーヴェン交響曲全集

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カラヤンの記念碑 最初のベートーヴェン交響曲全集

 

ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)の名前は、クラシック音楽に日ごろ接していない人も、その名前だけは聞いたことがあるでしょう。

 

時の流れは早く、亡くなってもう30年近く経つんですね。

 

カラヤンは、その生涯にベートーヴェンの交響曲全集を4回録音していますが、このフィルーハーモニア管弦楽団との録音は、一番最初のもので、

1950年代前半で、カラヤンがまだベルリンフィルの常任になる前のものです。

 

カラヤンもまだ40代前半で、写真を見ても若々しく、映画スターのような男前の指揮者でした。

 




カラヤンがベルリンフィルの指揮者に

フィルハーモニア管弦楽団は、1945年EMIのプロヂューサー・ウォルター・レッグが、録音用に設立したオーケストラですが、その後、カラヤンで功績をあげ、

 

カラヤンがベルリンフィルに移ってからは、クレンペラー、ムーティ、シノーポリ、ドホナーニ、サロネンと世界屈指の名指揮者を首席に据え、世界のトップクラスのオーケストラとして君臨しています。

 

さて、このカラヤンの最初の全集は、1951年11月ロンドンでの第7番の録音から始まり、55年7月にウィーンで第9番の録音で終わっています。

 

この録音が終了する前の55年4月5日にカラヤンは、ベルリンフィルのフルトヴェングラーの後任として終身契約を交わしました。

 

この人事には、ベルリンの多くの人達は驚いたのではないでしょうか?

 

ドイツ敗戦の1945年以来、フルトヴェングラーが亡くなるまで、戦後の復興の中、400回以上ベルリンフィルを指揮してきたチェリビダッケは、ベルリンを去り、

 

1938年以来、16年で10回しか指揮をしていないカラヤンが常任指揮者になるとは誰が予想したでしょうか?

 

ここがカラヤンを評して、有能なビジネスマン、商売上手と言われる所以でしょう。

 

しかし、いくら商売上手でもその元になる才能や実力がないと話になりません。ベルリンフィルの常任候補までにのし上がってきたのはカラヤンの才能と実力に依るものです。

 

カラヤン、最初のベートーヴェン全集

そこで、このフィルハーモニア管とのベートーヴェン全集です。

 

全集全体に言えることは、正攻法の丁寧な音楽つくりが際立っていることです。

 

奇抜ことをやってやろうとか、驚かせてやろうかとか、そんなことは全くなく直球ド真ん中勝負で、身持ちいいです。

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僕は、いままでカラヤンをあまり聴いてきませんでしたが、カラヤンは、やっぱり凄い人だったんだ、と再認識させられました。

 

またカラヤンはテンポが速めという印象も持っていましたが、
そんなことはなく、どっしりとした歩みを感じさせる名演揃いです。

 

僕は、特に7番、2番、4番がいいですね。

特に第7番は、僕が聴いてきたいろんな指揮者の中でも屈指の名演だと思います。

 

ただ、僕があまり好まないのは、カラヤンの随所に聴かれるレガートで、

 

丁寧に聴こえて効果がある部分と、締まりがないと感じる部分があり、
僕がベートーヴェンに持つ、ワイルドなイメージからは、ちょっと間延びした印象を持ってしまいます。
それを特に感じのが、第3番「エロイカ」と第9番でした。

 



まとめ

カラヤンのキャリアを見ているとスポーツカーの開発の歴史とダブるものがあります。

カラヤンという指揮者は、最初からスポーツカーとして開発されたクルマと同じように感じます。

 

軽自動車やファミリーカーや普通のセダンとして開発されその中でトップになったのはなく、最初からスポーツカーとして開発され、そしてトップクラスになったクルマと同じように感じます。

 

指揮者の中には、軽自動車、コンパクトカー、セダンのようなカテゴリーでそれぞれトップになると人がいて、それぞれのカテゴリーではトップだけど、スポーツカーとしてのパフォーマンスとして競うと負けてしまいます。

 

でも、軽自動車もコンパクトカーもセダンもワンボックスもその中のトップクラスならどれも素晴らしいクルマです。

 

カラヤンは、最初からスポーツカーのトップになると決めて、
そのキャリアを積んだのだと思います。

 

その過渡期を知るという意味で、このフィルハーモニア管とのベートーヴェン全集は、貴重な録音だと思います。

 

カラヤンは、決して交渉上手と運だけでベルリンフィルの指揮者になったのではないとこのフィルハーモニア管との逃げも隠れもしない真っ向勝負的演奏は教えてくれます。





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