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カラヤン チャイコフスキー交響曲第6番 悲愴 30年の歩みと聴き較べ

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こんにちは、
ともやんです。

カラヤンは、チャイコフスキーを得意として第6番の悲愴はスタジオの世紀録音としては合計7回録音しています。

以下に簡単にまとめると
1939年 ベルリンフィル
1948年 ウィーンフィル
1955年 フィルハーモニア管
1964年 ベルリンフィル
1971年 ベルリンフィル
1976年 ベルリンフィル
1984年 ウィーンフィル

残念ながら、39年、64年、84年が未聴ですが、
今日は、48年、71年、76年盤を聴いての印象を記します。

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カラヤンのチャイコフスキー悲愴 1948年録音

ピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)
交響曲第6番ロ短調“悲愴”作品74
Ⅰ:(19:01)Adagio-Allegro non troppo
Ⅱ:(09:00)Allegro con grazia
Ⅲ:(08:15)Allegro molto vivace
Ⅳ:(10:01)Finale.Adagio lamentoso-Andante

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音1948年11月

第2次大戦中の42年から44年は、ヒトラーに疎んじられ、フルトヴェングラーから嫌われほぼ干された状態だったカラヤン。

敗戦直前に命からがら妻とイタリアに逃げ延びます。

そしてドイツの敗戦。

妻が1/4ユダヤ人の血が入っているとか、ヒトラーに嫌われて干されていたとかとは関係なくナチの党員だったことから戦後ドイツ・オーストリアでの演奏活動が全面的に禁止されました。

そして45年12月15日には演奏活動の強化が出るのだが、これがフルトヴェングラーの47年に比べいやに早くなんだかんだと横やりが入り、46年1月のウィーンフィルとの復帰コンサートは1日しか開かれず、ザルツブルク音楽祭で指揮する予定も最終的になくなってしまう。

カラヤンは、このときどんな心境だったか。

戦争の影響もあったが、ツイてないと腐ったか。

多分、カラヤンはそれくらいで挫けるような男ではなっかたのだろう。

ここに一人の人物が現れる。

EMIの敏腕プロデューサー、ウォルター・レッグ。

のちにフィルハーモニア管を創設してカラヤンはじめクレンペラーと膨大は名演の名盤を残す人です。

ウォルター・レッグの提案は、年間12枚の録音を3年契約でというもの。

レッグは、イギリス人で、契約する会社はスイス。
これでは連合軍側も口出しが出来ない。

そして録音されたのが、チャイコフスキーの悲愴などベートーヴェン第5番、シューベルトのザ・グレート、ブラームスのドイツレクイエムなど大曲だったのです。

この悲愴の録音はモノラルながら、40歳前後のカラヤンの指揮は、切れ味鋭く覇気溢れるもので、古い巨匠たちに叩きつける挑戦状のような迫力に溢れています。

この48年のウィーンフィルとの録音はそういう意味でも聴きものです。ぜひ、アリアCDレーベルの復刻盤で聴きたいですね。

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カラヤンのチャイコフスキー悲愴 71年の凄演

ピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)
交響曲第6番ロ短調“悲愴”作品74
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
録音1971年
Ⅰ:(18:15)Adagio-Allegro non troppo
Ⅱ:(08:57)Allegro con grazia
Ⅲ:(08:14)Allegro molto vivace
Ⅳ:(10:13)Finale.Adagio lamentoso-Andante

48年のウィーンフィルから23年。

その間の64年には、常任指揮者になって初めてベルリンフィルと録音している。

筆者は思うのだが、この頃のカラヤン&ベルリン・フィルが一番絶好調だったのではないでしょうか?

カラヤンも60代前半。
ベルリン・フィルとも10数年の付き合いになり、完全に手中に収めてる感があります。

演奏は、凄まじい馬力とライヴのような熱気を帯びた演奏です。
部屋で誰かと会話していてもこの演奏が始まると黙ってしまいます。

極限までチューンした高性能なF1レーサーを目の当たりにするような演奏です。

個人的には、ノスタルジーを感じさせる48年の演奏の方が好きですが。

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カラヤンのチャイコフスキー悲愴 76年の風格の美演

ピョートル・チャイコフスキー(1840-1893)
交響曲第6番ロ短調“悲愴”作品74
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
録音1976年
Ⅰ:(18:31)Adagio-Allegro non troppo
Ⅱ:(09:09)Allegro con grazia
Ⅲ:(08:34)Allegro molto vivace
Ⅳ:(09:59)Finale.Adagio lamentoso-Andante

軽やかさと重厚さを併せ持つ風格溢れる演奏です。
最近、1940年代、50年代の録音を聴くことが多いので、録音の良さに目を見晴らされますが、ワクワク、ドキドキさせられるとかというと48年盤、71年盤には及びません。

もちろんチャイコフスキーの悲愴を単のする録音としては十分な魅力はあります。

まとめ

クラシック音楽を聴き始めて50年近くが経ちます。
初めて購入したLPが、カラヤン指揮フィルハーモニア管の悲愴でした。
ベートーヴェンの第5番とのカップリング。
中学1年生でした。

その後、71年録音のブルックナーの“ロマンティック”のLPを購入しただけでカラヤンとは疎遠になりました。理由は、僕が心酔する評論家・宇野功芳氏があまり推薦しないからです。

でも今年はカラヤン生誕110年。ちょっと集中して聴いてみようと思います。



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