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ギーレン ブラームス交響曲第1番 リアルで真っ当な演奏

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こんにちは、
ともやんです。

昨年91歳で亡くなったドイツ生まれの名指揮者ミヒャエル・ギーレン(1927-2019)のブラームス交響曲全集から、第1番を聴きました。

ギーレンの演奏を称して地域性、ロマン的情念、演奏習慣を排した、楽譜からのリアルな再現から「冷血」「外科医」「辣腕マネージャー」など言われることが多く、ついつい先入観を持って聴いてしまいます。

ただ、個人的には正攻法のまっとうな演奏を人で、外見的容貌からなんかマッドサイエンス的なイメージを作り上げられているように思ってしまいます。

特にそんなイメージを植え付けているのはSという評論家で、以前はユニークな評論をする人だなと思っていましたが、いまではふざけたやつだとしか思っていません。

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ギーレン ブラームスの交響曲第1番を聴いて

ただ、一時期評論家Sのギーレンに対するコメントに影響されたことは確かで、どんな猟奇的な演奏をするのだろう、なんて色眼鏡でギーレンのCDに接したのは確かです。

実際、今回聴いたブラームスの交響曲第1番もこの曲の持つベートーヴェンの後継者、ロマン性などいったん白紙にして、リアルにシリアスに描いているのは確かです。

想いを込めたいところ、激しくしたいところ、表情を付けたいところなどは、むしろあっさりと表現して、もっと激しく、もっと強く、もっと濃厚になんて思う個所もありますが、最初から最後までけれん味を排した直球勝負的な清々しさも感じます。

そういうことで、ブラームスの持つロマン性、センチメンタル、女々しさなどを一切取っ払った演奏で、新しいブラームス像を感じさせる演奏でおすすめです。

そんなこともあり、20世紀の大指揮者オットー・クレンペラーの壮年期の演奏に通じるものがあり、僕はかなりこの人の演奏には興味を持ちます。

今後、ブルックナー、マーラーの演奏を聴いて、どう感じ方が変わっていくが自分自身としても楽しみです。

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ギーレン 名盤 ブラームス交響曲第1番 南西ドイツ放送響

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
交響曲第1番 ハ短調 Op. 68
Symphony No. 1 in C Minor, Op. 68

1.(15:16) I. Un poco sostenuto – Allegro
2.(08:19) II. Andante sostenuto
3.(04:33) III. Un poco allegretto e grazioso
4.(16:26) IV. Finale: Adagio – Piu andante – Allegro non troppo, ma con brio
total(44:34)

バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団 – South West German Radio Symphony Orchestra, Baden-Baden and Freiburg
ミヒャエル・ギーレン – Michael Gielen (指揮)
録音: 17 May 1995, Baden-Baden Hans-Rosbaud-Studio, Germany

ミヒャエル・ギーレン・エディション第3集~ブラームス: 交響曲全集、管弦楽曲集、協奏曲集

ミヒャエル・ギーレン・エディション第3集はブラームスの交響曲全集と管弦楽作品、協奏曲集。

この中には、2曲の初出となる1991年録音の「ピアノ協奏曲 第1番」(ピアノはゲルハル卜・オピッツ)と、2005年録音の「運命の歌」を含んでいます。

既に高い評価を受けている4曲の交響曲は、1989年から2005年までと録音年代は広範囲に渡っていますが、その解釈は常に変わることなく、理想的な重厚さと渋さを備えた、すみずみまで見通しの良い演奏です。

シェーンベルクが管弦楽用に編曲したピアノ四重奏曲は、アンサンブルの精緻さを壊すことなく管弦楽へと置き換えたもので、ギーレンならではの妥協のない鋭い響きが楽しめます。

2曲の協奏曲もソリス卜の選定から文句ないもので、ドイツ音楽の権威オピッツの演奏する、まるでピアノもオーケス卜ラの一部になったかのようなピアノ協奏曲、オーケストラと対話をしながらも、緊密な楽器同士のやりとりが見事なキャプランとゲリンガスの二重協奏曲。

そしてこちらも初出となる「運命の歌」での厳粛ながらも、バランスの取れた清冽なアンサンプル。

ギーレンとバーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団の強い信頼関係から生まれた極上のブラームスです。ナクソス・ジャパン



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