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カール・シューリヒトの名盤 戦時中のベートーヴェンの“田園”

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1943年と言えば、
第二次大戦の戦況も
ドイツに取っても厳しくなってきていました。

 

この頃より
連合国軍の大規模な
ベルリン爆撃作戦が開始され、
連日のように空襲がありました。

 

フィルハーモニー楽堂が
受けた最初の被害では、
外観はかなり損傷を受けましたが、
内部は無事でした。

 

修繕をすればどうにか使えたそうです。

 

このシューリヒトの田園の
演奏会場は記載がありませんが、

 

もしフィルハーモニー楽堂なら、
空襲の危険を感じながらの演奏会だったと思います。




シューリヒトのベートーヴェン“田園”

 

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」

 

Ⅰ(09:14)Allegro ma non troppo
Ⅱ(14:58)Andante molto mosso
Ⅲ(03:13)Allegro
Ⅳ(03:55)Allegro
Ⅴ(08:26)Allegretto
録音1943年

 

カール・シューリヒト指揮
ベルリン・フィルーハーモニー管弦楽団

 

この43年の田園は、
枯淡の境地とも言うべき

 

澄み切った演奏で、
シューリヒトの芸術を
堪能することができます。

 

また大戦後に
パリ音楽院管弦楽団と録音した全集の中でも

 

「田園」が特に名演だったことを思えば、
この田園の曲想と
シューリヒトのスタイルが
良く合ったのでしょう。

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ドイツの名指揮者、カール・シューリヒト

 

カール・シューリヒトは、
1880年ドイツのダンツィヒ(現ポーラン領)に生まれ、

 

1967年に87才でスイスに亡くなった
ドイツの名指揮者です。

この演奏の年は63才でした。

 

シューリヒトの音楽活動は、
生涯ヨーロッパに限定され、
経歴も地味ですが、

 

演奏も地味で淡々とした中に
無限のニュアンスを漂わせる
玄人好みのものです。

 

日本では、
評論家の故宇野功芳氏が、

 

シューリヒトの名演を多く紹介して、
日本の愛好家では広く知られた存在です。

 

1943年と言えば、
ドイツの戦況も
悪くなってきているころで、

 

シューリヒトは、
翌年44年まで
ヴィスバーデンの音楽総監督を32年務め、
スイスに移住し、
その後ポスト歴任することなく、
生涯を終えています。

 

ドイツ敗戦の
前年にスイスに
移住と言うのは、
戦争を逃れてということでしょう。

 

最後まで
ドイツに留まった
フルトヴェングラーも
45年1月にスイスに亡命しました。

 

スイスの位置を見ると
ドイツ、フランス、イタリア、
オーストリア、リヒテンシュタインに
囲まれています。

 

永世中立国。

 

戦時中もその存在は大きかったようです。

 



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