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フリッチャイ ベートーヴェン”英雄” 志半ばで倒れた名匠の魂の叫び

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こんにちは、
ともやんです。

僕は中古レコード屋によく行きます。
掘り出し物がないか、格安のものがないかと探すのが結構楽しいのです。

先日は、横浜駅西口のダイエー4階にあるレコファンに行ってきました。
僕がよく行く中古レコードショップは、新宿のディスク・ユニオンで、横浜だと関内のディスク・ユニオンに時々行っていました。

このレコファン横浜は初めてです。

さて店内は300㎡はあろかという広いスペースに歌謡曲、アニソン、ロック、ジャズ、クラシックとあらゆるジャンルの音楽CD、LP、EPが豊富にわかりやすく陳列されていて、僕が早速クラシックコーナーに行って見始めました。

そこで購入したのが、フリッチャイ&ベルリンフィル ベートーヴェン交響曲選集他でした。

帰宅後、さっそくフリッチャイのベートーヴェンを聴きました。
最初に聴いたのが、第3番“英雄”でした。

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フリッチャイの名盤 ベートーヴェン交響曲第3番”英雄”

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第3番 変ホ長調 「英雄」 Op. 55
Symphony No. 3 in E-Flat Major, Op. 55, “Eroica”

1.(15:41)I. Allegro con brio
2.(15:29)II. Marcia funebre: Adagio assai
3.(06:22)III. Scherzo: Allegro vivace
4.(12:38)IV. Finale: Allegro molto
total(50:10)

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
フェレンツ・フリッチャイ – Ferenc Fricsay (指揮)
録音: October 1958, Jesus-Christus-Kirche, Berlin, Germany

ベートーヴェン: 交響曲選集, 他<タワーレコード限定>/フリッチャイ

生命感溢れるBPOとのベートーヴェンの交響曲を集成。初セット化!

アメリカ・デビューを果たした全盛期とも言える1953年にベートーヴェンの交響曲をBPOと録音(1&8番)して以来、

病の兆候が現れた1957年(9番)を経て、病と闘いながら胃と腸の手術を受ける直前までレコーディングを行っていた1958年10月(3番)、

そして新たに翌年開場予定のベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督として新たな一歩を踏み出そうとした1960年10月(7番)、最後に指揮活動を断念する直前の録音である1961年9月(5番)まで、このフリッチャイによるベートーヴェンは彼の残したオペラのいくつかと並び、真に賞されるべき巨人の遺産です。

奇しくもステレオ録音の開始時期と共にフリッチャイの病気と闘っていく晩年が始まったと言うのは皮肉とも言えましょうが、それ以前の壮年期たる躍動感やパッションは多少影を潜めたものの、音楽そのものに生命感をより保持した表現が成されて行ったことにより、現在でも愛され続けるフリッチャイの音楽性が築かれたと言っても過言ではないでしょう。

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さらにフルトヴェングラー時代の音が残ったBPOの音も特筆もの。そして言い尽くされた感はありますが、9番は2012年に亡くなったフィッシャー=ディースカウが歌った唯一の第九(正規盤)ということでも有名です。

また、この5番の録音で遂にBPOとの交響曲録音は途絶えてしまったのは非常に残念です。尚、1949年9月に初めてBPOとチャイコフスキーの交響曲第5番を録音して以来、この5番がBPOとの生涯最後のセッション録音となりました。

これらの演奏は音質の向上による効果も大きく、名盤を超えて今後も残り続ける永遠のベートーヴェン録音です。今回初めて集成化。同時期に録音された序曲2曲と「フィデリオ」全曲盤より抜粋した序曲も併録しました。
タワーレコード (2013/01/30)

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フリッチャイ 比類なき才能を持ちながら病に倒れた巨匠

フェレンツ・フリッチャイ(1914-1963)

ハンガリー・ブダペストの生まれで若き頃より将来を嘱望されましたが、活躍期間が僅か10数年で病気のため48歳の若さで他界しました。

長命の多い指揮者の中ではあまりにも短い生涯でした。

その短い生涯の中でもドイツグラモフォンなどにいくつかの名演が残されているが
少しもの救いです。

近年、長くお蔵入りしていたチャイコフスキーの悲愴が、リリースされました。
あの辛口評論家の宇野功芳氏も唸らせる名演。

フリッチャイの悲愴 夭逝した名匠 慟哭の記録を聴け
△ △ △
このブログでも取り上げていますので、合わせてお読みください。

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フリッチャイ ベートーヴェン”英雄” 円熟期半ばで倒れた名匠の記念碑

前置きが長くなりましたが、フリッチャイの英雄について。
録音は1958年、フリッチャイ44歳の時。

まず、録音が良いのに驚かされます。

各パートの微妙なニュアンスをしっかり捉えているので、フリッチャイの克明な表現がよく分かります。

やや遅めのテンポでフレーズのひとつひとつを大事に丁寧に扱ったベートーヴェンの
スコアを克明に描いた演奏です。

あの20世紀の巨人オットー・クレンペラーが到達した境地にフリッチャイは、僅か40代半ばで到達しようとしていたように思います。

それもこの58年という時が影響していたかもしれません。

例えば、このCDセットに一緒に入っている第1、第8交響曲が53年の演奏ですが、
別人かと思うほど、早いテンポで躍動感に溢れる演奏をしています。

一方、5年後の英雄は遅めのテンポで噛みしめるような表現に悲壮感が漂っています。

この5年間でフリッチャイに何が起きたのか?
そう病気の兆候と手術です。

前年の57年に病気(白血病と言われています)の兆候が出てきて、この58年に内蔵の手術をしています。

もしかしたらこの頃には、フリッチャイは、自分の余命が短いのではないかと気づいていたのかもしれません。

だからひとつひとつの演奏を大切にして、病魔と闘う姿が悲壮感として聴く人に伝わるのではないかと思います。

このフリッチャイの1958年録音、ベルリンフィルとの英雄は聴かずに死ねない1枚です。




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