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自殺したくなる朝には ケーゲルのアルビノーニのアダージョ

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こんにちは。
ともやんです。

音楽評論家・許光俊氏の著書を読んで、ヘルベルト・ケーゲルのアルビノーニのアダージョ ト短調が凄いと知りました。

さっそくCDを求めたのですが、なかなか見つからず、なんとかオムニバス編集のCDを見つけて聴きました。

クラシック音楽ファンを自称しながら、バロック時代の作曲家のイージーリスニング的な曲だと思って聴くと、聴きだした瞬間に別世界に連れていかれました。

わずか10分に満たない曲に人生の底知れぬ業を見るような演奏です。

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鬼才ケーゲルのアルビノーニのアダージョ ト短調

レモ・ジャゾット(1910-1998)
アルビノーニのアダージョ ト短調
ヘルベルト・ケーゲル指揮
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
録音 ドレスデン ルカ教会 1986年

ヘルベルト・ケーゲル: Capriccioレーベル全録音集

1990年11月20日、歴史的な「東西ドイツ再統一」の陰で、ひっそりと自らの生涯に幕を下ろした指揮者ヘルベルト・ケーゲル。

彼は旧東ドイツを代表するオーケストラ、ライプツィヒ放送交響楽団やドレスデン・フィルハーモニーの首席指揮者として数々の名演を残しました。

Capriccioレーベルに残された全ての音源を集めたこのBOXには、ケーゲルの代表的録音であるドレスデン・フィルとのベートーヴェン交響曲全曲のほか、三重協奏曲や合唱幻想曲も含まれます。

時として「冷徹」と表現されることもあるケーゲルですが、「ドイツ・レクイエム」冒頭での柔和で優しい響きは、そのイメージを一変させるもの。

ケーゲルが育て上げたライプツィヒ放送交響楽団&合唱団による演奏も見事です。【CD8】にはケーゲルの名声を高めた「アルビノーニのアダージョ」を始め、「ルスランとリュドミラ」序曲から「威風堂々 第1番」まで、管弦楽小品全13曲をオリジナル音源で収録しています。

今も語り継がれるケーゲルの芸術を、この機会にご堪能ください。
ナクソス・ジャパン

Amazonでも入手できます。

ヘルベルト・ケーゲル:Capriccioレーベル全録音集[8枚組]

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アルビノーニのアダージョの謎

アルビノーニのアダージョは不思議な曲です。
以下、ウィキペディアからの引用

『アダージョ ト短調』は、レモ・ジャゾットが作曲した弦楽合奏とオルガンのための楽曲。
弦楽合奏のみでも演奏される。1958年に初めて出版された。
この作品は、トマゾ・アルビノーニの『ソナタ ト短調』の断片に基づく編曲と推測され、その断片は第二次世界大戦中の連合軍によるドレスデン空襲の後で、旧ザクセン国立図書館の廃墟から発見されたと伝えられてきた。

作品は常に「アルビノーニのアダージョ」や「アルビノーニ作曲のト短調のアダージョ、ジャゾット編曲」などと呼ばれてきた。

しかしこの作品はジャゾット独自の作品であり、原作となるアルビノーニの素材はまったく含まれていなかった。

つまりレモ・ジャゾットの創作なのですね。

考えるに、ジャゾットがこの曲を有名にするためにアルビノーニの名を借りて物語を付けたのでしょうか?
なんといってもこの曲の版権はジャゾットが持っていたのですから。

名前を使われたトンマーズ・アルビノーニは、1671年ヴェニス生まれで、1750年没。

その生涯は詳しく知られていないようですが、ヴェニスではかなり重要な地位にいた音楽家だったようです。

14才年下のヨハン・セバスチアン・バッハは、アルビノーニの作品を好み、

アルビノーニの主題を自分の曲に使ったとも言われています。

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アルビノーニのアダージョ 真逆のケーゲルとカラヤン

さて、この曲は、雄渾多感は曲想や親しみやすい旋律などから

クラシック入門やポピュラー曲への転用などに使われる有名曲です。

このケーゲル&ドレスデンフィルの演奏も
「Meditation Classical Relaxation」(瞑想 寛ぎのクラシック(筆者訳))に入っています。

※現在入手可能か不明

しかしケーゲルの演奏は、CDタイトルとはほど遠い厳しいもので、ここまで透徹した真摯な演奏はないんじゃないかと思われくらいの内容です。

ちなみにカラヤン&ベルリンフィルで聴くと、カラヤンは、例えていうとコーヒーにミルクと砂糖をたっぷりぶち込んだ、甘ったるい演奏ですが、ケーゲルは、苦みの強いブラックコーヒー。

それくらいの違いがあります。

これは芸術家として目指すものが違うからでしょう。

カラヤンはクラシック音楽を大衆に広まることを目指し、ケーゲルは、俺の演奏がわかるやつだけ付いて来い的なのです。

どっちが良い悪いではないですが、儲けたのはカラヤンでしょうか。
カラヤンは優秀なビジネスマンです。

しかし、このケーゲル&ドレスデンフィルの演奏を聴いたらもうカラヤンは聴けません。

自殺したくなるくらい辛い朝には、聴かない方が良いでしょう。
いや逆にカタルシス効果があるかもしれません。

とにかく聴くときは要注意です。




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コメント

  1. あさいたけし より:

    偶然こちらへ辿り着き、「ケーゲル」を見つけクリックしました。

    ヘルベルト・ケーゲルさんは、私がクラシック聞き始めた中学生の時に、FMでライプツィヒ放送響&唱による第九を聞いて、引き込まれた記憶があります。
    その数年後には、大フィルの第九演奏会で来日されて、聞きに行きました。

    確かに、知る人ぞ知る、演奏家ですので、こちらで取り上げられていて、とてもうれしくなりました。
    アルビノーニのアダージョの録音があったのは驚きですが、文章と、私の知るこの曲と、ケーゲルさんの第九のイメージから、想像しています。

    もしも私が聞くとしたら、緊張して聞くのか、演奏に入り込んで溺れるのか、どちらだろうと考えています。
    考えるだけでも楽しいですね。
    サイト運営、ご苦労様です&有難うございます。

    • ともやん tomoyankikaku より:

      あさいたけし様
      お世話になります。
      サイト管理者のともやんです。
      幣サイトへのご訪問とコメントありがとうございます。
      本日、ケーゲルさんの89年10月18日の来日公演の演奏をアップしました。
      ケーゲルさんは、ドレスデンフィルとのセッション録音がありますが、その端正な演奏とは別人のような異常なものです。
      もしまだでしたら、ぜひと思います。
      PCが打てなくなるまで、毎日更新して行きますので、またのご訪問よろしくお願いいたします。ともやん

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