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グリュミオー 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲

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こんにちは、
ともやんです。

今年2021年は、ベルギー出身の名ヴァイオリニスト、アルテュール・グリュミオー(1921-1986)の生誕100年であり、没後35年にあたります。

その尊名は古くから知っていましたが、しっかり聴いたことがないので今年は集中して聴きたいなと思っています。

そんなことで3ヵ月前にもこのブログでグリュミオーを取り上げています。

グリュミオー バッハ ヴァイオリン協奏曲集 1978年&1964年

さて、今回は1960年から61年に録音されたJ・S・バッハの大曲『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲』を聴きました。

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アルテュール・グリュミオーについて

濱田滋郎さんは、音楽評論家でスペイン文化研究家。日本フラメンコ協会会長も務められた方で、残念がら今年3月21日に86歳で永眠されました。

著書には、濱田滋郎の本 ギターとスペイン音楽への道などがあります。

濱田さんが、1988年に出版されたレコード芸術・別冊『演奏家別クラシック・レコード・ブックvol.2 器楽奏者篇』のなかで、グリュミオーについて執筆されています。

まさにグリュミオーのヴァイオリン同様、格調高い文体で、それを参照および引用してグリュミオーについて記します。

グリュミオーは、1921年3月21日にベルギーのシャルルロワ近郊のヴィレール・ペルワンに生まれました。シャルルロワは、ブリュッセルの南に約40数キロに位置し、フランスの国境までわずか20キロほどの場所です。

また、グリュミオーの誕生日は、J・S・バッハのユリウス暦での誕生日と同じでした。(現在の暦ではバッハの誕生日、1685年3月31日とされています。)

5歳の時に祖父からヴァイオリンを与えられ、6歳の時にはヴァイオリニストの国家試験に合格し、12歳でブリュッセル王立音楽院に入学しています。この時の師が、アルフレッド・デュポワ。後1936年15歳の時にパリに行き、大家ジョルジュ・エネスコに師事、39年にアンリ・ヴュータン賞、フランソワ・プリュム賞を得て、40年にはベルギー政府からヴィルテュオジテ賞を授与されています。

大戦後、パリデビュー。モーツァルトの協奏曲第3番を弾いて、「ティボーの再来」とまで高評価を得て、フランスでの活躍が活発化していきます。

また49年には母校ブリュッセル王立音楽院の教授になり後進の指導にも力を注いでいきます。

実は、筆者はベルギーに何度も会社員時代訪れています。周囲をオランダ、ドイツ、フランスというヨーロッパの強国に囲まれていることから、周囲との調和ということが自然に身についている国ではないか感じるのです。

レストランに行けば、メニューは4~5ヵ国語で記載され、人びとは数か国語を話せるのが普通です。感覚的には、筆者は出身の富山弁に加え、標準語、単身赴任していた大阪弁を使い分けるのと近い感覚なのかもしれません。

グリュミオーは、フランスで活躍しましたが、言葉や文化の問題は全くなかったと思います。

だから、濱田さんからグリュミオーについて書かれている次の文章は筆者には非常によくわかります。

“結局は、彼(グリュミオー)の持っていたロマンティシズムと節度の感覚の絶妙な均衡が、またひとつの音楽的倫理観が、バロックから現代まで、ほとんどあらゆる時代の音楽に彼を適合させたのである。”

つまり生まれ育った環境もその音楽性に影響を与えていると思います。

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グリュミオー 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ – Johann Sebastian Bach (1685-1750)
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番 ト短調 BWV 1001
Violin Sonata No. 1 in G Minor, BWV 1001
total(17:23)

無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第1番 ロ短調 BWV 1002
Violin Partita No. 1 in B Minor, BWV 1002
total(25:45)

無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 BWV 1003
Violin Sonata No. 2 in A Minor, BWV 1003
total(23:19)

無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV 1004
Violin Partita No. 2 in D Minor, BWV 1004
total(32:02)

無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005
Violin Sonata No. 3 in C Major, BWV 1005
total(23:27)

無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ長調 BWV 1006
Violin Partita No. 3 in E Major, BWV 1006
total(21:39)

アルテュール・グリュミオー – Arthur Grumiaux (ヴァイオリン)
録音:1960年11月(1,6)、1961年3月(3,4)、1961年7月(2,5) アムステルダム

LPで出ています。

J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲 アルテュール・グリュミオー

自筆譜を尊重したグリュミオーのバッハに捧げつくした演奏が、独特の明確で艶やかで輝くばかりの音色とともに聴き手に迫ってくる名盤です。オリジナル・アナログマスターから独エミール・ベルリナー・スタジオでマスタリングされ、独パラス社で180グラムLP盤にプレスされた今回の3枚組は、まさにコレクターズアイテムと呼ぶに相応しいものと言えるでしょう。

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LPは、ちょっとと言う方には、CDでは2枚組でリーズナブル・プライスで出ています。

J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ全曲 アルテュール・グリュミオー

アルテュール・グリュミオーが40歳代の絶頂期に漲るエネルギーを傾けて完成したバッハの金字塔。フランコ=ベルギー楽派の伝統を受け継いだ比類ない美音と繊細な表現力で奏でられるこの演奏は、確固たる構成力に加え、凛とした気品もそなえて、数ある同曲の録音の中でも最も美しいもののひとつに数えられる。



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