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クレンペラー ベートーヴェン 第4番&シューベルト未完成 68年ライブ

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こんにちは。
ともやんです。

幾多の苦難を乗り越えて、83才のクレンペラーが、ウィーンフィルと共演した記念すべき録音。

何気なくプレーヤーにCDをセットして、最初のコリオラン序曲が始まった瞬間、僕は背筋を伸ばし姿勢を正していました。

これは生半可な演奏ではない、文字通り命を削っての凄まじい演奏です。

こんなに重く、魂にずしっと来る演奏録音はないでしょう。
ライブならではの戦慄の凄演です。

1968年、ウィーン芸術週間でムジークフェライン・ザールでの全記録がCDで発売されています。

【CD】 クレンペラー・コンダクツ・ウィーン・フィル オットー・クレンペラー 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

その中から、ベートーヴェンのコリオラン序曲と交響曲第4番、シューベルトの未完成を聴きました。

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クレンペラー ベートーヴェン&シューベルト ウィーンフィルと

ベートーヴェン:コリオラン序曲
ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60
シューベルト:交響曲第8番 ロ短調 D.759『未完成』

オットー・クレンペラー指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
1968年5月26日(ベートーヴェン)、1968年6月16日(シューベルト)

【CD】 クレンペラー・コンダクツ・ウィーン・フィル オットー・クレンペラー 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 

クレンペラー&VPOの「ウィーン芸術週間」の全記録。
「クレンペラーの指揮台での姿は、まるで、稲妻に打たれた樫の木のようだ。しかし、枝は大空に届かんとしている;果てしない苦悩に試された男。彼は決して生きる意志を捨てようとはしない。」(Die Presse)

クレンペラーにとってウィーン・フィルというオーケストラの存在は特別のものであったようです。

まだ若き日の1925年、ボリショイ管弦楽団を賛辞するために次のような言葉を用いています。「世界にはモスクワのオーケストラと対等に対峙できる楽団はたったひとつしかない。ウィーン・フィルです。」そして、この愛情と尊敬は生涯変わることはありませんでした。

後年、「ウィーン・フィルはどのアメリカのオーケストラより優れていると思います。正直、わたしは、ベルリン・フィルよりウィーン・フィルが好きだ。楽団員たちが気を悪くするのを承知でいうと、事実、ウィーン・フィルを扱うのは難しい。だけど、その演奏がどんなに見事なことか。特に、弦セクション!」いかにもクレンペラーらしい真っ正直さで、このような文章が書き残されてもいます。

そして、この芸術週間の最後のリハーサルにおいて、「紳士諸君、ウィーンを離れる前にこれだけ言わせてください。あなたたちの理解と協力に感謝します。ウィーン・フィルと音楽を作れたことは、私の人生において最良の経験でした。」と言い残したとの記録も残っています。

 

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最後に

評論家・宇野功芳氏が、あるCDのライナーノーツに、クレンペラーの演奏を、情熱の氷づけと評しましたが、まさにこのベートーヴェン交響曲第4番の演奏のことです。

遅いテンポで刻明に再現して行くのハードボイルドな演奏で、あまりにも次元が高いのでこれを聴くと他の演奏が聴けなくなります。

シューベルトは別の日のライブですが、第2楽章にふと郷愁を感じる優しを感じるところがたまりません。

まさに聴かずに死ねない録音です。



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