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ブルックナー交響曲第6番 師弟対決 ヨッフムとハイティンク

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こんにちは、
ともやんです。

アントン・ブルックナー(1824-1896)の交響曲第6番は、後期に位置する作品にも関わらず、人気面では、第3番以降では一番ないように感じます。

第6番は、1879年の夏が過ぎて作曲に着手し、2年後の81年に完成しました。

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ブルックナー交響曲第6番 作者は聴かずに逝った

しかし、当時は、過激な評論家ハンスリックの攻撃が一番強かった時期でもあり、中立的な音楽家たちは、ほとんどブルックナーに関わらないように寄り付かない状況でした。

しかも、ブルックナーとしては、演奏時間が短い方なのに、長いとかいちゃもんを付けられ、1883年にようやく初演されましたが、ひどいもので第二、第三楽章しか演奏されませんでした。

ようやく全曲が演奏されたのが、ブルックナーの死後、1899年にマーラーの指揮によってでした。

しかし、ここでもかなり短縮されて演奏されました。

やっと全曲がそのまま演奏されたのが、ブルックナーの死後5年経った1901年のことでした。

哀しいかな、ブルックナーは、この第6番の全曲を聴かないで世を去ったのです。

先にも書きましたが、ブルックナーの中後期の作品の中では、人気がいまいちです。

でも明朗な第一楽章、敬虔な瞑想にふける第二楽章、わくわくする第三楽章、祭典的にはなやかな終楽章と魅力に溢れています。

しかもブルックナーの交響曲では、唯一、作曲後手を加えなかった作品です。

CDでは、名盤の誉れ高い、オイゲン・ヨッフム指揮バイエルン放送交響楽団

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1966年の録音ながら、アナログ録音の豊かさが嬉しいです。

それに対して、もうすぐ90歳の誕生日を迎えるベルナルト・ハイティンクが、同じバイエルン放送交響楽団を指揮した

2017年5月4日-5日のブルックナー交響曲第6番のライブ録音が出来ました。

https://amzn.to/2NmGfRD

ハイティンクは、録音当時すでに88歳。

ブロムシュテットと並ぶ長老として、現役で活躍しています。

ヨッフムとハイティンクは、1961年に揃ってロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者になりました。

ハイティンクは、まだ34歳ということで、ヨッフムが先生役というか補佐役として就いたのです。

そして3年後の64年に、ハイティンクが、一人で責任が負えることを見届けて任を解かれました。

ハイティンクは、親子ほど離れたヨッフムから多くのものを吸収したと思います。

最近、ハイティンクの90歳を記念してブルックナー、マーラー、ブラームス、ベートーヴェンの交響曲全集のCDが、新装されたセットで再販されています。

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ハイティンクの名盤 ブルックナー交響曲第6番

アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第6番 イ長調 WAB 106 (ノヴァーク版)
Symphony No. 6 in A Major, WAB 106 (ed. L. Nowak)

1.(16:27) I. Maestoso
2.(15:19) II. Adagio. Sehr feierlich
3.(08:32) III. Scherzo: Nicht schnell – Trio: Langsam
4.(14:57) IV. Finale: Bewegt, doch nicht zu schnell
total(55:15)

バイエルン放送交響楽団 – Bavarian Radio Symphony Orchestra
ベルナルド・ハイティンク – Bernard Haitink (指揮)
録音: 4-5 May 2017, Philharmonie im Gasteig, Munchen

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ブルックナー:交響曲第6番(バイエルン放送響/ハイティンク)

ブルックナーの中期の傑作とされていながらも、第5番や第7番に比べ、演奏機会があまり多くない第6番。

初演の記録でも「長すぎるため聴衆の理解が難しい」という理由で、1883年、1899年(マーラー指揮)の2回はどちらも短縮版が採用され、結局、完全版が演奏されたのはブルックナーの死後であり1901年になってからという不遇の作品です。

しかし、全曲を通じて魅力的な楽想に溢れており、特に第2楽章アダージョの深淵さは後期のブルックナー作品を予見させるほどの美しさを有しています。

この曲を知り尽くしているハイティンクの演奏は、第1楽章はゆったりとしたテンポで“崇高さ”を際立たせ、第2楽章、第3楽章は比較的早めのテンポでまとまりをもたせ、勇壮なファンファーレが聴きどころとなる終楽章で全曲を見事にまとめ上げています。CD帯紹介文

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ヨッフムの名盤 ブルックナー交響曲第6番

アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第6番 イ長調 WAB 106 (ハース版)
Symphony No. 6 in A Major, WAB 106 (1881 version, ed. R. Haas)

1.(16:36) I. Maestoso
2.(17:14) II. Adagio. Sehr feierlich
3.(07:55) III. Scherzo – Trio
4.(13:20) IV. Finale
total(55:05)

バイエルン放送交響楽団 – Bavarian Radio Symphony Orchestra
オイゲン・ヨッフム – Eugen Jochum (指揮)
1966年ミュンヘン

ブルックナー:交響曲第6番<限定盤> オイゲン・ヨッフム

最後に

でもハイティンクさん、ごめんなさい。

貴方の演奏は、どれも素晴らしいのですが、何かが足りないのです。

今回、ヨッフムとハイティンクで、ブルックナー交響曲第6番を聴いてわかりました。

ヨッフムの何か少年のような無邪気な、きらきらするものがハイティンクには足りないのです。

あまりにも真っ向勝負で、真面目で、大人な演奏ですが、微笑ましく感じて、キュンとしたものがないのですね。

ないものねだりは分かっています。

むしろ僕が、ハイティンクの芸術の高みに付いていけないのかもしれません。

だから真実を求めて引き続きハイティンクの演奏を聴いていこうと思います。



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