こんにちは、ともやんです。
東京交響楽団では、9月19日(土)21日(月祝)と新しい音楽監督ロレンツォ・ヴィオッティを迎えて、サントリーホールとミューザ川崎で定期演奏会を開催します。
友人が、東響コーラスに所属していて当日ステージに立ちます。
また、その関連で同じ音楽仲間も19日の公演に行きます。
残念ながら筆者は、都合で行けません。
そこで、さっそくいくつかの録音を聴いてみました。
シュミットの「7つの封印の書」を東響の定期で
2026年は、東京交響楽団の創立80周年目です。
しかも、新しい音楽監督ロレンツォ・ヴィオッティを迎えます。
まだ、30代の若き音楽監督を迎えるなら祝典的な作品と思うのですが、意外と筆者は思いました。
フランツ・シュミットの7つの封印の書
「7 つの封印の書」は、新約聖書、ヨハネ黙示録の最後の審判を描いたオラトリオです。
オーストリアの作曲家、チェリスト、ピアニストだったフランツ・シュミット(1874-1939)最晩年の代表作です。
演奏には多くの声楽ソリスト、オルガン、大編成オーケストラ、混声合唱を要するなど、壮大なスケールで描かれた「最後の審判」は近代オラトリオを代表する傑作として名高い作品です。
この大作を1937年に完成させ、自身の衰えた健康と、ナチス・ドイツによるオーストリア併合前夜という激動の時代背景の中で、「人類の救済と終末」を音楽に叩き込みました。
完成の翌年(1939年)に亡くなっており、まさに彼の音楽人生の集大成です。
オルガンが担う神聖で圧倒的な役割
本作におけるオルガンは、単なるオーケストラの補強ではなく、冒頭から「天界の声」や「神の意志」を象徴する極めて重要な独立パートとして響き渡ります。
サントリーホールやミューザ川崎のパイプオルガンがどのように空間を包み込むかも見どころです。
独自の「声楽の配置」
テノール(ヨハネ役)が全編を通して物語を導く狂言回しのような役割を果たします。
それにイエス・キリスト(バス)や、4人の独唱者、さらに混声合唱が加わり、劇的なオペラさながらの立体感を生み出します。
「七つの封印の書」を選ぶ心意気
今回の演奏は、東響の新音楽監督であるロレンツォ・ヴィオッティの指揮(9月19日のサントリーホール定期、21日のミューザ特別公演)によって行われます。
もっと祝典的な作品を選んだら?と思わないでもないですが、この作品を選ぶ心意気には感動します。
情熱的で緻密なアプローチを得意とする若きマエストロが、この世紀の大作からどのような劇的ドラマを引き出すのか、非常に期待が高まりますね。
2026年秋の日本のクラシック界の「事件」
奇しくも今年2026年は、N響(9月12日と13日)と東響(9月19日と21日)がそれぞれ別のプロダクションでこの《7つの封印の書》を取り上げました。
日本の音楽ファンの間でも熱い注目を集めるテーマとなっています。
アフィニスエンブレム選考理由
今回の公演は、「公益財団法人アフィニス文化財団の助成を受けています。」と東響のHPに明記されています。
そして、アフィニス文化財団のオーケストラ助成委員の方からのメッセージも寄せられていて、HPにアップされています。
以下、転記いたします。
「ヨハネの黙示録」に基くこのオラトリオは、神の賛美へと至る前に、殺戮や大災害に触れる。
東京交響楽団は、世の現実を見すえた上で、前に進もうというのだろう。
またこの選曲は、東響コーラスとともに高度かつ等閑視されがちな作品に挑むという、同団のこれまでの路線を継続・発展させるものでもある。
若き新監督ロレンツォ・ヴィオッティが、適材ぞろいの歌手とともに、どんな実りをもたらすか。楽しみでならない。
(アフィニス文化財団 オーケストラ助成委員 個人名アリ)
※等閑視とは:物事や人を軽く見て、いい加減に扱い放っておく(なおざりにする)ことです。
7つの封印の書のCD紹介
演奏時間100分を超える大作にして、独唱陣や合唱団も必要とする編成から、現役のCDは、そうたくさんあるわけではありません。
以下の3種類は、どれを選ばれても良いかと思います。
筆者は、明快なクリスチャン・ヤルヴィ盤を好みます。
クリスチャン・ヤルヴィ指揮トーンキュンストラー管他
フランツ・シュミット – Franz Schmidt (1874-1939)
オラトリオ「7つの封印の書」
Das Buch mit sieben Siegeln (The Book with Seven Seals)
作詞 : 新約聖書 – Bible – New Testament
total(112:32)
ヨハネス・クム – Johannes Chum (テノール)
ロベルト・ホル – Robert Holl (バス・バリトン)
ザンドラ・トラットニヒ – Sandra Trattnigg (ソプラノ)
ミシェル・ブリート – Michelle Breedt (メゾ・ソプラノ)
ニコライ・シューコフ – Nikolai Schukoff (テノール)
マンフレード・ヘム – Manfred Hemm (バス)
ロベルト・コヴァーチ – Robert Kovacs (オルガン)
ウィーン楽友協会合唱団 – Wiener Singverein
トーンキュンストラー管弦楽団 – Tonkunstler Orchestra
クリスチャン・ヤルヴィ – Kristjan Jarvi (指揮)
フランツ・シュミット:7つの封印の書(ウィーン・トーンキュンストラー管/クリスチャン・ヤルヴィ)
父は巨匠ネーメ・ヤルヴィ、兄には快進撃を続けるパーヴォ・ヤルヴィを持つエストニアの音楽一家ヤルヴィ一族の若き異端児クリスチャン・ヤルヴィがフランツ・シュミットの大作を携えシャンドスに初登場!
アーノンクール指揮ウィーン・フィル他
フランツ・シュミット – Franz Schmidt (1874-1939)
オラトリオ「7つの封印の書」
Das Buch mit sieben Siegeln (The Book with Seven Seals)
作詞 : 新約聖書 – Bible – New Testament
カート・ストレイト – Kurt Streit (テノール)
ドロテア・レシュマン – Dorothea Roschmann (ソプラノ)
マルヤナ・リポヴシェク – Marjana Lipovsek (メゾ・ソプラノ)
ヘルベルト・リッペルト – Herbert Lippert (テノール)
フランツ・ハヴラタ – Franz Hawlata (バス)
ヘルベルト・タヘツィ – Herbert Tachezi (オルガン)
ウィーン楽友協会合唱団 – Wiener Singverein
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ニコラウス・アーノンクール – Nikolaus Harnoncourt (指揮)
フランツ・シュミット:7つの封印の書(ウィーン・フィル/アーノンクール他)
モンテヴェルディを皮切りとする大規模宗教曲への一貫した取り組み、20世紀作品への関心、そしてウィーン・フィル!鬼才アーノンクールの長年の”軌跡”と、充実を極める”今”が、最良の果実となって結実した意義深い2000年ライヴ録音。
リッペ指揮ミュンヘン・フィル他
フランツ・シュミット – Franz Schmidt (1874-1939)
オラトリオ「7つの封印の書」
Das Buch mit sieben Siegeln (The Book with Seven Seals)
total(110:29)
作詞 : 新約聖書 – Bible – New Testament
ユリウス・パツァーク – Julius Patzak (テノール)
オットー・ヴィーナー – Otto Wiener (バス)
ハンニー・シュテフェク – Hanny Steffek (ソプラノ)
ヘルタ・テッパー – Hertha Topper (コントラルト)
エーリヒ・マイクート – Erich Majkut (テノール)
フレデリック・ガスリー – Frederick Guthrie (バス)
グラーツ大聖堂聖歌隊 – Graz Cathedral Choir
フランツ・イレンベルガー – Franz Illenberger (オルガン)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 – Munich Philharmonic Orchestra
アントン・リッペ – Anton Lippe (指揮)
フランツ・シュミット:7つの封印の書(ミュンヘン・フィル/アントン・リッペ他)
プレスブルク(現在はスロヴァキアの首都ブラチスラヴァ)に生まれ、14歳の時に家族とともにウィーンに移り、ウィーン音楽アカデミーにて作曲をロベルト・フックスに、チェロをフェルディナント・ヘルメスベルガーに師事したフランツ・シュミット。
卒業後はマーラー指揮のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のチェリストを務めたほどのチェロの腕前を誇っただけではなく、作曲家としても、独自の和声表現と対位法スキルを示し、1933年作曲の交響曲第4番はハンス・プフィッツナーに「ブルックナー作品よりも完璧に近い」と評されたほどの出来栄えを誇っています。
まとめ
たまたま音楽仲間たちのグループで行きかう言葉を見て、シュミットって誰だっけとすぐ出てきませんでした。
僕の所有する音楽辞典には、ウィーン音楽院でブルックナーに作曲を学んだとされています。
またチェリストとしてウィーン・フィルに参加し、マーラーの指揮下で演奏もしていたという情報もあります。
また4つの交響曲を作曲していて、第4番に関しては、ブルックナーに迫る完成度とも伝えられています。
ぜひ、自分の耳で確かめてみようと思います。




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