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ブリュッヘンの名盤 モーツァルト後期三大交響曲 厳しさから愉悦へ

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こんにちは、
ともやんです。

一時代を築いた古楽器演奏もホグウッド、ブリュッヘン、アーノンクールと亡くなって、次のステージに行くのでしょうか?

そういう学術的なことはわかりませんが、古楽器演奏は、鮮烈なイメージを与えてくれたことは確かです。

古楽器演奏家の中では、ホグウッドとガーディナーを僕は好んで聴いていますが、この二人に比べ、ブリュッヘンは、あまり聴いてきませんでした。

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ブリュッヘンには苦手意識がありました

なぜ、ブリュッヘンをホグウッドやガーディナーほど聴いてこなかったかと、考えてみると、やはりその音楽、演奏の厳しさからだと思います。

多分、芸術的観点から言えば、ホグウッドやガーディナーに劣ることはなく、むしろより崇高な高みを求めているように感じますし、なんか求道者的なイメージもありました。

クラシック音楽をCDなどで聴く、つまりクラシック音楽鑑賞は、別に仕事でも修行でもなく、娯楽、エンターテイメントなので、ブリュッヘンの音楽は、なんか楽しみや喜びを廃しているように感じたのです。

ザクッと言えばあまり楽しくないのです。

ところが、ブリュッヘンが90年に録音したライブのモーツァルト後期三大交響曲は、厳しさから愉悦へと移り変わる名盤となりました。

ブリュッヘンの名盤 モーツァルト後期三大交響曲

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第39番 変ホ長調 K. 543
Symphony No. 39 in E-Flat Major, K. 543

1.(11:13)I. Adagio – Allegro
2.(08:24)II. Andante con moto
3.(03:42)III. Menuetto: Allegretto
4.(08:05)IV. Finale: Allegro
total(31:24)

18世紀オーケストラ – Orchestra of the 18th Century
フランス・ブリュッヘン – Frans Bruggen (指揮)
録音: 4 March 2010, Rotterdam (de Doelen), Netherlands

*************************

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第40番 ト短調 K. 550
Symphony No. 40 in G Minor, K. 550

5.(06:51)I. Molto allegro
6.(06:47)II. Andante
7.(03:48)III. Menuetto: Allegretto
8.(04:55)IV. Allegro assai
total(22:21)

18世紀オーケストラ – Orchestra of the 18th Century
フランス・ブリュッヘン – Frans Bruggen (指揮)
録音: 4 March 2010, Rotterdam (de Doelen), Netherlands

*************************

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第41番 ハ長調 「ジュピター」 K. 551
Symphony No. 41 in C Major, K. 551, “Jupiter”

9.(11:42)I. Allegro vivace
10.(10:27)II. Andante cantabile
11.(04:18)III. Menuetto: Allegretto
12.(11:39)IV. Molto Allegro
total(38:06)

18世紀オーケストラ – Orchestra of the 18th Century
フランス・ブリュッヘン – Frans Bruggen (指揮)
録音: 4 March 2010, Rotterdam (de Doelen), Netherlands

『モーツァルト: 後期三大交響曲(2010年新録音、ロッテルダム・ライヴ)』

2010年、ロッテルダムでのライヴ録音。ブリュッヘンが18世紀オーケストラを結成したのが1981年。

その学究に裏打ちされながらも創造的精神漲る演奏は衝撃だった。

この30年ぶりの再録音は壮大なスケールや激しい表現意欲はそのままに、全てを見渡す「ゆとり」が加わった。音符が「見える」ように演奏され、しかも全ての音が意味深く、豊かに、生き生きと鳴り響く。

とくに《ジュピター》が素晴らしい。天地創造のような冒頭、巨人のため息のような第2 楽章、天使舞う第3 楽章、そして、すべてが調和し、天上の解放感に満ちた終楽章の感動! 巨匠の到達点を目の当たりにし、涙が溢れて止まらなかった。
intoxicate (C)板倉重雄

タワーレコード (vol.109(2014年4月20日発行号)掲載)

モーツァルト後期三大交響曲、新録音!
ブリュッヘン&18世紀オーケストラ

ブリュッヘンが18世紀オーケストラを指揮してモーツァルトの交響曲第39番、第40番、第41番を再録音。

かつてPHILIPSで制作したこれら3作品の録音は、1985年から1988年にかけておこなわれたものだったので、今回はほぼ四半世紀ぶりのものということになります。

ブリュッヘンはモーツァルトを得意としており、実演では数多く指揮しているので、再録音の登場にこれだけ時間がかかったのは意外でもありますが、その分、楽しみが大きいと言えるかもしれません。

前回はピリオド楽器オーケストラ黎明期の録音であり、今回はモーツァルト演奏のピリオド化が常態となった時代の録音ということで、周辺環境が大きく異なるほか、ブリュッヘン自身の解釈変化や、楽員の違いなども当然あると思われるので、演奏内容への興味は尽きないところです。(HMV)

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ブリュッヘンの名盤 モーツァルト後期三大交響曲は聴け!

ブリュッヘンは、厳しすぎる、息が詰まる、音楽が修行じゃない、など過去に聴いたデビューアルバム「モーツァルトの40番とベートーヴェンの1番」を聴いてそう思いました。

しかし、その後聴いたモーツァルトのジュピターには、感心しました。

まるでベートーヴェンのように演奏して、深い感銘を与えてくれました。

ならば、ベートーヴェンではさぞかしと思って、”英雄”を聴くと、あまり面白くない。

それ以来、ブリュッヘンをあまり聴かなくなりました。

その後、2014年に訃報に接し、なんか時代も変わったなぁ、なんてのんきに思っていたら、友人が、ブリュッヘンのモーツァルトの再録音がいいよって勧めるので、ならば、と聴いてみたところ、いっぺんに虜になってしまいました。

まず、以前感じなかった愉悦さを感じるのです。

なんか遊び心というか、真剣に遊んでいる感覚を感じるのです。

まず39番。
出だしから、雰囲気満点です。

また、各奏者の即興的な演奏も魅力的で、オーケストラメンバーは相当な手練れ揃いなのでしょう。

そして、エンディング。えっ!?

こんな終わり方があったんだ!

詳しく言えません。ぜひ、聴いてみてください。

次に40番。

この曲に関しては、曲想からでしょうか?
僕は、デビュー盤のほの暗い、上目使いの演奏の方が、いいかな?とも思います。

でも、ゆとり感を感じさせて、こちらも捨てがたいですね。

そして41番”ジュピター”

前の録音が、かなりとんがった演奏だったのに対し、かなりまろやかになりました。
でもそれは、”やわ”になったという意味ではありません。

人生の酸いも甘いも経験して到達した達観の域という感じです。

前作と比べて、さらっと淡々と展開しているのですが、新作の方が、より深さを感じます。

フーガの終楽章が最高!

これは数あるジュピターの録音でも屈指の名演です。

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まとめ

ブリュッヘンは、2014年に79歳で亡くなりました。

その訃報に接し、ああ、古楽器演奏の時代も新たな展開を迎えるのかなと感じました。

そして今回聴いてモーツァルトの後期三大交響曲。

なんか、古楽器奏法とか、モダン楽器奏法とどうでもよくなる、いやそんなことは超越した名演の名盤でした。

このモーツァルトのあと、2011年にベートーヴェンの交響曲全集も録音しているそうです。
いまから聴くのを楽しみにしています。



 
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