ショスタコの交響曲第11番は1905年の血の日曜日が主題

ショスタコーヴィチ
[広告] 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

こんにちは、ともやんです。

ショスタコーヴィチの交響曲全15曲を全部聴いてやろうと自分のために企画しました。
第1番から第10番までは、思ったよりも楽しく聴くことが出来ました。

しかし、第11番以降は、多少の予備知識が、邪魔をするのでしょうか?
少し気が重いです。

でも聴いてみなきゃ始まらないのでとにかく聴いてみることにしました。

スポンサーリンク

ショスタコーヴィチの交響曲第11番を聴く

クラシック音楽が好きになり、どんなレコードを聴いたらいいかな、と中学生の時、当時は高額なLPレコードを決めるのに一番影響を受けた評論家が、故宇野功芳氏でした。

だから当然当時全盛期で”帝王”と言われていたカラヤンよりももっと知名度は劣るけど実力派の指揮者の演奏を聴いたことは良かったなと思います。

ただいろいろ聴き進めるうちに自分なりの考えと好みが出てきました。
だからある時期からは、宇野氏の意見は、あくまで参考程度ということになりました。

その宇野氏は、自著の中で、ショスタコーヴィチの交響曲の中では、好きなのが「第7番」と「第10番」続いて「第15番」と記しています。
そしてあまり好きになれないのが「第11番」と「第12番」と書いています。

若い頃なら単純にそうですか、と宇野氏の意見を受け入れましたが、現在、いやいや宇野氏がそういうんだったら、余計聴いてみたね、と思ってしまうのです。

血の日曜日を主題にした交響曲

ショスタコーヴィチの交響曲第11番は、「1905年」という標題が付いています。
これは1905年1月22日(ロシア歴1月9日)の「血の日曜日」を主題にしているからです。

この日、サンクトペテルブルクの冬の宮殿前にロア正教会のガポン司祭率いるデモ隊が、ニコライ2世に生活苦と憲法改正を訴えたのです。
それに対して政府当局によって動員された軍隊が発砲しました。
3000人以上の死傷者が出たとも言われています。
これによって皇帝への支持は打ち砕かれ、ロシア第一次革命が勃発しました。

ショスタコーヴィチは、翌1906年生まれですから、ソヴィエト連邦の誕生から身をもって体験した人です。
だからこの「血の日曜日」事件には強い関心を持っていました。

また革命の指導者であるレーニンに捧げる交響曲を作曲したいという希望を持っていました。

革命40周年を祝した作品

交響曲第11番は、そんなことから1957年の革命40周年を祝す作品として作曲されました。
同年10月30日に革命40周年を祝すモスクワでの行事の一環として、ナタン・ラフリン指揮のソヴィエト国立交響楽団によって初演されました。

そしてその4日後、今度はレニングラードで、ムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィルによって再演されたのです。

初演は、批評家たちからは交響曲第7番に比肩する傑作を高評価を得ました。
この作品は、4つの楽章から構成されていて、それぞれ標題が付いています。

  • 第1楽章 宮殿前広場
    第2楽章 1月9日
    第3楽章 永遠の記憶
    第4楽章 警鐘

随所に革命歌や民謡、自作からの転用が見られ、標題音楽的要素がが強い作品です。
映画音楽でも高い評価を受けていたショスタコーヴィチの本領発揮的な作品とも言えます。

ただ、交響曲の形式は守って、映画音楽とは一線を画しているので、名指揮者と実力のあるオーケストラでは、大きな効果を発揮されます。

スポンサーリンク

交響曲第11番のおすすめCD

今回4つのCDを挙げました。
ショスタコーヴィチの交響曲は、ムラヴィンスキーの録音があれば第1に推したいです。
しかも紹介するCDは、1957年11月3日の初演の4日後のライブ録音ですから貴重なものです。
録音はやや古いですが、歴史的価値の高いものです。

2つ目は初演の2年後の録音で、当時東ドイツを代表する指揮者だったコンヴィチュニーのもの。
ベートーヴェンやブルックナーを得意としてコンヴィチュニーの珍しいショスタコーヴィチで、その他第10番も録音しています。
堅固なドイツ風の演奏が聴きもの。

ネルソンス指揮ボストン響は、オーケストラの機能美を活かした端正で緻密で美しい演奏です。
曲の内容を知るには一番良い演奏かもしれません。

最後のラザレフ指揮日本フィルハーモニーの演奏は、掘り出し物の超名演。
と言っては失礼ですが、現代のロシアの巨匠ラザレフのタクトで、日本フィルが熱い演奏を聴かせてくれます。
ただ豪快な演奏ではなく、豊かな色彩感と絶妙なピアニッシモをオーケストラから引き出した感動的な名演です。

ムラヴィンスキー&レニングラード・フィル

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第11番 ト短調「1905年」 Op. 103
Symphony No. 11 in G Minor, Op. 103, “The Year 1905”

1.(14:47) 第1楽章 宮殿前広場
I. The Palace Square

2.(16:49) 第2楽章 1月9日
II. The 9th of January

3.(11:29) 第3楽章 永遠の記憶
III. In Memoriam

4.(12:14) 第4楽章 警鐘
IV. The Tocsin
total(56:19)

レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 – Leningrad Philharmonic Orchestra
エフゲニー・ムラヴィンスキー – Yevgeny Mravinsky (指揮)
録音: 3 November 1957, Live recording, Leningrad, Russia

ムラヴィンスキー・ボックス

Profileレーベルが、弊社の依頼でドイツの放送局に眠るムラヴィンスキーの音源を発掘するシリーズも第3弾、まだまだ驚きの音源が多数登場します。
ショスタコーヴィチの交響曲第11番は1957年10月30日にラフリン指揮ソヴィエト国立交響楽団が世界初演を行いましたが、その4日後にムラヴィンスキーとレニングラード・フィルがレニングラード初演した際の録音が入っているのも貴重。
これが壮絶極まりない演奏で、終楽章などムラヴィンスキーらしからぬ凶暴さで荒れ狂います。

コンヴィチュニー指揮シュターツカペレ・ドレスデン

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第11番 ト短調「1905年」 Op. 103
Symphony No. 11 in G Minor, Op. 103, “The Year 1905”

1.(16:16) 第1楽章 宮殿前広場
I. The Palace Square –

2.(18:29) 第2楽章 1月9日
II. The 9th of January –

3.(14:10) 第3楽章 永遠の記憶
III. In Memoriam –

4.(15:09) 第4楽章 警鐘
IV. The Tocsin
total(64:04)

シュターツカペレ・ドレスデン – Staatskapelle Dresden
フランツ・コンヴィチュニー – Franz Konwitschny (指揮)
録音:1959年

フランツ・コンヴィチュニーの芸術

ネルソンス&ボストン響

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第11番 ト短調「1905年」 Op. 103
Symphony No. 11 in G Minor, Op. 103, “The Year 1905”

1.(17:15) 第1楽章 宮殿前広場
I. The Palace Square –

2.(18:46) 第2楽章 1月9日
II. The 9th of January –

3.(12:28) 第3楽章 永遠の記憶
III. In Memoriam –

4.(14:10) 第4楽章 警鐘
IV. The Tocsin
total(62:39)

ボストン交響楽団 – Boston Symphony Orchestra
アンドリス・ネルソンス – Andris Nelsons (指揮)
録音: September-October 2017, Live recording, Symphony Hall, Boston, Massachusetts, USA

ショスタコーヴィチ:交響曲第4番&第11番(ボストン響/ネルソンス)

注目のコンビによるショスタコ第3弾。
2017年来日時の演奏曲目である写実的な第11番と、最大規模にして最強の作品と言える第4番という超重量級のカップリングに驚くが、現在のオケの実力と指揮者の力量、そして会場を含めた録音の優秀さが際立つ、現代最高のショスタコ・アルバムのひとつなのは確かであろう。
早めのテンポで始まる第4番では、決め所での確実な楔と、聴き手の機微に触れる絶妙なフレージングが見事に決まる。
第11番でのまるでその場に立ち会っているかのようなリアルさと、その裏の感情との対極も感嘆もの。
タワーレコードより

ラザレフ&日本フィルハーモニー

ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第11番 ト短調「1905年」 Op. 103
Symphony No. 11 in G Minor, Op. 103, “The Year 1905”

1.(14:49) 第1楽章 宮殿前広場
I. The Palace Square –

2.(19:06) 第2楽章 1月9日
II. The 9th of January –

3.(08:44) 第3楽章 永遠の記憶
III. In Memoriam –

4.(15:03) 第4楽章 警鐘
IV. The Tocsin
total(57:42)

菊地知也 – Tomoya Kikuchi (チェロ)
日本フィルハーモニー交響楽団 – Japan Philharmonic Orchestra
アレクサンドル・ラザレフ – Alexander Lazarev (指揮)
録音: 20-21 March 2015, Suntory Hall, Tokyo, Japan

ショスタコーヴィチ:交響曲第11番(日本フィルハーモニー/ラザレフ)

名演を超える名演。
ラザレフと日本フィルが初めて2003年に共演したのが、ショスタコーヴィチの交響曲第11番でした。
その評価は高く、指折りの名演として知られています。
当盤はその再演として2015年3月に演奏されたライヴを収録したものです。
語り草となる演奏から12年経ち、名演を超える名演が生まれました。
のびやかに歌い上げる弦楽器、力強く響かせる金管・打楽器、洗練された響きを奏でる木管楽器は、ラザレフの指揮によってさらなる高みへ上りつめました。
この待望の再演は、ラザレフと日本フィルが築いてきた関係性が強固なものになっていることを、改めて感じさせることでしょう。
ぜひあなたの耳で最高のタッグによるコンビネーションを体感してください。
オクタヴィア・レコード
スポンサーリンク

まとめ

ショスタコーヴィチの交響曲第11番について記しました。
次の第12番と共に標題を持った作品です。

第11番以降の作品は、なにか難しそうで身構えていました。
でも聴いてみると、やはり前の10番までの作品を聴いてきたからでしょうか、抵抗感も少なく聴くことが出来ました。

そしてなかなか良いじゃないか、というのが素直な意見です。
次回は、第12番について記します。
個人的には、第12番がより好きになれそうです。



スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました