こんにちは、ともやんです。
8月の終わりころから始めたショスタコーヴィチの交響曲を全曲聴こうという企画はようやく最後の第15番まで漕ぎつけました。
最初は、苦行になるかと不安だったのですが、彼の交響曲の面白さに引き込まれてきました。
今回は、表面的になぞっただけという感じです。
そしてようやくショスタコーヴィチの音楽に入門したという印象です。
これからより深く広く彼の音楽を聴いていくことになります。
ただ彼の音楽の面白さが分かりかけてきた反面、その生涯に関しては謎は深まるばかりです。
とにかく15曲の交響曲を聴いて、ようやくショスタコーヴィチを知るという入り口に立ちました。
ショスタコーヴィチ交響曲第15番について
ショスタコーヴィチの交響曲第15番は、亡くなる4年前の1971年に作曲され、翌1972年1月8日に息子のマクシム・ショスタコーヴィチ指揮のモスクワ放送交響楽団の演奏で、モスクワ音楽院大ホールで初演されました。
同年の5月5日にはレニングラード初演が行われました。
演奏はムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィル。
交響曲第13番の初演を拒絶したことで関係が硬直していましたが、演奏はモスクワに劣らず大成功でした。
ショスタコーヴィチもかつての盟友の指揮ぶりには感嘆したと伝えられています。
謎めいた交響曲
ショスタコーヴィチ交響曲第15番は、謎めいた交響曲と言われています。
その理由は、曲中にロッシーニの『ウィリアム・テル』序曲やワーグナーの『ニーベリングの指環』の運命の動機が引用されているからです。
しかも作曲者自身、「理由は説明できないが引用せざるを得なかった」と友人に語っています。
特に『ウィリアム・テル』序曲は、唐突で初めてこの交響曲を聴いたときは、とても違和感を感じたものです。
夜中のおもちゃ屋
『ウィリアム・テル』序曲の引用は、第一楽章に表われます。
作曲者自身は「夜中のおもちゃ屋」だと言ったそうで、これが引用理由の手掛かりになりそうです。
もっともショスタコーヴィチのコメントは、裏がありそうですが、多分本当かもしれません。
なぜなら、ショスタコーヴィチは、ほかにも晩年のいくつかの作品で子供時代を回想しているからです。
だから交響曲第15番に、ショスタコーヴィチが子供の頃に好きになった「ウィリアム・テル」序曲が出てくるのも頷けるかなと思います。
つまり交響曲第15番は、ショスタコーヴィチの子供時代も回想する自伝的音楽、ではないかと思わずにはいられません。
交響曲第15番の注目した演奏
残念ながら、初演者のマクシム・ショスタコーヴィチ指揮プラハ交響楽団の全集とサンクトペテルブルク初演者のムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルのCDが共に廃盤のようです。
ただムラヴィンスキーの演奏は、Youtubeで聴くことができますので以下に紹介しています。
筆者が一番面白く聴いたのが、パウル・マギ指揮ウプサラ室内管弦楽団のライブ録音。
交響曲の前にウィリアム・テル序曲が演奏されているのが面白いです。
しかも演奏自体もスリリングなもので一聴に値します。
その他、インバルと都響、デュトワとモントリオール響、ハイティンクとバイエルン放送響は、どれも名演です。
インバルが指揮する都響の音には、ぐっと「圧」を感じ、ダイナミックに鳴ります。
質実剛健な演奏が魅力。
デュトワのショスタコーヴィチは珍しいですが、第15番だから色彩豊かな響きが魅力です。
最後のハイティンクは、85才での演奏で円熟の極みと言いたいのですが、それだけではなく常に曲の魅力を求める姿勢には感動させられます。
パウル・マギ/ウプサラ室内管
ジョアキーノ・ロッシーニ – Gioachino Rossini (1792-1868)
1歌劇「ウィリアム・テル」 – 序曲
1.(11:21) Guillaume Tell (William Tell): Overture
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ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第15番 イ長調 Op. 141
Symphony No. 15 in A Major, Op. 141
2.(08:07) I. Allegretto
3.(16:27) II. Adagio
4.(04:30) III. Allegretto
5.(15:11) IV. Adagio
total(44:15)
ウプサラ室内管弦楽団 – Uppsala Chamber Orchestra
パウル・マギ – Paul Magi (指揮)
録音: 21 September 2006, Grand Auditorium, Uppsala University, Sweden
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番他(ウプサラ室内管/パウル・マギ)
インバル/東京都響
ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第15番 イ長調 Op. 141
Symphony No. 15 in A Major, Op. 141
1.(08:18) I. Allegretto
2.(15:16) II. Adagio
3.(04:22) III. Allegretto
4.(14:34) IV. Adagio
total(42:30)
東京都交響楽団 – Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra
エリアフ・インバル – Eliahu Inbal (指揮)
録音: 29 March 2016, Tokyo Bunka Kaikan, Japan
ショスタコーヴィチ:交響曲第12番&第15番(東京都響/インバル)
これまで同シリーズは第4番が『2012年度レコード・アカデミー賞交響楽部門』を受けるなど、高い評価を受けてきました。
重量級の厚みのあるサウンドを全開させつつも、細部の細部にまで目を光らせるようなインバルの厳しく深い洞察力と音楽性は、まさに圧巻。ショスタコーヴィチの魂を鮮やかに、現代に再現させています。
また、インバルのタクトのに呼応し、高い集中力のもと現代オーケストラの最上級のアンサンブルを披露する都響も見事です。複雑なショスタコーヴィチの楽曲を、圧倒的なアンサンブルと強靭な音楽性によって聴くものを魅了していきます。
現代のショスタコーヴィチ演奏の極致をお楽しみ下さい。
オクタヴィア・レコード
デュトワ/モントリオール響
ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第15番 イ長調 Op. 141
Symphony No. 15 in A Major, Op. 141
モントリオール交響楽団 – Montreal Symphony Orchestra
シャルル・デュトワ – Charles Dutoit (指揮)
この作品のURLhttps://ml.naxos.jp/work/4470064
1.(07:47) I. Allegretto
2.(15:54) II. Adagio
3.(04:19) III. Allegretto
7.(15:25) IV. Adagio
total(43:25)
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番&第15番(モントリオール響/デュトワ)

ハイティンク/バイエルン放送響
ドミートリー・ショスタコーヴィチ – Dmitry Shostakovich (1906-1975)
交響曲第15番 イ長調 Op. 141
Symphony No. 15 in A Major, Op. 141
1.(08:32) I. Allegretto
2.(15:56) II. Adagio
3.(04:25) III. Allegretto
4.(17:01) IV. Adagio
total(45:54)
バイエルン放送交響楽団 – Bavarian Radio Symphony Orchestra
ベルナルト・ハイティンク – Bernard Haitink (指揮)
録音: 5-6 February 2015, Philharmonie im Gasteig, Munchen
ショスタコーヴィチ:交響曲第15番(バイエルン放送響/ハイティンク)
このCDはバイエルン放送交響楽団の創設75周年を記念したハイティンク・ポートレート第2集からの分売です。
ハイティンクはショスタコーヴィチを得意とし、西側で初めて交響曲全集を完成させて高い評価を得ました。
その後もショスタコーヴィチ作品を継続的にとりあげており、第15番は2010年にコンセルトヘボウ管との演奏がCD化されています。
この演奏はその5年後のもので、解釈の基本は同じながら更なる深まりを聴くことができます。
ナクソス・ジャパン
ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル
[ショスタコーヴィチ追悼コンサート1976 ]
ショスタコービッチ:交響曲第15番イ長調 Op.141
00:03 第1楽章
07:47 第2楽章 – 第3楽章
25:50 第4楽章
エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
録音:1976年5月26日、レニングラード・フィルハーモニー協会大ホール
追悼コンサートは、1976年1月から5月にかけて行われた。交響曲第5番、6番、8番、10番、15番、ヴァイオリン協奏曲(独奏:ヴィクトル・リーベルマン)が演奏された。
まとめ
最初に書きましたが、ショスタコーヴィチの交響曲15曲を聴いて、やっと入り口に立った気持ちです。
聴く前に想像していた、全部聴いてやれやれとは、全く感じることはなく、むしろもっと聴きたい、もっと知りたいと思わずにはいられなくなりました。
この後は、協奏曲、弦楽四重奏曲と聴いていこうと考えています。
またこのブログでレビューして行きたいと思います。




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