こんにちは。ともやんです。
L.W.ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
1947年5月25日ティタニア・パラスト館
フルトヴェングラーの戦犯容疑が晴れて、戦後復帰最初のコンサートの記録です。
1947年5月25日日曜日のことでした。
会場のティタニア・パラスト館は、元々映画館でしたが、戦後直後は、
アメリカ軍兵士のショウ劇場として使われていました。
この日のためにわざわざ開放され、チケットはもう何週間も前から
売り切れていました。
群衆は洪水のようにティタニア・パラスト館に流れ込んみました。
どんなことがあっても聴こうと法外な値段でチケットを手に入れた人もいたようです。
フルトヴェングラーがステージに現れると、ホールを埋め尽くした聴衆は、まるで狂気にかられたように立ち上がり、拍手をし、大声で叫びました。
この日のプログラムは、オールベートーヴェンで、
「エグモント序曲」、第6交響曲「田園」、第5交響曲「運命」。
演奏が終わったとも興奮した聴衆の喝采はいつ果てるともなく続きました。
このベルリンフィルの定期公演は、5月25日、26日、27日、そして29日と4回行われましたが、この録音は初日のものです。
フルトヴェングラーの戦中最後の演奏が、1945年1月23日、ベルリンフィルとのコンサート。彼はその直後命の危険を察知し、ウィーン経由でスイスに逃れました。
ゲシュタポの追跡が迫っていた時で間一髪で逃れたのでした。
そして同年5月9日にドイツは降伏。ここで終戦となりました。
ベルリンフィル戦中最後の演奏会が45年4月16日で、戦後初の演奏会が5月26日。
その間わずか40日。
それから約2年間。
ベルリン市民は、フルトヴェングラーの復帰をどんなに待ちわびたことか。
演奏は、田園にやや硬さが見られ、とくにオーケストラの木管にミスがあるが、曲が進むにつれ、運命では最高の演奏を聴かせてくれています。
しかもRIASベルリンのオリジナルテープからの復刻で、音質が非常に良いので驚かされます。
特に運命は全ての音楽ファンに聴いてもらいた歴史的名演です。
音楽(クラシック) ブログランキングへ
↑
クリック応援お願いします。
コメント