こんにちは、
ともやんです。
カール・ベームの神髄を知る好企画のCD15枚組をご案内します。
カール・ベームが、メディアでもてはやされていた70年代は、ベームの全盛も過ぎた頃だと思います。
例えば、70年のウィーンフィルとのベートーヴェンの交響曲全集の気が抜けたビールのような演奏が証明しています。
※これはこれでウィーンフィルの美音と穏やかなベートーヴェンということで、名盤といえないこともありません。
70年代のベームだけを聴いて、穏やかな人間味溢れる指揮者と思われたら大間違いで、50年代~60年代の厳しく気迫のこもった演奏を聴けば、よくわかると思います。
「Karl Bohm The Collection」CD15枚組は、そんなベームの全盛時代の1951年~63年のスタジオ録音を収めた好企画です。
カール・ベーム 50年代初頭の名演
カール・マリア・v・ウェーバー
歌劇「ペーター・シュモルとその隣人たち」 J. 8 – 序曲
劇音楽「プレチオーザ」 J. 279 – 序曲
歌劇「オイリアンテ」 J. 291 – 序曲
歌劇「オベロン」 J. 306 – 序曲
ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
交響曲第8番ヘ長調作品83
etc
カール・ベーム指揮
ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
録音年と場所
ウェーバー 1951年5月 ウィーン・ムジークフェラインザール
ベートーヴェン 1953年3月 ウィーン・ムジークフェラインザール
また、楽天市場では、HMVの中古を扱っています。
70年代の日本におけるカール・ベームの人気は凄いものでした。
まさに神のような存在で扱われていました。
僕が、クラシック音楽に興味を持ち始めたのが、中学1年の1970年でしたが、その頃のレコードショップでは、グラモフォンのカラヤンとベームが双璧でした。
ベームは、63年の初来日以来、75年、77年、80年と4回の来日を果たして、特に70年代は、カラヤンの対抗馬としてその人気は過熱気味でした。
しかし、81年に亡くなってからは、急に熱が冷めたように人気は下降してしまいました。
ベームが20世紀を代表する名指揮者だと思います。
どちらかというと職人肌の玄人好みの指揮者で、変にメディアに煽られた感じもあり、本人に取っても不本意だったのではないかと思います。
ベームの神髄は造形美
カール・ベームは、「音楽において最も大切なのは造型である」と語っています。
芸術家というよりも職人タイプで、厳しいリハーサルによって音の堅固な構築物を創り上げて行くタイプなのです。
同様なタイプとしては、やはり朝比奈隆を思い出します。
朝比奈さんは、自ら自分は職人だと言っていました。
ウェーバーの序曲集とベートーヴェンの第8番もきりりとした名演です。
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