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ヨッフム 幻の名盤 フルトヴェングラー生前最後のベルリンフィル

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こんにちは、
ともやんです。

オイゲン・ヨッフム(1902-1987)は、往年のドイツの名指揮者。
その誠実でヒューマンな演奏は、多くのファンの心をつかんでいます。
僕もその一人。

目立つような派手は表現があるわけではありません。ただただ誠実、作曲者への敬意を込めての演奏は、聴いている内に心にひたひたと感動が押し寄せる思いです。

また演奏するオーケストラが音楽に喜びを感じ楽しんで演奏している様子が伝わってきます。
本当にオケに愛された指揮者なんだな、と感じます。

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フルトヴェングラー生前最後のベルリンフィルの響き

ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第4番変ロ長調 作品60
オイゲン・ヨッフム指揮
ベルリンフィルハーモニー管弦楽団

Ⅰ:Adagio-Allegro vivace 12:47
Ⅱ:Adagio 10:27
Ⅲ:Menuetto Allegro vivace 06:27
Ⅳ:Allegro ma non troopo 07:23
録音:1954年11月16日~19日 ベルリン

録音の日を見てほしい。
録音が終わった日は、1954年11月19日。
そしてこの日より10日後にフルトヴェングラーが亡くなくなりました。

記録では、この録音から11月30日までは、他の録音の記録がない。

つまりこの録音は、フルトヴェングラーの生前最後のベルリンフィルの響きが収められているのです。

だから非常に商品価値の高い録音だと思うのですが、どういうわけか、ヨッフムの全集には、この54年の録音とは別の61年のステレオ録音が収録されています。

しかもこの54年の録音は、CDでは出たことがないらしい。

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ヨッフムの背後にフルトヴェングラーがいる

ヨッフムの演奏では、以前、同じ54年だが2月にベルリンフィルを振った英雄では、フルトヴェングラーにはない、明るさと軽快さがあると書きました。

しかし、この録音は違います。明らかにフルトヴェングラーの響きを感じるのです。

アダージョのイントロから、暗く重くデーモニッシュが雰囲気で始まり、アレグロ・ヴィヴァーチェに入時のためなど、思わずフルトヴェングラーだ!と思わずにはいられません。

そんなことはあり得ないのですが、ヨッフムに病床のフルトヴェングラーが乗り移ったかのような演奏です。

それとも、病床のフルトヴェングラーへの思いがヨッフムとベルリンフィルのメンバーにはあり、それが演奏に影響したのでしょうか?

61年に優秀なステレオ録音をしてしまったために、幻となった54年11月の第4番。

しかし、その演奏からは、フルトヴェングラー特有の情熱と寂しさの二律背反する感情の爆発を感じるのでした。
その61年にステレオ録音した交響曲第4番は、こちらのCDセットで聴くことができます。

Beethoven Complete Symphonies オイゲン・ヨッフム ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ドイツが国を挙げて売り出そうとしていた巨匠ヨッフムは、若き頃から録音の機会に恵まれて多数の録音があります。

何しろ活動期間の長い指揮者故にその最晩年の演奏のみ注視されますが、これらの30代からの演奏を聴いても既に解釈の成熟、骨格の確かさは明確です。

特にドイツが難しい時代に差し掛かったいた1930年代後半から40年代に掛けての演奏内容の充実は目を見張るばかりで、どれもが納得の名演と申せましょう。第9に至っては独唱者の立派さは当時の名盤、ワインガルトナー盤に勝るとも劣らぬもので、この機会にぜひお聞きになってください。

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最後に

ちなみに全集に収録されている61年の録音は、オケの響きは明るくなり、ヨッフムの持つ温かみと悦びに溢れた名演で、第4番の曲想からは、こちらの方が、イメージに合います。

それにしてもヨッフムは、素晴らしい指揮者です。



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