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ケルテスの遺産 ドヴォルザーク交響曲全集を聴け

ドヴォルザーク:交響曲第1番 ハ短調 作品3 「ズローニチェの鐘」
イシュトヴァン・ケルテス指揮ロンドン交響楽団 1966年録音

ケルテス&ロンドン響 ドヴォルザーク交響曲全集

 

ドヴォルザーク(1841-1904)は、生前に5つの交響曲を発表して、最後の「新世界より」は5番となっていました。

 

しかし、遺作が4つあり、大戦後にプラハから発行されているドヴォルザーク作品全集では、この4つを加えて全9曲とし、作曲年代順に整理して番号をつけ直しました。

 

そのため「新世界より」は、それまでの5番から9番になったわけです。

 




ドヴォルザーク交響曲第1番 発表されるまでの数奇な運命

 

さて、この第1番は、1865年に作曲されたとなっていますが、発表せずに「原稿を引き破って、焼却」してしまいました。

 

ところが残っていたスケッチが、なんと約60年後の1924年にドイツのある古本屋でチェコの学生により発見されました。発見した学生はそれを買ってボヘミアに持ち帰り、その12年後の1936年にブルノで初演され世に紹介されました。

 

題名の「ズローニチェの鐘」は、作曲者自身が命名したようです。

 

ただし、ドヴォルザークが発表しなかった曲を発表したことは、問題として残りますが、のちのドヴォルザークの面目躍如たる内容をもった曲です。

 

演奏は、ケルテスの瑞々しいアプローチの名演がおすすめです。

ケルテスは、ドヴォルザークを得意としていて、「新世界より」では、ウィーンフィルとの最高の名演を残しています。

 

その後に録音されたロンドン響との全集は、チャーミングで瑞々しい魅力で溢れています。

ドヴォルザークの全集なら一番のおすすめです。

 



ケルテス ドヴォルザーク: 交響曲全集、交響詩、レクイエム

 

『ドヴォルザーク: 交響曲全集、交響詩、レクイエム』

 

【曲目】
交響曲第1番ハ短調「ズロニツェの鐘」Op.3
第2番変ロ長調Op.4
第3番変ホ長調Op.10
第4番ニ短調Op.13
第5番ヘ長調Op.76
第6番ニ長調Op.60
第7番ニ短調Op.70
第8番ト長調Op.88
第9番ホ短調「新世界より」Op.95
序曲「自然の王国で」Op.91
序曲「謝肉祭」Op.92
スケルツォ・カプリチオーソ 変ニ長調Op.66
交響的変奏曲Op.78
序曲「わが故郷」Op.62a
序曲「フス党」Op.67
交響詩「水の精」Op.107
交響詩「金の紡ぎ車」Op.109
序曲「オセロ」Op.93
交響詩「真昼の魔女」Op.108
管楽セレナード ニ短調Op.44
レクイエム ロ短調Op.89

 

【演奏】
イシュトヴァン・ケルテス(指揮) ロンドン交響楽団
ピラール・ローレンガー(Sp)
エルジェーベト・コムロッシー(A)
ロベルト・イロシュファルヴィ(T)
トム・クラウセ(Br)
アンブロジアン・シンガーズ

 

【録音】
1963~1970年

 

ドヴォルザーク: 交響曲全集、交響詩集、序曲集、レクイエム イシュトヴァン・ケルテス 、 ロンドン交響楽団

 

現在でも色あせないケルテスの永遠の名演
43歳で亡くなった天才指揮者、ケルテスの代表作、ドヴォルザーク。ケルテスの覇気に満ちた指揮ぶりがうまく結びついた爽快な名演奏です。イギリスのオーケストラから東欧の雰囲気を引き出し、ダイナミックかつしなやかな演奏が、当時のデッカの迫力ある音作りともあいまって、現在でも色あせない永遠の名盤と絶賛される名盤です。
タワーレコードのウェブサイトより

 

 




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