まいどはや、
ともやんです。
8日間のオーストリア・ツアーから帰ってきたのが、6月5日(水)未明。
それからもう2週間以上経ったのに、どうも本調子ではないように感じます。
最初の1週間は時差ぼけもあったかもしれません。
オーストリア現地でも時差ぼけ気味だったので、それを引きずったままだったかもしれません。
さすがに1週間も経つと元に戻るんでしょうが、どうも以前のリズムに戻るのに時間を要しているようです。やはり年齢のせいでしょうか(笑)
さて、そんなことを言っていても時間は流れて行きます。自動車専用道路に本線の流れに乗るように流れに乗ってしまえばいいのです。
佐渡裕 マーラー 交響曲第1番「巨人」花の章付き
佐渡裕とウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団は、現在マーラーとブルックナーの交響曲の録音が進行中で、いずれ全集になると思われます。
マーラーとブルックナーの作品を両方こなす指揮者は、それほど多くはないように感じます。ただ単に両方とも演奏時間が長いと言うことで、抱き合わせみたいに語られることもありますが、作品を聴けば全く異質の性格を持った作曲家であり作品ということはすぐわかると思います。
人間臭いマーラーに対して、ブルックナーの作品は、そんな俗な世界を突き抜けて宇宙を感じさせると僕には感じるのです。
だから佐渡さんのイメージからは、マーラーは容易に想像できますが、果たしてブルックナーはどうだろうか?と不安と期待を感じるのです。
佐渡裕&トーンキュンストラー管のコンビが、ウィーン楽友協会の大ホールで録音したのは、今回の第1番で6作目。あと第6番、第8番「千人の交響曲」、大地の歌、第9番、もしかして第10番もかな。となり個人的には第9番は期待せずにはいられません。
さて、今回第1番の録音を聴いてまず感じたこと。
やはり佐渡さんが円熟期に来ているなあという実感です。
佐渡さんというとリズミカルで勢いのある音楽を創り出す人というイメージを持っていました。もっと若い頃はそうだったと思うし、その反動として深みや味わいに欠けるような印象を持っていました。
しかし、今回マーラーの1番を聴いて、そんな思いは吹き飛びました。
威勢の良さは抑えて、気持ちを込める所では、思う存分込めるという感じで、同じくマーラーを得意として小澤さんとは違い、バーンスタインに近い表現と思います。
今回のマーラーの1番ですっかり魅了された僕は、佐渡裕&トーンキュンストラー管のコンビで、既出の第2番から5番と7番の5曲を早速聴いてみることにしました。
改めてレビューしますのでよろしくお願いします。
佐渡裕 マーラー 交響曲第1番 花の章付き
グスタフ・マーラー – Gustav Mahler (1860-1911)
交響曲第1番 ニ長調「巨人」
Symphony No. 1 in D Major, “Titan”
1.(15:40) I. Langsam, schleppend
2.(06:57) II. Blumine (original 1888 version)
3.(08:00) II. Kraftig bewegt, doch nicht zu schnell
4.(09:58) III. Feierlich und gemessen, ohne zu schleppen
5.(19:42) IV. Sturmisch bewegt
トーンキュンストラー管弦楽団 – Tonkunstler Orchestra
佐渡裕 – Yutaka Sado (指揮)
録音: 10-14 March 2023, Live recording, Wiener Musikverein, Austria
マーラー:交響曲第1番 佐渡裕 、 ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団
円熟期を迎えている佐渡裕×トーンキュンストラー管によるマーラー交響曲シリーズ待望の最新盤、交響曲第1番「巨人」。
喜びと狂気、哀愁と憂鬱が入り混じる多様な感情を壮大なスケールで展開し、この交響曲が持つ奥の深い様々な魅力を存分に引き出した名盤です。
美しく繊細な「花の章」もこの交響曲が作曲された当初の姿を生かす形で収録。佐渡裕の特別な想いが込められた演奏です。
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