コバケン渾身のベートーヴェン’25年大晦日の東京文化会館

オルフ
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こんにちは、
ともやんです。

新年あけましたおめでとうございます。
旧年中は当ブログにお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

今年もマイペースではありますが、クラシック音楽の話題とおすすめCDの紹介を中心に綴っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、2025年の大晦日も、例年どおり上野の東京文化会館で年越しとなりました。

※開演前の東京文化会館前


※開演前のステージ。

振り返ってみると、これでなんと11年連続。
自分でも少し呆れるほどですが、それだけこの場所、この公演が自分にとっての年末の「儀式」になっているのだと思います。

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コバケン渾身のベートーヴェンの交響曲

今回聴いてきたのは、コバケンこと小林研一郎指揮・岩城宏之メモリアルオーケストラによる
「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会2025」。
ベートーヴェンの交響曲全9曲を一気に聴き通すという、相変わらずのハードで、そしてどこか酔狂ですらある企画です。

※今回のパンフレット

御年85歳を迎えたコバケンさん。
かつてのような、全身を使ってオーケストラを鼓舞する躍動感あふれる指揮姿には、正直なところ年齢を感じさせる瞬間もありました。
しかし、その一方で、音楽に向き合う姿勢や、ベートーヴェンへの敬意は、むしろ以前にも増して深まっているように感じられました。

特に印象的だったのは、演奏の合間にマイクを通して語られた言葉です。
世界的な大指揮者でありながら、終始謙虚で気さく。

ベートーヴェンという作曲家への感謝、オーケストラへの感謝、そして客席に集まった私たち聴衆への感謝を、まっすぐな言葉で伝えてくれました。
こうした語りは、これまでの連続演奏会ではあまりなかったと記憶します。

最後の交響曲連続演奏会?

もしかすると、この企画からは今回を最後に退かれるのではないか?
そんな思いが、頭をよぎりました。

実は以前から、どこかでその予感はありました。
2022年と翌23年の一時期、若い広上淳一氏にバトンを渡したこともありましたが、2024年に再びタクトを取ると、今回の2025年は続投という見出しのチラシで大いに盛り上がりました。
しかし、コバケンさんも元気といっても85歳。
実は腰を痛めてやり投げの北口選手の担当して有名な名トレーナーに治療をしてもらったそうです。
その効果もあり、今回はなんとかステージに立てたそうです。

しかし、そこまでしないとこのハードなコンサートを乗り切ることができないのですから、聴き続けているうちに、コバケンさんもこの企画は最後かな、という予感は次第に確信へと変わりつつありました。

東京文化会館が大規模改修工事

加えて、東京文化会館は2026年5月から2028年度中まで、大規模な改修工事に入る予定です。

物理的にも、この場所でコバケンの「全交響曲連続演奏」を聴ける機会は、今回が最後になる可能性が高いでしょう。

ご本人がそれを一番よく分かっているはずで、だからこそ今回の演奏は、これまで以上に雄大で、力強く、そして聴く者の心を深く震わせるものだったのだと思います。

とはいえ、正直な気持ちを言えば、こんな体力勝負のコンサートばかりでなく、これからも通常の演奏会で、無理のない形でコバケンさんの音楽に触れ続けたい。

年の瀬の特別な一日として、この連続演奏会は確かに忘れがたい体験ですが、それ以上に、これからも長く、感動を届けてほしい。そんな思いを胸に、上野の夜を後にしました。

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コバケンのおすすめCD

コバケンさんのCDはたくさん出ていますが、ことベートーヴェンに関してはそのキャリアからするとあまり多いとは感じなません。

現役盤では、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団との全集があります。
それなりに高く評価されていますが、名門チェコ・フィルを振っているにも関わらず、スタジオ録音からかどうもおとなしい演奏になっていて、個人的にはあまり感動が伝わってきません。

炎のコバケンという異名を取るほど熱い演奏をするコバケンさんですから、やはりライブ録音がその真骨頂を伝えていると思います。

そこでライブ録音から僕の好きなCDをいくつかご紹介します。

九州交響楽団の第九は唸り声が聴きもの

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”

作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
高橋薫子 – Nobuko Takahashi (ソプラノ)
栗林朋子 – Tomoko Kuribayashi (アルト)
伊達英二 – Eiji Date (テノール)
直野資 – Tasuku Naono (バリトン)
福岡県合唱連盟 – Fukuoka Department Choral Association
九州交響楽団 – Kyushu Symphony Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
演奏時間70:21

小林研一郎指揮、九州交響楽団

コバケンさんのベートーヴェンの第九の録音は、いくつか出ていますが、僕が一番好きなのはこの録音。

1998年12月に行われた福岡サンパレスホールでのライヴ録音で、ライブならではの臨場感あふれる演奏です。

しかも”炎のコバケン”を髣髴されるコバケンさんの唸り声も圧巻!

カルミナ・ブラーナ 日本フィルと

カール・オルフ – Carl Orff (1895-1982)
カルミナ・ブラーナ
Carmina Burana

作詞 : 不詳 – Anonymous
日本フィルハーモニー交響楽団 – Japan Philharmonic Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
録音: 23-24 January 2003, Suntory Hall, Tokyo, Japan
演奏時間64:04

小林研一郎 、日本フィル オルフ:カルミナ・ブラーナ

僕は、カルミナ・ブラーナが大好きで、合唱団の一員として歌ったこともあります。
こんな生命力と躍動感にあふれた曲では、コバケンは多いに燃えて熱い演奏を聴かせてくれます。

幻想交響曲 コバケン&日本フィル

エクトル・ベルリオーズ – Hector Berlioz (1803-1869)
幻想交響曲 Op. 14
Symphonie fantastique, Op. 14

日本フィルハーモニー交響楽団 – Japan Philharmonic Orchestra
小林研一郎 – Ken-Ichiro Kobayashi (指揮)
録音: 7-8 July 1993, Suntory Hall, Tokyo, Japan
演奏時間52:56

ベルリオーズ:幻想交響曲/小林研一郎指揮、日本フィル

ベルリオーズの幻想交響曲は、コバケンさんの十八番。
だからライブでの熱狂だけではない、この作品を知り尽くしたコバケンならではの克明で深い表現が聴きものです。

まとめ

コバケンこと小林研一郎氏は、1940年4月9日福島県の生まれ。
同世代の秋山和慶氏が、2025年1月に急逝されたことから、現役指揮者では最高齢の一人です。

そんなコバケンさんが、ベートーヴェンの交響曲9曲を一日で、正確には大晦日の午後1時から11時半頃まで、一人で指揮するなんて狂気の沙汰というより、イベントのインパクトはあるものの酔狂な企画と思ってしまいます。

しかも最初にこの企画に乗った人は、あの岩城宏之氏ですからわからないでもないけど。

しかし、さすがに85歳にもなると無理はできないですね。
個人的には、多分コバケンさんが、全曲を一人で振るのは、今回で見納めだと思います。
事実、2026年12月31日に「ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏2026」は開催予定ですが、東京文化会館の改修工事もあり、指揮者も会場も未定です。

※会場の掲示してあった2026年の案内

再びコバケンさんが指揮すれば嬉しい限りですが、どうか無理なさらないでせめて第九だけでもと願うばかりです。



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