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ベートーヴェン 第九 名盤 ディーン・ディクソン&矢野滋

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こんにちは、
ともやんです。

素晴らしい第九のCDをご紹介します。

このCDは、1962年4月13日のフランクフルトでのライブ録音です。
これは3つの意味で歴史的名演の録音です。

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役者が揃った歴史的名演

まず、ひとつ目。
テノールがフリッツ・ヴンダーリヒ(1930-1966)、バスがテオ・アダム(1926-2019)、アルトがマルガ・ヘフゲン(1921-1995)と、バイロイト音楽祭の常連たちが参加していること。

とくにヴンダーリヒは、60年のクレンペラーの歴史的名演と言われるウィーン芸術週間での第九で独唱を務め、また同じクレンペラーの名盤として誉れ高いマーラーの大地の歌でも名唱を聴かせてくれています。しかし、この4年後には人気実力とも絶頂期に不慮の事故で36才で亡くなっています。

家族、親族はもちろん音楽界にとっても大きな損失で、あの三大テノールのの一人パバロッティも後のインタビューで、戦後最高のテナーの一人だったと答えています。

2つ目が、指揮者のディーン・ディクソン(1915-1976)。彼はニューヨーク生まれで、ジュリアード音楽院で指揮法が学んだ人です、が、彼はカリブ系黒人で褐色の肌を持った有色人種。

過酷な人種差別がはびこっていた当時の米国では黒人など有色人種がクラシック音楽で認められるのは難しく、ディクソンは広い名声を獲得した初の有色人種の指揮者だったのです。

1950 年代以降、ディクソンはヨーロッパで長く活躍しており、この録音もその時期のものです。

まさに役者が揃った名演でした。

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ソプラノ歌手 矢野滋は凄かった

そして最後の3つ目も凄い。
独唱でソプラノを務めているのが矢野滋。

誰?しかもバイロイト歌手たちを共演なんてどんな人?と思ったらこの人が凄い。
1927年神戸生まれ。1949年東京音楽学校(現藝大)声楽科卒業。

なになに、「魔笛」日本初演でパパゲーナを歌った、その後も「ヘンゼルとグレーテル」や「こうもり」の日本初演に出演、アメリカではロッテ・レーマンに学び、ハイフェッツやピアティゴルスキーとも交流、その後ヨーロッパではマリア・イヴォーギュンやエルナ・ベルガーに師事し、とくにロッテ・レーマン、エルナ・ベルガーの「秘蔵っ子」と称された人。

1961年にピアニスト松浦豊明と結婚。

1969年の帰国までドイツ、オーストリア、イタリア、ノルウェイ、デンマーク、東欧諸国等、ヨーロッパ各地でリサイタル、オラトリオ、オーケストラとの共演、各地で成功を収めた経歴を持つ人なんです。

帰国後もリサイタルを開いたり、武蔵野音大にて後進の指導にあっていた人だろうです。
夫の松浦氏は2011年に82歳で亡くなっていますが、ご存命なら95歳。

第九の独唱を聴いても、バイロイト常連たちと互角、いやそれ以上の存在感を発揮しています。

またディクソンの演奏も速めのテンポで筋肉質のキリリとして演奏で、情熱と活気溢れる演奏で、聴いていて気持ちが高ぶります。

まさに役者が揃った奇跡ような演奏です。ぜひ、聴いてみてください。

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ベートーヴェン 第九 名盤 ディーン・ディクソン 矢野滋

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”

1.(15:38) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(11:45) II. Molto vivace
3.(14:44) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(22:50) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(64:57)

作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
矢野滋 – Shige Yano (ソプラノ)
マルガ・ヘフゲン – Marga Hoffgen (アルト)
フリッツ・ヴンダーリヒ – Fritz Wunderlich (テノール)
テオ・アダム – Theo Adam (バス)
ヘッセン放送合唱団 – Hessen Radio Choir
南ドイツ放送合唱団 – South German Radio Choir
ヘッセン放送交響楽団 – Hessen Radio Symphony Orchestra
ディーン・ディクソン – Dean Dixon (指揮)
録音: 13 April 1962, Sendesaal, Hessischer Rundfunk, Frankfurt am Main

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」 ディーン・ディクソン ヘッセン放送交響楽団 フリッツ・ヴンダーリヒ

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矢野滋・イン・ベルリン

矢野滋の録音は、現在入手が難しいようです。
こちらのCDはお取り寄せ可能となっていますが、どうでしょうか。

矢野滋・イン・ベルリン R.フランツ, H.プフィツナー, シューベルト, 他 (1959-62)

ロベルト・フランツ
ハンス・プフィツナー
フランツ・シューベルト
フーゴー・ヴォルフ:メーリケの詩による歌曲集から、フランスの18世紀の民謡「羊飼いの歌」から(J.B.ヴェケラン編曲)
ゲオルグ・フリードリヒ・ヘンデル:ラウダーテ プエリ ドミヌム ニ長調 HWV237 (詩篇122番)

矢野滋・イン・ベルリン

矢野 滋(ソプラノ)
ヘルタ・クルースト(ピアノ)
ゲルダ・ネッテ・タシュナー(ピアノ)
ギュンター・アルント(指揮)
RIAS室内合唱団
ベルリン放送交響楽団
フェリックス・シェレーダー(チェンバロ)

1960年初頭 ベルリン放送スタジオ
1959年3月 ベルリン放送スタジオ
1962年12月7日 シュロッセス・シャルロッテンブルグ アイヒェン ギャラリー



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