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ベートーヴェン 第九 名盤 コンヴィチュニー&ゲヴァントハウス管

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こんにちは、
ともやんです。

9月2日に配信したメルマガで、ベートーヴェンが初演した時の演奏を再現したCDを紹介しました。

プログラムは記録が残っているし、楽器も当時のものに近いものを使い、演奏自体も颯爽として新鮮な響きがあり僕は好きです。

が、ほんまにベートーヴェンがこんなスタイルの演奏したのかな?という疑問は残ります。

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古楽器スタイルもいいけど

古楽器スタイルの演奏の特徴として、モダン楽器を使った現代のオーケストラに比べ、演奏自体が過激な傾向になるのです。少なくても僕にはそんな印象があります。

速めのテンポ、メリハリの効いた表現、テクニックの誇示など。
逆に現代オーケストラの表現が無難に過ぎるということが言えるのかもしれませんが。

例えば、世界最古の歴史を誇るシュターツカペレ・ドレスデン(ドレスデン国立管弦楽団)その歴史は1548年まで遡ることが出来るそうです。なんとバッハ、ヘンデル(共に1685年生まれ)が生まれる100年以上前から活動していたオケです。

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管も1743年創立で、モーツァルト、ベートーヴェンが生まれる前、ハイドンが若き宮廷楽長時代として活動していた時代に生まれたオケです。

そういうオケは、演奏スタイルや楽器がメンバーが変っても綿々と受け継がれてきたのではないか?と思うのです。

つまり音楽学者や古楽器演奏家が、バッハからベートーヴェンの時代は、こんな楽器でこんな風に演奏をしていたと主張するのは、一つの時代考証といては貴重なものだが、万能ではないと思うのです。

また近年は、モダン楽器のオケが、古楽器奏法を取り入れて演奏するなど、演奏様式は多様化しています。

僕自身、聴き手としては楽しいので歓迎ですが、あまりにも演奏様式に拘るあまり、過度な演出や表現は、最初聴くとおっ!と思うのですが、繰り返し聴きたいとは思いません。

古楽器スタイルもいいけど。やはり何度聴いても感動を与えてくれる演奏がもっとも貴重です。

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コンヴィチュニー 指揮界のあぶさん

そういうことで今日は、フランツ・コンヴィチュニー(1901-1962)指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による第九をご案内します。

コンヴィチュニーは、第二次大戦で荒廃した伝統のゲヴァントハウス管を再建した立役者ですが、大酒の飲みで指揮界の”あぶさん”と言われていた(注:一部の人が言っているだけ)そのせいかどうかわかりせんが、わずか60歳でツアーで訪れたベオグラードでのリハーサル中に急逝しています。

なお亡骸は飛行機で東ドイツに運ばれ、東ドイツ政府により国葬で弔われたそうです。(Weblio辞書より)また別の資料では、弔問に訪れる国民の列が10キロも続いたとあります。誇大な表現もあると思いますが、多くのファンから惜しまれたことは確かです。

60年以上前の録音。堅固なヨーロッパの建築物を仰ぎ見るような感動を覚えます。ステレオ初期の録音ながら、響きに潤いと新鮮さを失わないのは素晴らしく、何度聴いても新たな感動を与えてくれます。

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コンヴィチュニー ベートーヴェン 第9番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”

1.(17:41) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(12:07) II. Molto vivace
3.(15:53) III. Adagio molto e cantabile
4.(24:55) IV. Finale: Presto
total(70:36)

作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
インゲボルク・ヴェングロル – Ingeborg Wenglor (ソプラノ)
ウルズラ・ゾレンコップ – Ursula Zollenkopf (アルト)
ハンス=ヨアヒム・ロッチュ – Hans-Joachim Rotzsch (テノール)
テオ・アダム – Theo Adam (バス)
ライプツィヒ放送合唱団 – Leipzig Radio Chorus
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – Leipzig Gewandhaus Orchestra
フランツ・コンヴィチュニー – Franz Konwitschny (指揮)

ベートーヴェン 交響曲全集<タワーレコード限定> フランツ・コンヴィチュニー ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

演奏は、当時コンヴィチュニーのもとで最盛期にあったゲヴァントハウス管弦楽団の伸びやかな響きを基調とした格式高いもので、旧東独時代におけるベートーヴェン演奏の理想形とも言えるフォルムは現代においても大変魅力的です。

どの曲においてもストレスを感じさせない明朗かつストレートな表情を持ち、細部に至るまで目が行き届いたコンヴィチュニーの手腕には圧倒されます。

特音は1959年から61年までと分散されているものの、オケのコンディションは常に絶好調で、第九における合唱陣は当時の東独のレベルの高さを示していると言えるでしょう。

ちょうど1959年から首席ホルン奏者に就任したペーター・ダム含め、演奏者や録音スタッフ含め全てが最高の演奏記録を残すべく尽力した結果がこれらの音源に結実しています。

録音も約60年前とは思えないほどのクオリティであり、今回の高音質化でより細やかで温かみのあるコンヴィチュニーの特質を従来以上に感じ取れると思います。

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上記で紹介した全集は、SACDハイブリッド盤ということで、価格を抑えたいという方は、レーベルは違いますが、以下の通常のCDをご案内します。

ベートーヴェン:交響曲全集 コンヴィチュニー&ゲヴァントハウス管

『ベートーヴェン:交響曲全集』

ベートーヴェン 交響曲全9曲
「プロメテウスの創造物」序曲Op.43、
「レオノーレ」序曲第1番Op.138、
「レオノーレ」序曲第2番Op.72a、
「レオノーレ」序曲第3番Op.72b、
歌劇「フィデリオ」序曲Op.72、
序曲「コリオラン」Op.62

フランツ・コンヴィチュニー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、他
インゲボルク・ヴェングロル(ソプラノ)
ウルズラ・ツォレンコップフ(アルト)
ハンス=ヨアヒム・ロッチュ(テノール)
テオ・アダム(バス)
ライプツィヒ放送合唱団



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