こんにちは、
ともやんです
1957年(昭和32年)――クラシック音楽史に燦然と輝く指揮者、アルトゥール・トスカニーニがその生涯を閉じました。
90歳の誕生日まであと2ヶ月という晩年でしたが、亡くなる直前までNBC交響楽団との録音編集に関わっていたというから、その情熱たるや並ではありません。
今回は、そんな“伝説のマエストロ”トスカニーニの名演から、僕が心を打たれた名盤ベスト5をご紹介します。
トスカニーニとフルトヴェングラー:ライバル?それとも
トスカニーニというと、よく比較されるのがフルトヴェングラー。
芸風もまるで正反対で、ファンの間でもどちら派か分かれることが多いですよね。
ただ、実は二人は同世代のようでいて、トスカニーニのほうが19歳も年上なんです。
でもトスカニーニが長寿だったこともあり、活躍の時期が大きく重なったんですね。
しかも彼は87歳まで現役で指揮台に立ち続け、録音も大量に残したおかげで、いまでも“聴ける巨匠”として愛され続けています。
10歳年下のブルーノ・ワルターと並んで、“録音遺産の豊かな巨匠”として特別な存在です。
演奏史に残るトスカニーニの2大功績
トスカニーニの何がすごかったのか?
クラシック演奏史の中でも、彼の業績が不滅とされるのは大きく2つの理由があります。
オペラを芸術に変えた革命児
当時のイタリア・オペラ界は、因習やスター制度にがんじがらめ。
でもトスカニーニはそれに正面から立ち向かい、オペラを「社交の場」から「芸術の殿堂」に変えてしまいました。
交響曲にも革命を
それまでのイタリア人指揮者といえば、オペラ専門が主流。でもトスカニーニは交響楽にも真正面から取り組みました。
そして、当時“新即物主義”と呼ばれたスタイルで、音楽に新しい光を当てたのです。
その影響は後進にもしっかり届き、彼の“孫世代”であるクラウディオ・アバドやリッカルド・ムーティも、オペラと交響曲の両立を当たり前のようにやってのけています。
すべては、トスカニーニが道を切り拓いたからこそ。
僕が選ぶ!トスカニーニの名盤ベスト5
彼の録音は本当に多くて、どれを聴いたらいいか迷う…という方も多いはず。
そこで今回は、今でも手に入るタワーレコードのカタログからおすすめの5枚をピックアップしました。
ベートーヴェン・ツィクルス(1939)
まずはこれ。
“トスカニーニ伝説”の核心とも言える録音。
文字通り「凄い!」のひと言。
トスカニーニの横にフルトヴェングラー、
トスカニーニの後にはムラヴィンスキーとカルロス・クライバーあり…
そんな言葉すら浮かぶ、圧倒的なベートーヴェン体験です。
70歳を少し超えたばかりのトスカニーニは気合体力充分。歌いまくってオーケストラを鼓舞します…..タワーレコード・オンラインショップより
涙なしでは聴けない…最後のコンサート
次に紹介したいのはトスカニーニ最晩年のラスト・コンサート。
冒頭のワーグナーからもう涙腺崩壊…。
これはもう理屈抜きで、“感じる”音楽です。
このCDを聴いて何も感じない人は、クラシックとは無縁かも…なんて思ってしまいます。
しみじみ感が素晴らしい「ローエングリン」、「ジークフリート」、「神々の黄昏」の神々しさに脱帽するほかありません。奇跡的に遺されていたステレオ録音によってキラキラと輝くようなNBC響の弦楽アンサンブル、木管の雄弁で踊る様な歌いっぷりがはっきりわかります…..タワーレコード・オンラインショップより
レスピーギ《ローマ三部作》
トスカニーニといえばこれ!という評論家も多いほどの名演。
イタリアの風、光、色彩が音で描かれる感動の一枚。これぞ巨匠の真骨頂です。
モノラル録音ながらも音質は良好で、鋭く切れ込んで咆哮する金管や、雰囲気豊かに瞑想する木管、鋼のように強靭な輝きをみせる弦が、それぞれの情景を描き出すさまが鮮烈に伝わってくる…..タワーレコード・オンラインショップより
メンデルスゾーン:交響曲第4番《イタリア》&第5番《宗教改革》
晩年の録音ですが、まるで青年のような情熱と勢いに驚かされます。
“老巨匠”のイメージをくつがえす、鮮烈な演奏。
メンデルスゾーン: 交響曲第4番「イタリア」&第5番「宗教改革」
2トラック、38センチ、オープンリール・テープ復刻シリーズ
モーツァルト交響曲集
正直、トスカニーニとモーツァルトってあまり結びつかないかもしれません。
実際「モーツァルトはワルターに任せた」なんて言っていたらしいんですが…聴いてびっくり。これはこれで“アリ”どころか、大いにアリです。
モーツァルト:交響曲第39番・第40番・第41番「ジュピター」
1950年セッション収録の第40番第1楽章でのしなやかな独特のカンタービレ、1945年SP録音の「ジュピター」フィナーレでの凄まじい高揚感など、トスカニーニの個性が随所に刻印されています。タワーレコード・オンラインショップより
まとめ:トスカニーニは、情熱のハードボイルド!
正直なところ、僕は長年トスカニーニを敬遠気味でした。
「機械的」「素っ気ない」「感情がない」――そんな先入観があったんです。
でも、ちゃんと向き合って聴いてみたら…
そのイメージは完全に覆されました。
トスカニーニはむしろ、“情熱を強い意志で抑え込んでいる”タイプの音楽家。
ハードボイルドな男が、感情を押し殺しながらも、それでも抑えきれない想いがあふれてくる。そんな演奏なんです。
だから、彼の音楽には“熱”がある。感動がある。
そして今も、多くの人の心を打ち続けているんだと思います。
■あなたのトスカニーニ体験、ぜひ教えてください!
最後までお読みいただきありがとうございました。
もしあなたにも「このトスカニーニは凄い!」という一枚があれば、ぜひコメントで教えてくださいね!





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