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第九 初演から200年とむさしの第九の会とノセダの名盤

ノセダ
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こんにちは、
ともやんです。

ベートーヴェン(1770-1827)は、1812年と13年に交響曲第7番と8番を完成させました。第1番を完成、初演をしたのが1800年ですから、12,3年で8曲の交響曲を創作したことになります。

ところがその後の「第九」の完成までに同じくらいの時間が掛かりました。しかし、この間ベートーヴェン自身、交響曲に関して何もしていなかったわけではなく、それまでの交響曲のスタイルを踏襲するのではなく、全く新しい様式の開拓を考えていたのです。

ただ「歓喜の歌」と呼ばれる終楽章は、別の作品として構想していたとも考えられています。
そのため、この9番目の交響曲を声楽を伴う作品にしようとしたのは、創作の最終段階だったとも言われています。

ベートーヴェンは行動の人で、構想が固まれば実質的な作曲の期間は、1822年後半から24年初春と実質1年半程度でした。

そして初演が、1824年5月7日ウィーンのケルントナートーア劇場で行われました。
総指揮ベートーヴェン、実質指揮者が宮廷楽長のウムラウフ、コンサートマスターは、シュパンツィヒ、独唱はH.ゾンターク(ソプラノ)、K.ウンガー(アルト)、A.ハイツィンガー(テノール)、J.ザイペルト(バリトン)

つまりつい1週間前が、第九の初演から200年だったのです。

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ベートーヴェンの第九に魅せられた人

最近知り合った友人に面白い人があります。年齢は僕と同世代の60代半ば。
大阪出身の男性ですが、第九が好きで、全国各地で行われる第九のコンサートに参加して、今まで270回以上ステージに上がったとのことです。

まさにベートーヴェンの第九に魅せられた人なのです。

30年続けたとしても1年に10回前後ステージに上がるわけですから凄いことです。
それを裏付けるように今月だけでも3回ステージに上がるそうです。

一見質素な方で、そんな生活が続けられるのか伺ったところ、家族はおらず、親がある程度資産を残してくれたし、自分も年金が出るようになった。残りの人生を考えても、第九を歌い続けることができると判断してのこと。

しかも今年初めに大阪の住まいを処分して、東京に中古でマンションを購入。東京の方が、コンサートの数も多いし、動きやすいと判断したそうです。そこまで徹底されれば凄いことです。

そして今月末から、僕と一緒にウィーンとリンツにベートーヴェンのミサ・ソレムニスを歌いに行ってきます。

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むさしの第九の会

5月12日(日)武蔵野市民文化会館大ホールで、第九のコンサートが行われました。

武蔵野市友好と平和の第九2024

指揮:曽我大介 オーケストラ:パソナ夢オーケストラ
ソプラノ:高橋維、アルト:野田千恵子、テノール:芹澤佳通、バリトン:吉川健一
200名を超す合唱団は、迫力がありました。

また、第九の前には、ルーマニアのピアニスト、イオアン・ドラゴシュ・ディミトリウをソリストに迎えて、ピアノ協奏曲第1番。こちらも素晴らしい演奏。
オーケストラが、パソナ夢オーケストラという名称でどんなオケかと思いましたが、技術もしっかりしたオケで、プロ奏者たちの集まりかなと思いました。パソナと付いているだけに、プロの奏者をこのために派遣したのでしょうか?

指揮者の曽我氏は、なかなかの方で、切れ味鋭い引き締まった演奏で、聴いていて爽快でした。

今回紹介する、ジャナンドレア・ノセダ指揮ワシントン・ナショナル響の演奏を彷彿させるものです。

また、演奏の始まりと終わりにMCも務められましたが、トークもなかなか堂に入っていました。

公演が始まる前と幕間にUNHCRによる募金活動も行われていました。僕自身、ロシアがウクライナに侵攻以来、毎月定額をクレジットで払いいますが、今回も細やかながら募金しました。

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ノセダ ベートーヴェン 交響曲第9番

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”

1.(14:58) I. Allegro ma non troppo e un poco maestoso
2.(13:17) II. Molto vivace
3.(13:15) III. Adagio molto e cantabile
4.(22:42) IV. Finale: Presto – Allegro assai – O Freunde, Nicht Diese Tone!
total(64:12)

作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
カミラ・ティリング – Camilla Tilling (ソプラノ)
ケリー・オコナー – Kelley O’Connor (メゾ・ソプラノ)
Issachah Savage (テノール)
ライアン・マッキニー – Ryan McKinny (バス・バリトン)
ワシントン合唱団 – Washington Chorus
ワシントン・ナショナル交響楽団 – National Symphony Orchestra
ジャナンドレア・ノセダ – Gianandrea Noseda (指揮)
録音: 1-3 June 2023, John F. Kennedy Center for the Performing Arts Concert Hall, Washington, D.C., USA

ベートーヴェン: 交響曲全集 ジャナンドレア・ノセダ 、 ワシントン・ナショナル交響楽団

ノセダ&NSOによるベートーヴェン
充実の全集ボックスで登場!

ノセダ率いるワシントン・ナショナル交響楽団によるベートーヴェン全集でSACD Hybridボックスで登場。ブルーレイ・オーディオ2枚もついており、こちらにはハイスペックの音源がつめこまれた上、第九の映像も収められているという豪華充実ボックスです。

ノセダとNSOは、2022年の1月から2023年の6月にかけて、ジョージ・ウォーカーの管弦楽曲と組んだプログラムでベートーヴェン交響曲全曲演奏を実施。「ベートーヴェンの音(声)は、名曲を生み出した当時と同じように、今日でも新鮮で力強い」とノセダは言います。「ベートーヴェンにアプローチすることは冒険のようなものなのです。ただ、冒険が始まったことはわかるのですが、どんなところに導かれるかはまったくの未知なのです。ベートーヴェンでは、すべての瞬間が発見なのです」。このノセダの言葉のように、予定調和に終わらないベートーヴェンが展開されています。洗練された美しさの弦や管楽器が浮かび上がらせるふとしたメロディの美しさにもハッとさせられます。第九での豪華歌唱陣も迫力の歌声です。

第九の歌唱陣は、ソプラノはスウェーデンの「美しい声とゆるぎない音楽性」の世界的ソプラノで、アメリカ・ヨーロッパ・英国の名だたる歌劇場で絶賛されているカミラ・ティリング。ケリー・オコーナーはベートーヴェンからジョン・アダムズ(オコーナーに≪もう一人のマリアによる福音≫をあて書きした)まで、そしてゴリホフの≪アイナマダール≫など、幅広いレパートリーを抜群の安定感と存在感で聴かせるメゾ・ソプラノ。イサハ・サベージは2014年シアトルでのワーグナー国際コンクールで優勝したのを機に一躍世界からの注目を集めた、繊細さと力強さの稀有なバランスの声を持つアメリカのテノール。バス・バリトンはバイロイトにも登場し、登場人物や歌詞の深い読み込みで、登場人物や詞への共感を呼ぶアメリカ出身のライアン・マッキニー。



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