こんにちは、
ともやんです。
クラシック音楽を聴くようになってから50年以上になりますが、ずっとマニアックに聴き続けてきたわけではありません。
特に40代から50代半ば頃までの忙しいサラリーマン時代は、あまり聴く時間がありませんでした。
また、それ以前の20代から30代前半の独身時代は、勤める会社が六本木にあったことから、よくジャズやロックのライブハウスに行きました。
バブル期前の六本木は、現在よりもっと文化的な街だったと思います。
結婚してからはなかなか遊びに行くこともママならず、手持ちのクラシックCDを少しずつ聴くようになりました。
アンゲリッシュ 訃報 アリアCDより
そんな時出会ったのが、松本大輔著「クラシックは死なない!」シリーズです。
松本氏は、大手レコード店勤務の経験を活かし、通販でのクラシック音楽CD販売店を経営されています。
経営者としてCDの売上を上げるのはもちろんですが、松本氏が凄いのは、埋もれていたり廃盤状態でなかなか陽の目を見ない録音の中にも素晴らしい録音がたくさんあること、そしてそれを聴かないことは人生の大きな損失ではないかと確信し、CD販売や講演や著書の出版でクラシック音楽の素晴らしさを伝えている方です。
まさにクラシック音楽の伝道師です。
僕は、そんな松本氏の熱い思いに触れて、クラシック音楽を再び聴き込みだし、そしてちょうど5年前の4月23日に自分のブログ「クラシック名盤 感動サロン」を立ち上げたのです。
そんな松本氏から先日届いたメルマガ。
そこには、松本氏が推していたピアニスト、ニコラ・アンゲリッシュが51歳で死去と書かれていました。
相当ショックだったようで、
“10年後くらいに、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集録音を出して、世間を仰天させると勝手に思い込んでいた。
20年後には世界最高の孤高のピアニストになっているだろうと勝手に思い込んでいた。
それがまさかの。”
と書かれていました。
残念ながら僕は、そこまでアンゲリッシュを聴いていなかったので、コメントのしようはありませんが、51歳での他界は早すぎます。病死のようです。
今日は、アンゲリッシュを偲んでJ・S・バッハのゴルトベルク変奏曲を聴きました。
抑えて慎ましやかに奏でるアリアからその後の展開は、まるで良質な長編小説を読むような趣です。
その後、ベートーヴェンのトリプルコンチェルトやブラームスの録音集も聴き始めたので、改めてコメントしたいと思います。
アンゲリッシュ ゴルトベルク変奏曲
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ – Johann Sebastian Bach (1685-1750)
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988
Goldberg Variations, BWV 988
total(79:40)
ニコラ・アンゲリッシュ – Nicholas Angelich (ピアノ)
J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (アンゲリッシュ)
ドイツ、ロマン派音楽での評価高いアンゲリッシュの新境地
「バッハは私自身大いに情熱を注ぐ存在となっています。……バッハは基盤となるものです。そして私にとっては必要な存在なのです。私には私のために彼の音楽を演奏することが必要なのです。芸術の熟成のために中心となる何かが備わっているのです。」と語るアンゲリッシュ。さらに深みと増す音楽性はファンにとって限りない魅力を放って止みません。
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