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マタイ受難曲の名盤 シュペリングのメンデルスゾーン編曲版で

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僕は、マタイ受難曲をもっと知りたくて、
CDを購入しましたが、全曲の演奏時間が3時間以上掛かる大曲ですから、
一度に聴き通すなんてとてもできない。

 

だから第一曲「来たれ、汝ら娘たち、来たりてともに嘆かん」だけは、
いろんな演奏でよく聴いています。

 

評論家、宇野功芳氏は、その著書の中で、

マタイ受難曲を完全に享受するには、

コーラスに入り自ら歌うのが一番と書いています。

 

また、それが出来ないなら、

第一曲だけを何回も反復して味わうと良い、と書いているので、

僕の聴き方もあながち間違いではありませんでした。

 

加えて、今度合唱団に入団して、

マタイ受難曲を歌うチャンスが巡ってきたので、

これからコンサートまでの約10か月、マタイ漬けになることでしょう。

 




マタイ受難曲の名盤 メンデルスゾーンによって100年後に蘇る

 

マタイ受難曲は、キリストの受難を扱ったもので、

この曲はバッハ44歳の1729年頃の作です。

 

四福音書中のマタイ伝26、7章から取材されています。

 

第一部は「最後の晩餐」「ユダの叛逆」「イエスの就縛」、

第二部は「カヤバの審判」「ピラトの判決」「ゴルゴタの丘上磔刑」「イエスの死と埋葬」に分かれ、全曲、信仰的感激に満ち溢れています。

 

1729年に完成したこの曲は、

同年の復活祭の前週にあたる同年4月15日の金曜日に

ライプチヒの聖トーマス教会堂で初演されました。

 

全曲の演奏には約3時間を必要とする大曲で、

今日ではクリスマスやイースターに欧米各地で演奏されています。

 

しかし、初演後は、忘れられた曲になったようですが、

作曲から100年後の1829年にメンデルスゾーンの力で再びこの世に蘇りました。

 

1829年3月11日に、弱冠20歳のメンデルスゾーンが指揮をとって再演したからです。

 

記録によるとその時の合唱団は400名、

王室管弦楽団員やフィルハーモニー協会の人々が管弦楽を受け持ち、

全員無報酬で出演しました。

 

「超満員のホールはまるで教会のような感じを与えました。

荘厳きわまりない敬虔な聴衆を支配して感動の気持ちから口をもれる二言三言が聴こえるだけでした。」
メンデルスゾーンはこう書き残しています。

 

人々は感激し、バッハの最高芸術にうっとりとなり、ある人々は思わず泣いたと伝えられています。



マタイ受難曲の名盤 シュペリングのメンデルスゾーン編曲版

 

今日ご案内する、CDは、

クリストフ・シュペリング指揮ダス・ノイエ・オルケスターの演奏による

メンデルゾーン編曲からの抜粋版です。

 

抜粋版と言っても演奏時間80分近く要します。

 

宇野氏もアリアをカットして聴くのも一つの賢明な鑑賞法としているので、

このような抜粋版は助かります。

 

もちろん全曲盤も出ていますが、

残念がらタワーレコードなどで検索しても現在廃盤のようです。

 

しかし、シュペリング盤は、92年に録音されましたが、

他の古楽器演奏家は、ひたすらバッハそのもの時代に目を向けていた時期に、

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初演100年後の衝撃のイベントを再現しようとした試みは意表を衝かれるものでした。

 

この時のメンデルゾーンによる蘇演こそ、

メンゲルベルクの歴史的演奏、

リヒターの普及の名盤を経て、

古楽隆盛の今日へと続くバッハ演奏史の出発点のなのです。

 

それを知識だけでなく、思いついただけでも偉いのに、

実際に演奏してしまったという実行力は音楽録音史に残る行為だと思います。

 

シュペリングは、モーツァルトのレクイエムでも、

ジェスマイヤー版とは別に、モーツァルトが実際に書き残した未完の草稿部分をそのまま、

実際の声と音に再現するということもしています。

 

だから、なお廃盤というのが惜しまれます。

中古店などでお探しすることをお勧めします。

 



マタイ受難曲の名盤 シュペリングのメンデルスゾーン編曲版の録音データ

 

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ – Johann Sebastian Bach (1685-1750)
77:38マタイ受難曲 BWV 244 (抜粋)
St. Matthew Passion, BWV 244 (excerpts)

作詞 : 新約聖書 – Bible – New Testament
作詞 : クリスティアン・フリートリヒ・ヘンリーツィ – Christian Friedrich Henrici

 

ヴィルフリート・ヨッヘンス – Wilfried Jochens (テノール)
ペーター・リカ – Peter Lika (バス)
アンゲラ・カジミエルツシュク – Angela Kazimierczuk (ソプラノ)
アリソン・ブラウナー – Alison Browner (アルト)
マルクス・シェーファー – Markus Schafer (テノール)
フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ – Franz-Josef Selig (バス)
コルス・ムジクス・ケルン – Chorus Musicus Koln
ダス・ノイエ・オルケスター – Neue Orchester, Das
クリストフ・シュペリング – Christoph Spering (指揮)

録音時間・77:38

 

1(07:47)Part I: Kommt, ihr Tochter, helft mir klagen (Chorus)
2(01:04)Part I: Recitative: Du lieber Heiland du (Alto)
3,(03:14)Part I: Aria: Buss und Reu (Alto)
03:22
4(03:22)Part I: Blute nur, du liebes Herz (Soprano)
5,(01:12)Part I: Chorale: Ich bin’s, ich sollte bussen
6,(02:22)Part I: Recitative and Chorale: O Schmerz (Tenor)
7,(06:38)Part I: Aria and Chorus: Ich will bei meinem Jesu wachen (Tenor, Chorus8,(01:35)Part I: Chorale: Was mein Gott will, das g’scheh allzeit
9,(04:57)Part I: Aria and Chorus: So ist mein Jesus nun gefangen (Alto, Soprano, Chorus)
10,(06:43)Part I: Chorale: O Mensch, bewein dein Sunde gross

 

11,(04:39)Part II: Aria with Chorus: Ach, nun ist mein Jesus hin (Alto)
12,(01:17)Part II: Chorale: Wer hat dich so geschlagen
13,(06:31)Part II: Aria: Erbarme dich (Alto)
14,(02:47)Part II: Aria: Gebt mir meinen Jesum wieder (Bass)
15,(01:09)Part II: Recitative: Er hat uns allen wohlgetan (Soprano)
16(04:14)Part II: Aria: Aus Liebe will mein Heiland sterben (Soprano)
17,(00:21)Part II: Recitative and Chorus: Sie schrieen aber noch mehr (Evangelist, Chorus, Pilatus)
18,(01:45)Part II: Recitative: Erbarm es Gott (Alto)

 

19,(01:42)Part III: Chorale: O Haupt voll Blut und Wunden
20,(01:30)Part III: Recitative: Ach Golgatha, unsel’ges Golgatha (Alto)
21,(01:07)Part III: Recitative and Chorus: Und siehe da, der Vorhang im Tempel zerriss (Evangelist, Chorus)
22,(00:35)Part II: Wahrlich, du bist auch einer von denen (Chorus)
23,(02:00)Part II: Am Abend, da es kuhle war (Bass)
24,(03:00)Part III: Aria: Mache dich, mein Herze, rein (Bass)
25,(06:07)Part III: Chorus: Wir setzen uns mit Tranen nieder

 



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