こんにちは、
ともやんです。
どうしてフルトヴェングラーに魅かれてしまうんだろう。
いつも考えてしまうのです。
どうして?って。
僕が生まれる数年前、63年前の1954年11月30日に病により帰らぬ人になりました。
68歳。
長寿の多い指揮者の中にあっては、むしろ早すぎる死でした。
一つ年上のオットー・クレンペラーなんて、フルトヴェングラーが亡くなってから20年近くも生きて、多くのステレオによる録音を残したのです。
フルトヴェングラーとの出会い
初めて、フルトヴェングラーのLPを買ったのが、1971年5月のこと。
もう47年前のこと。
当時中学2年生だった僕が、
ベートーヴェンの“英雄”交響曲のLPを買おうと、レコード屋に行って、選んだのが、
フルトヴェングラー指揮ウィーンフィルハーモニーしかも1944年の録音を音源とするものだったのです。
カラヤンでも、ベームでも、トスカニーニでも、ワルターでもなく、
どうしてフルトヴェングラーのLPを選んだのだろう。
いまでも不思議ですが、しかも47年経ったいまでも、フルトヴェングラーの演奏を聴いているなんて、
当時中学2年生だった僕には想像もつきませんでした。
フルトヴェングラーに魅かれる理由
そして、最近ようやく、なぜ、フルトヴェングラーに魅かれるのかわかったような気がします。
それは、フルトヴェングラーの演奏が完成されていないからです。
常に、初めてその曲を演奏するような緊張と真剣さとワクワク、ドキドキ感が感じられるからです。
フルトヴェングラーが生きていた時代、彼のコンサートに聴きに来た人達は、
「今日は、どんな演奏をしてくれるのだろう?」、
とワクワク、ドキドキしてやってきたのだと思います。
フルトヴェングラーの演奏は、主観的な響きやテンポを大胆に動かすので、わかり易いのです。
しかも、奥が深いのです。
だから聴くたびに新しい発見があります。
僕は、死ぬまでフルトヴェングラーの録音を聴き続けることでしょう。
フルトヴェングラーのベートーヴェン2番と4番
ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第2番ニ長調作品36
交響曲第2番ニ長調作品36
Ⅰ(10:07)Adagio-Allegro
Ⅱ(11:07)Larghetto
Ⅲ(03:59)Allegro
Ⅳ(06:44)Allegro
録音:1948年10月3日 ロンドン、ロイヤル・アルバート・ホール
交響曲第4番変ロ長調作品60
交響曲第4番変ロ長調作品60
Ⅰ(10:32)Adagio-Allegro
Ⅱ(11:44)Adagio
Ⅲ(05:57)Allegro vivace
Ⅳ(07:29)Allegro
ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1948年10月ライブ(2番)、52年12月(4番)
【CD】 ベートーヴェン: 交響曲全集(2010リマスター)<限定盤> ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
第2番は、48年のライブで正規の録音ではないようで、
レコード盤針?それとも放送の雑音?が入っていて音質は劣悪です。
しかも第2番に関して残されているのはこの録音くらいしかなく残念ですね。
しかし劣悪な音質の奥からもフルトヴェングラーらしいライブにおける
アッチェランドによる猛々しさが感じられます。
一方第4番は、52年のEMIの正規のスタジオ録音で、
モノラルながら音質も良く鑑賞として十分楽しめます。
またライブで見られるような迫った感じもなく、
余裕のある壮麗でコクのある演奏で、
フルトヴェングラーがもっと長生きしていたら、
この路線でより円熟した演奏を聴かせてくれたのでは、と残念です。
ただ、同時期のスタジオ録音「第1番」「英雄」に比べ
曲としての相性は劣るように感じます。
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