2024年大晦日もベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会を聴いた

ベートーヴェン
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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

昨日の2024年12月31日は、10年連続で上野の東京文化会館で過ごしました。
『ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会』。
今回は3年ぶりにコバケンこと指揮者の小林研一郎氏が戻ってきました。

大晦日コバケンとベートーヴェンは凄い

84歳の日本を代表するマエストロ。
ただ小柄で腰が低くく飄々とした感じは、一見しただけではとてもそんな凄い人とは思えない。

しかもオケの岩城宏之メモリアル・オーケストラも凄い。
NHK交響楽団の首席クラスを主体とした手練れ集団。
主催者の作曲家三枝成彰氏曰くベルリン・フィルと肩を並べる、というのも誇張ではありません。

それを世界のコバケンさんが指揮するのですから、もしかしたらリッカルド・ムーティ&ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートに匹敵するイベントと言ってもいいくらいです。

3年ぶりに聴くコバケンさんは、テンポがやや遅めになったかなと感じましたが、広々として表現に深みがぐっと増した印象です。

以前は”炎のコバケン”と言われるくらい熱い指揮姿でしたが、そんなアクションも控えめになり、オケの面々がコバケンさんと一緒に演奏できる喜びに溢れ、それがびしびし伝わってきて、深い感動を憶えました。
第3番”英雄”の終楽章では、不覚にも涙があふれてしまいました。

今回の模様は、NHKが収録しているので、今後テレビでも見ることが出来るかもしれません。
機会があれば、ぜひ一期一会の究極の名演を聴いて頂きたいです。

ベートーヴェンは凄いロビーの販売CD

『ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会』会場のロビーでは、毎回指揮者のコバケンさんはじめ、興味深いCDが販売されています。
それなりにお得な価格で出ているので、いつも売り場には人だかりができています。

今回販売されていたCDをご紹介します。

コバケンとその仲間たちの第九

“コバケンとその仲間たちオーケストラ”は、2005年のスペシャルオリンピックスの公式文化事業の企画を機に設立されたオーケストラで、プロ・アマチュア・学生・障がいの有無に関わらず、活動趣旨に賛同する奏者が集まり演奏しています。

この録音は、2023年末の第九演奏会で、参加したオーケストラと合唱団は総勢200名以上という大スケールのコンサートで話題となりました。

音楽の持つ情熱とエネルギーが収められた、”史上最高の第九”への挑戦を楽しみことができます。

小林研一郎 、コバケンとその仲間たちオーケストラ ベートーヴェン:交響曲 第9番「合唱」

ブロムシュテット50代の名盤

90歳を超えて今なお現役として活動するヘルベルト・ブロムシュテット(1927年生まれ)。
50代の1970年代に当時まだ東ドイツだった名門ドレスデン・シュターツカペレと完成した全集です。

今でも最もオーソドックスなベートーヴェン演奏としておすすめの全集です。

ヘルベルト・ブロムシュテット 、シュターツカペレ・ドレスデン ベートーヴェン:交響曲全集

ロリン・マゼールの交響曲全集

第8回目の2010年に行われた『ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会』では、ロリン・マゼールが全曲でタクトを取りました。

2008年8月に5日間で行った全曲演奏会のライブ録音です。

ロリン・マゼール 、アルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン: 交響曲全集

フルトヴェングラーのバイロイト第九

第九の録音を語るうえで外すことのできない極め付きの録音。
20世紀に記録された偉大なる遺産です。

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー 、バイロイト祝祭管弦楽団 ベートーヴェン:交響曲第九番 「合唱」 (2019DSDニューマスター)

マーラー版によるベートーヴェン作品

交響曲と序曲のマーラーが編曲したベートーヴェン作品をすべて収録した3枚組。

マイケル・フランシス 、ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団 マーラー版によるベートーヴェン作品のすべて

世界初!ピアノ連弾による編曲

ピアノデュオ・アナスタシア&リウボフ ベートーヴェン: 交響曲全集~シャルヴェンカによる四手ピアノ連弾編曲版

リスト編曲によるピアノ版

ハインリッヒ・アルペルス ベートーヴェン: 交響曲第1番-第9番 (リストによるピアノ編曲版)

ベネズエラのフルトヴェングラー

ベネズエラのフルトヴェングラーが降臨!
エドゥアルド・チバス指揮ベネズエラ交響楽団
ベートーヴェン:交響曲全集!

時として思わぬ国から天才は生れるものです。ベネズエラの巨匠エドゥアルド・チバスによるベートーヴェン全集が登場。

チバスはフルトヴェングラーの研究者としても高名で、バレンボイムとも非常に親しくその芸風は古風でフルトヴェングラーの蘇りともいえる情熱的なもの。

僕は未聴なのでさっそく注文しました。
聴いたら、ぜひレビューをアップしたいと思います。

エドゥアルド・チバス 、ベネズエラ交響楽団 ベートーヴェン: 交響曲全集

まとめ

僕が初めて『ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会』を聴きに行ったのは、2015年の大晦日。第13回目でした。

それまではそういう企画があるのは知っていましたが、行動までは起こしていませんでした。
きっかけは、会社の後輩女性が、聴いてきたという報告を聞いたからです。
それが2015年になってから。

そこでヨシッ、俺も聴きに行こうと思い、その年のチケットを購入したのです。
当時、僕はまだサラリーマン。

その後、チケットはいつも夏に購入したいのですが、それまでの公演までの数ヵ月は、それを聴くまでは頑張ろうと、いつも僕の生きる糧だったのです。

今後、この公演がいつまで続くか、または僕の生涯はいつまで続くかわかりませんが、この公演が続く限り、僕が生きている限り聴きに行きたいと思っています。



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コメント

  1. 相内志朗 より:

    いつも楽しく読まさせていただいております。音楽を楽しむことにどん欲なまでの執念を感じ、わが身に翻って意欲的に音楽に向かっていこうと意を新たにしております。小生もN響・岩城さんをテレビで毎週のように見ていたことがあり、これもなんだか微笑ましい共通体験ですね。もっとも私はその頃もう中学生でしたが。今日拝見しましたのはクレツキ・チェコフィルのベートーヴェンについての考察でした。これもまた懐かしい顔ぶれで、はるか遠くから蘇ってくるような生命の力強さを感じております。ドレスデン・シュターツカペレとヨッフムによるブルックナーの交響曲全集は当時の東独エテルナというレーベルを運営していた国営レコード会社、ドイツ・シャルプラッテンとEMIが共同でプロデュースしたもので音源は同じでも出来上がったLPの音質はエテルナが圧倒していたといういわくつきのものです。同様なものとして、ケンペ=ドレスデンによるR.Straussの管弦楽曲集とかベーム=ドレスデンによるフィデリオなどまだまだあります。エテルナのすごさはCDでは味わえませんのでぜひアナログ盤で聴いてみてください。話が長くなって恐縮ですが、15年ほど前から私はアナログ録音はアナログで再生するというポリシーに目覚めADDのCDを大量に処分し代わって古いLP盤を収集してきました。かなりの金額をどぶに捨てたと同様の回り道を経ても、その方針はいまでも間違ってなかったと再確認しながら、レコード盤にべったりの生活をしております。これからも楽しいお話を心待ちにしております。

    • ともやん ともやん より:

      相内志朗様
      コメントありがとうございます。
      またブログもしっかり読んで頂き恐縮の限りでございます。
      ここのところ投稿のペースが落ちていますが、これからも続けて行きますのでよろしくお願いします。
      ともやん

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