こんにちは、
ともやんです。
ヨゼフ・カイルベルト(1908-1968)は、ドイツのカールスルーエ出身の名指揮者で、カラヤン、朝比奈隆と同い年ながら1968年7月20日、バイエルン国立歌劇場で「トリスタンとイゾルデ」上演中に心臓発作で急死。
享年60歳でした。
長寿の方が多い音楽家の中では早逝で、初めてこの出来事を聴いた昔が、特に強い衝撃は受けなかったが、自分が60歳を過ぎて元気に暮らしていることを思うと、あまりにも早すぎると最期と言えます。
事実、同い年のカラヤンはこの後20年、そして朝比奈さん30年も活躍したことを思うと本当に惜しい人を失くしたものと思います。
ヨゼフ・カイルベルトは、ドイツ物の演奏には定評があり、堅実、骨太で質実剛健。
宇野功芳氏は、ドイツの田舎料理のように栄養はあるのはわかっているが、もっと美味しい味付けが欲しいという内容を著書で書かれていました。
つまり取っつきにくい演奏スタイルながら、逆に言えば聴けば聴くほど味が出てくるのかもしれません。
こういうタイプの指揮者は年齢を重ねるれば重ねるほど深い味わいを出す演奏が期待できると思います。
往年の指揮者ではクレンペラーがそうですし、ヨッフムもそういうタイプの指揮者でした。
だから、亡くなるまでの10年間、テレフンケンに録音した演奏をCD22枚に収録したセットで、カイルベルトの芸術を味わい尽くしたいと思います。
しかも現在キャンペーンでお得な価格になっていますので、おすすめです。
カイルベルト モーツァルト交響曲選集
カイルベルトのテレフンケン録音集には、モーツァルトの交響曲が8曲、セレナード、ディヴェルティメント、序曲など9曲が収録されています。
早速、交響曲第38番”プラハ”を聴いてみました。
優雅ではない、武骨なモーツァルトもなかなかいいです。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト – Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)
交響曲第38番 ニ長調 「プラハ」 K. 504
Symphony No. 38 in D Major, K. 504, “Prague”
1.(09:48) I. Adagio – Allegro
2.(08:29) II. Andante
3.(05:31) III. Presto
total(23:48)
バンベルク交響楽団 – Bamberg Symphony Orchestra
ヨーゼフ・カイルベルト – Joseph Keilberth (指揮)
録音: 1953-1963
テレフンケン録音集1953-1963 ヨーゼフ・カイルベルト バンベルク交響楽団他
ヨーゼフ・カイルベルト(1908-1968)は、カラヤンと同年にカールスルーエで生まれ、1925年にカールスルーエ国立劇場(現バーデン州立劇場)の練習指揮者として音楽活動がはじまり、ドイツ各地の歌劇場で研鑚を積み、第2次大戦後にチェコスロヴァキアを脱出したドイツ・フィルの団員を主体として結成されたバンベルク交響楽団の首席指揮者に就任しました。
伝統的なドイツ音楽を主要なレパートリーとし、ワーグナー、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、リヒャルト・シュトラウス、プフィッツナーなど、オペラや管弦楽曲を含むドイツものの楽曲の解釈は特に群を抜いており、抒情的で温かでありながらも高雅な趣は、当時の古き良きドイツの武骨で力感ある響きを引き出しました。
CD時代になって一部が1997年の国内廉価盤シリーズで、2008年の生誕100年記念の際に再発売されましたが、それ以降海外盤ではほとんど廃盤となっていました。今回発売するボックスは、カイルベルト生誕110年、没50年を記念して発売されるもので、1953-1963年にテレフンケンに録音した音源を収録したものです。
以前CD化され発売されていた音源は、デジタルマスターよりリマスター。(*)の音源は初CD化となり、オリジナルマスターより24bit/96kHzリマスター。
[CD10]に収録の「シューベルト:交響曲第6番」はステレオ録音の音源が見つかり、こちらもオリジナルマスターから24bit/96kHzリマスターによってステレオ音源として初CD化となります。
ワーナーミュージック・ジャパン
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