昨日、NHKのEテレの午後8時台にたまたま点けると
NHK交響楽団の定期演奏会を放送していました。
そして、なんとピアニストが、アリス=紗良・オットで
曲目は、ラヴェル作曲ピアノ協奏曲 ト長調。
その鍵盤の上を駆けめぐる
しなやかにして躍動感あふれる指使いに
見とれてしまいました。
そして、手も結構大きいだな、という印象でした。
アリス=紗良・オット グリーグのピアノ協奏曲にみる弱音の美しさ
TVで観たラヴェルのピアノ協奏曲は、
卓越したテクニックを披露してくれました。
そして、アンコールで弾いたのは、
サティの曲でした。
アンコールだったら、
もう少し華やかな曲を弾けばいいのにと
思ったのですが、
サティもなかなかいいのです。
アリス=紗良・オットは、確かなテクニックを持っていますが、
弱音で思いを込めて弾く演奏に魅力があると思います。
グリーグにしてもメロディーとメロディーをつなぐ部分に
すごくぐっと感じさせる人です。
女性でさりげない仕草などにすごく色気を感じさせる人とかいますが、
アリス=紗良・オットのピアノはそういう儚そうな色気を醸し出してくれます。
なお、エサ=ペッカ・サロネンの伴奏は充実した演奏で
盛り上げて、実力者ぶりを発揮しています。
アリス=紗良・オットの名盤 グリーグ ピアノ協奏曲
『アリス=紗良・オット/ワンダーランド』
【曲目】
エドヴァルド・グリーグ – Edvard Grieg (1843-1907)
1)ピアノ協奏曲 イ短調 Op. 16
Piano Concerto in A Minor, Op. 16
1.(13:13) I. Allegro molto moderato
2.(06:38) II. Adagio
3.(10:27) III. Allegro moderato molto e marcato
total(30:18)
2)抒情小曲集から(昔々、蝶々、アルバムの綴り、小人の行進、夜想曲、妖精の踊り、小川、トロールハウゲンの婚礼の日、バラード風に、春に寄す)
3)ペール・ギュントから(作曲者自身によるピアノ編曲: ソルヴェイグの歌、山の魔王の宮殿にて)
【演奏】
アリス=紗良・オット – Alice Sara Ott (ピアノ)
バイエルン放送交響楽団 – Bavarian Radio Symphony Orchestra
エサ=ペッカ・サロネン – Esa-Pekka Salonen (指揮)
【録音】
2015年1月15-16日, ミュンヘン ヘラクレス・ザール(1)、
2016年4月20-21日、ベルリン、マイスター・ザール(2,3)
グリーグ:ピアノ協奏曲 Op. 16/抒情小品集(アリス=紗良・オット/バイエルン放送響/サロネン)
アリス、待望のグリーグ:協奏曲録音!
2012年『ピクチャーズ』以来4年振りのソロ・アルバム。 アリス名義としては6枚目(ベスト、DUO、コラボ以外)。協奏曲録音としては2010年以来6年振りとなり、今回は地元ミュンヘンのバイエルン放送響との共演になります。(前回の協奏曲はミュンヘン・フィルとの共演でした)。
カップリングにはグリーグの豊かな抒情性が遺憾なく発揮された《抒情小曲集》からの数曲と作曲者自身によるピアノ・ソロ版の《ペール・ギュント》から2曲を収録しています。
ユニバーサル・ミュージック/IMS
最後に
協奏曲の演奏の素晴らしさばかり書きましたが、
抒情小品集こそ、アリス=紗良・オットの本領発揮かもしれません。
ささやくように奏でながら、
盛り上げるところでは凛とした演奏を聴かせてくれます。
ぜひ、実演を聴きたいピアニストです。
コメント