年末といえば、 クラシック音楽ファンならずとも ベートーヴェンの第九を連想する人も多いと思います。 第九と言えばこの人のCDを外すわけには行きません。 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)。 亡くなってもう64年も経つのに、 いまだに伝説の指揮者として、音楽ファンに聴かれています。 しかも未発表の音源とか、既存の音源でも 新しいリマスター…
クラシック音楽ファンを 自称して早50年が経とうというのに、 その根本も根本の クラシック音楽という意味について 考えたことがありませんでした。 僕は単にクラシック=古典という意味で、 100年前、200年前に作られて音楽の総称だと思っていました。 では、20世紀の作曲家ショスタコーヴィチはクラシック? 同じく日本の現代音楽の巨匠だった武満徹は? と疑問に…
今年最後の企画として、 僕が師と仰ぐ故宇野功芳の ベートーヴェンの推薦盤を取り上げています。 宇野氏は、一昨年2016年に86歳の高齢で亡くなりましたが、 多分最後の著書(2013年5月5日あとがき)が、 『ベートーヴェン不滅の音楽を聴く』だと思います。 あとがきの最後の文章が、 “老体にむち打って書き下ろしを完成、ホッと一息ついているところである。” &…
日産の元会長カルロス・ゴーン氏の逮捕は、 日本のみならずフランスを中心に世界中に衝撃が走りました。 ことの真相は今後明らかにされるでしょうが、 ゴーン氏は、経営不振にあえぐ日産を建て直した 経営者であることは間違いありません。 しかし、その後大きな権力を持つにあたり、 全く驕りがなかったかというと違うかなと思います。 僕は、ゴーン氏の逮捕劇を見ていて、 カ…
ハンス・クナッパーツブッシュ(1888-1965)。 ドイツの名指揮者で、そのやりたい放題的な演奏で日本でも根強いファンがいます。 もちろん僕もその一人です。 今回は、晩年近くのシュトゥットガルト放送響との 得意のブラームスの3番とハイドンの主題による変奏曲をご紹介します。 クナッパーツブッシュは、ブラームスの交響曲の中でも、 特にこの第3番を得意としてい…
いま、「『第九』ベートーヴェン最大の交響曲の神話」中川右介著(幻冬舎新書) 第九 ベートーヴェン最大の交響曲の神話 (幻冬舎新書) を読んでいます。 まだ全部読み切っていませんが、これが面白くて面白くて。 著者の中川氏も相当資料を調べられたことと感謝しますが、 僕は、この本で初めて、ベートーヴェンの第九が、 世界遺産に指定されていると知りました。 もう年末…
1959年のカラヤン指揮ウィーンフィルによる、 ベートーヴェン交響曲第7番と ハイドンの交響曲第104番”ロンドン”の録音です。 1959年と言えば、まだステレオ録音初期の頃ですが、 英デッカの録音は、素晴らしいです。 ウィーンフィルの豊潤なサウンドが、 カラヤンの端正な指揮と共に堪能できます。 そして、魂のこもったカラヤンの 志と野心溢れる演奏は、心を揺…
僕の敬愛する音楽評論家に宇野功芳さんがいます。 中学生時代から宇野さんの評論に接し、レコードを買うときは、 宇野さんの評論を参考にしてよく購入したものです。 なんと言っても当時、中学生、高校生の僕にとっては、 LP2000円から2500円は非常に高価なものでした。 だから選びに選んで、何度も悩んで購入したものです。 そして、僕はいつか宇野さんのような クラ…
1939年9月1日、ドイツ軍はポーランドに侵攻しました。 第二次世界大戦の始まりです。 これよりヨーロッパは、戦場と化して行きます。 しかし、その中で人々は生活し、また演奏会も続けられていきます。 さて、ドイツ軍がポーランドに侵攻する約4か月半前の4月15日、 カラヤンは、初めてベルリンフィルとレコード録音をしました。 曲目は、チャイコフスキーの悲愴。 ま…
ヤッシャ・ホーレンシュタイン(1898-1973)は、 オーストリア人を母親にキエフに生まれました。 1911年に家族に連れられウィーンに転居し、 同地でフランツ・シュレーカーほかに師事して、東洋哲学、作曲を学びました。 ※ウィーン その後、ベルリンに移ってヴィルヘルム・フルトヴェングラーの助手を務めながら、 1920年代からはウィーン交響楽団、ベルリンフ…
1944年、第二次世界大戦下、ドイツの戦況は一段と厳しいものになっていました。 しかし、だからかカラヤンが凄い演奏を残しています。 当時、まだ30歳代、半ば、戦況がどうあれ、 これが俺のベートーヴェンだとばかり、 後年では信じられないような迫力ある演奏を残しています。 そしてカラヤンにとって、州立歌劇場管弦楽団(シュターツカペレベルリン)を 指揮した生涯最後のシーズンになりました。 …
まさに尋常ならざる演奏です。 昨日に引き続き、カラヤンの歴史的な録音を取り上げます。 1953年9月8日、ヘルベルト・ファン・カラヤンは45歳。 ベルリンフィルの首席指揮者を務めるフルトヴェングラーが健在で、 彼に嫌われているカラヤンは、ベルリンフィルを振らせてはもらえない。 そんなカラヤンにチャンスが巡ってきました。 ベルリン芸術週間のなかのひとつの催し…
『スウェーデンのモーツァルト』ヨーゼフ・マルティン・クラウスの名盤
チェリビダッケ ハイドン交響曲第103番と第104番がいい
ネルソンスの注目盤 ショスタコーヴィチ交響曲第7番『レニングラード』
諏訪内晶子の名盤 メンデルスゾーン&チャイコフスキーの協奏曲
ブルーノ・ワルターの歴史的名盤 シカゴ響とのモーツァルト『レクイエム』