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フリッチャイ ベートーヴェンの名盤 交響曲第5番&第7番

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こんにちは。
ともやんです。

 

ハンガリー出身の名指揮者フェレンツ・フリッチャイ(1914-1963)は、ブダペストの音楽一家に生まれました。

幼い頃から才能を発揮し、リスト音楽院でバルトークやコダーイに師事し、15歳で指揮者デビューをしています。

 

その後キャリアを積み、’47年33歳の時のザルツブルク音楽祭で急病のクレンペラーの代役としてアイネムの『ダントンの死』を指揮して大成功を収めて、その後RIAS放送響(現ベルリン・ドイツ響)の首席指揮者として同団をベルリンフィルに匹敵するオーケストラに育てました。

 

しかし、その才能と実力で将来を嘱望されましたが、白血病に苦しめられ48歳で病に倒れました。

病気が分かったのは40代前半で亡くなるまでの数年間は、普通の指揮者なら何十年を要する中堅から巨匠までの変貌をまるで疾風の如く駆け抜けた人です。

 

風貌もフルトヴェングラーの晩年を思わせるようにやつれましたが、残された演奏はまさに命を賭けた重く深い演奏です。

 

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フリッチャイ&ベルリンフィル ベートーヴェン交響曲第5番&第7番評

 

僕は、中古CD店に購入したフリッチャイのベートーヴェン交響曲選集を聴いています。
今年、タワーレコード企画としてSACD化して、非常に人気を受け、改めてフリッチャイに演奏を見直させる素晴らしい効果があったと思います。

 

以下、タワーレコードに記載されている文章を引用します。

 

1960年収録の「第7番」は、数多いこれらの曲の録音の中でも群を抜いて輝いている名盤中の名盤です。
翌年開場予定のベルリン・ドイツ・オペラの音楽総監督として新たな一歩を踏み出そうとした1960年10月録音の第7番は、最初の一音からその生き生きとした表情に圧倒されます。

 

落ち着いたテンポで堂々と進行し、フリッチャイの確固たる解釈は曖昧さや表現の弱さを微塵も感じさせません。

意思の強さを聴く者に強烈に感じさせる荘厳で格式の高いこの演奏はフリッチャイならではであり、これほど強固な推進力を感じさせる「第7番」は他にはそうないでしょう。

重さと軽さが同居したかのような、矛盾したなかに特別なシンパシーを感じさせる一種独特な演奏です。ある意味クライバーの対極にあるとも言え、未だに人気があるのも頷けます。

 

そして、最後に指揮活動を断念する直前の録音である1961年9月録音の第5番は、この曲の屈指の名演のひとつとしてリリース以来大きな評価を得てきました。

フリッチャイは闘病後、自身の演奏をより生命力のある表現にまで高めていきました。その中には、自身の尊厳と内心への鼓舞、そして諦観も表れていますが、この「第5番」ではそのバランスが崩れ、珍しく感傷的なまでの内面を覗き見ることができます。

 

テンポはかなり遅いながらも異様なまでの緊張感が持続し、最後には豪快なまでに解放される様は圧巻です。ベルリン・フィルの反応も見事で、両者の一世一代とも言える演奏がこれでもかと迫ってきます。

 

 

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フリッチャイ ベートーヴェン交響曲第5番&第7番

 

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67

 

1.(09:09) I. Allegro con brio
2.(13:15) II. Andante con moto
3.(06:23) III. Allegro
4.(09:30) IV. Allegro
total(38:17)

 

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
フェレンツ・フリッチャイ – Ferenc Fricsay (指揮)
録音: September 1961, Jesus-Christus-Kirche, Berlin, Germany

 

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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92

 

1.(13:13) I. Poco sostenuto – Vivace
2.(09:58) II. Allegretto
3.(08:36) III. Presto, assai meno presto
4.(07:27) IV. Allegro con brio
total(39:14)

 

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 – Berlin Philharmonic Orchestra
フェレンツ・フリッチャイ – Ferenc Fricsay (指揮)
録音: October 1960, Jesus-Christus-Kirche, Berlin, Germany

 

【SACDハイブリッド】 ベートーヴェン: 交響曲第5番《運命》・第7番<タワーレコード限定>

まとめ

 

レコードでフリッチャイの演奏を聴くという魅力は、多くの演奏家がたどるであろう数十年の年月をわずか数年で駆け抜けて、しかも人間的に音楽的に素晴らしく深い変貌を遂げたという事実を見せつけられるからです。

 

そのフリッチャイの演奏を忘れられないファンによって、没後10年を経て、フリッチャイ協会が設立されました。

 

その協会の会長職をフィッシャー=ディースカウ、ゲザ・アンダ、メニューインが進んで引き受けたということでも、フリッチャイの肉体的な危機の中でも常に音楽に対する情熱を失うことがなかったフリッチャイの志の高さを証明するものだと思います。

 



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