こんにちは、
ともやんです。
アーノンクール指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団による、ベートーヴェン交響曲第1&7番を聴きました。
2003年8月29日のザルツブルク音楽祭でのライブです。
↓
【CD】 ベートーヴェン: 交響曲第1番&第7番 ニコラウス・アーノンクール、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ただ、ただ脱帽です。
思わず、アーノンクールにごめんなさい、私が間違っていました、とひれ伏したくなります。
こんなにコクがあって、味があって、美しく深い演奏は聴いたことがありません。
天下のウィーンフィルが、一んも疎かにせず、気持ちを込めて演奏している様が伝わってきます。
アーノンクール 貴方は凄い人でした!
ニコラウス・アーノンクール(1929-2016)は、古楽器演奏の先駆者であり広めた人ですが、それ故、へんちくりんなことをする人というイメージがずっと持っていました。
しかし、このウィーンフィルとのベートーヴェンの第1、第7交響曲のライブを聴いたら、もうただただ、脱帽です。
特に第7番が、超名演で内声部がこれだけ鮮やかに描かれた演奏は少ないのではないでしょうか。
しかも、アーノンクールの凄いところは、それがまったく気負わず、淡々としかし魂を込めた演奏なのです。
第2楽章の深沈として深い演奏は格別な味わいがあります。
そして終楽章が終わると、感動のあまり割れんばかりの拍手と歓声が客席から届けられていましたが、もしかして一番感動していたのは実際に奏でていたウィーンフィルのメンバーだったんではないか想像させる演奏です。
アーノンクール&ウィーンフィル ベートーヴェン第1&7番
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第1番 ハ長調 Op. 21
Symphony No. 1 in C Major, Op. 21
1.(09:28) I. Adagio molto – Allegro con brio
2.(07:22) II. Andante cantabile con moto
3.(03:54) III. Menuetto: Allegro molto e vivace
4.(06:06) IV. Finale: Adagio – Allegro molto e vivace
total(26:50)
=========================
交響曲第7番 イ長調 Op. 92
Symphony No. 7 in A Major, Op. 92
5.(14:20) I. Poco sostenuto – Vivace
6.(08:42) II. Allegretto
7.(09:32) III. Presto, assai meno presto
8.(09:14) IV. Allegro con brio
total(41:48)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
ニコラウス・アーノンクール – Nikolaus Harnoncourt (指揮)
録音: 29 August 2003, Live Recording, Salzburger Festspiele, Salzburg, Austria
【CD】 ベートーヴェン: 交響曲第1番&第7番 ニコラウス・アーノンクール 、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
2016年、世界中の人々からその逝去を惜しまれた巨匠アーノンクール。手兵「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス」と共に個性の強い演奏を繰り広げながら、モダン・オーケストラとも共演。
こちらでも独特の解釈と自らの信念を強く示した演奏は常に賛否両論を繰り広げてきました。アーノンクールがウィーン・フィルと共演をはじめたのは1980年代から。
クレーメルとカシュカシュアンを独奏者にしたモーツァルトの「協奏交響曲」などの共演がありますが、何より彼とウィーン・フィルとの結びつきの強さは2001年と2003年の「ニューイヤー・コンサート」に象徴されるでしょう。
例年は緩く親密な雰囲気が漂うニューイヤー、この2回は緊張感に満ちた不思議な雰囲気が漂っていたことでも知られています。このベートーヴェンは2回目のニューイヤーと同じ年の音楽祭での録音です。
既に強い関係性を保つ指揮者とオーケストラから生まれるアーノンクールならではの押しの強いベートーヴェンは、彼の創造における試行錯誤の中間地点とも言う解釈。もちろん「ベートーヴェンの楽譜には何も足さない」というストイックさは変わることがありません。
ナクソス・ジャパン
コメント