ベートーヴェン交響曲第9番:敬老の日に高齢指揮者で聴く

ベートーヴェン
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こんにちは、ともやんです。

今日2025年9月15日(月祝)は、「敬老の日」です。
敬老の日には、各都道府県は、65才を高齢者としてその人口を集計しています。
68才の僕はりっぱな高齢者なのでその集計にカウントされているわけですね。
日本では、65才から75才未満が前期高齢者で75才以降が後期高齢者として分けています。

総務省が、前日の9月14日に発表したところによると、65才以上の高齢者は、3,619万人で総人口に占める割合は29.4%で、過去最高を更新し、その割合は4,000万人以上の38ヶ国中最高だそうです。

ただ、65才以上の総人口は、前年より5万人減っだそうで、それだけ日本の総人口減が進んでいるのでしょう。

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敬老の日に高齢指揮者の第九に注目

さて、日本では定年制を導入している会社が多いようで、僕が在籍していた会社は60才定年でしたが、近年はそれが65才に延びたり、または廃止されたりしているそうです。

ただ定年は、雇われている働き方をしている場合に関係してきます。音楽家でもオーケストラに所属しているとそれが適用されている団体はあるようです。

一方、指揮者やソリストとなると個人単位の活動になるので、自営業と同じように定年はありません。

つまり、引退などを公言すればいいですが、それがなければ生涯現役ということになります。

2024年2月に88才で亡くなった小澤征爾さんは、亡くなる前の5~6年は、ほとんど活動されていませんでしたが、引退するという宣言は聞いていませんが、生涯現役と言っていいのか微妙です。

一方、今年1月に亡くなった秋山和慶さんは、怪我のため引退宣言を出されましたが、それから僅かで亡くなられたので、むしろ秋山さんの方は生涯現役と言ってもいいと思います。

さて、そんなことは大した問題ではないように思いますが、せっかくなので「敬老の日」にちなんで、高齢指揮者たちが遺してくれたベートーヴェンの交響曲第9番の録音を聴いてみました。

クレンペラー:85才1ヵ月

20世紀を代表する大指揮者のオットー・クレンペラー(1885-1973)
今回取り上げた指揮者の演奏時の年齢からすると85歳1ヵ月と近年の感覚では、驚くほど高齢ではないです。

しかし、19世紀に生まれ第1次大戦、そしてナチ政権下でユダヤ系であるためしなくて良い苦労を強いられ迫害され、移ったアメリカでも散々な辛苦をなめ、大戦後ヨーロッパに復帰したこの巨匠が1971年9月(86才4ヶ月)まで現役だったことは、驚嘆に価します。

しかも現役時代には多くの怪我や病気との闘いもあり、この映像でも終始車椅子に座りながらの指揮で、その指揮姿も全くスマートではなくぶっきら棒ですが、この老指揮者があらゆる困難を克服してきた人生を思うと、涙が出てきます。

不自由な身体を必死に動かしての指揮は、演奏時間が80分を超えるスローテンポにもかかわらず、オーケストラがダレルことなく、これはまさに楽員たちのクレンペラーへの尊敬の念のみで成し遂げられた演奏だと思います。

録音はモノラルですが、この貴重な映像を遺してくれたBBCに感謝します。
なお残念ながら現在(2025年9月時点)では、タワーレコード、HMVでは販売終了してます。
中古店等で見つけたら迷わず購入されることをおすすめします

クレンペラー:ニュー・フィルハーモニア1970年

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(18:54) I. Allegro ma non troppo e un poco maestoso
2.(17:52) II. Molto vivace
3.(16:57) III. Adagio molto e cantabile
4.(28:01) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(81:44)

テレサ・ツィリス=ガラ – Teresa Zylis-Gara (ソプラノ)
ジャネット・ベイカー – Janet Baker (メゾ・ソプラノ)
ジョージ・シャーリー – George Shirley (テノール)
テオ・アダム – Teo Adam (バス・バリトン)
ニュー・フィルハーモニア合唱団 -New Philharmonia Chorus
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 – New Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
録音: 30 June 1970, BBC TV 5 July 1970

クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア/ベートーヴェン交響曲全集

クレンペラー生涯最後のベートーヴェン・チクルスがシンプルBlu-ray BOXとなって再登場!
日本限定盤・数量限定
2019年にリリースされた、クレンペラー生涯最後のベートーヴェン・チクルス、1970年ベートーヴェン生誕200年記念演奏会のBlu-ray BOXが、この度シンプルな装丁で再登場します!!
(普及版のため解説書は付属しません)
以前クラシカ・ジャパンで放映され、神々しいばかりの『田園』などマニアのあいだで話題となっていたクレンペラー最後のベートーヴェン・サイクル。
新たにリマスターされて画質・音質共に大幅にアップ。演奏の様子をクリアな映像で見ることができるため、楽員たちの献身的というほかない真剣な様子がそれだけでも感動的。1970年のテレビ放映プログラムなので音声はモノラルですが、情報量も十分に多くたいへん聴きやすい音になっています。
このベートーヴェン・サイクルのライヴ映像は、1967年にデッカを退職してBBCテレビ音楽部門の責任者になっていたジョン・カルショーの尽力で制作されたものです。
カルショーは米キャピトル時代の1953年にクレンペラーと契約しようとして、上層部に阻まれ断念した過去がありました。
クレンペラーは1966年8月に腰部を骨折して大きな手術を受け、療養のため約6か月間という予定外の空き時間を過ごすことになります。
その長い空き時間に、死や宗教の問題について思いを巡らせ、1967年1月には、47年間のカトリック信仰を終えてユダヤ教に改宗。
背景には、イスラエル在住の妹マリアンネの危篤状態に、前年の姉レギーナの死、そしてなかなかうまくいかないイスラエルとの関わり方の問題などもありました。
1967年2月に現場復帰したクレンペラーは、マーラー交響曲第9番のリハーサルの際、近くにあった指揮棒を手に取って気に入り、楽員の意見も聞き入れて三十数年ぶりに指揮棒を使用することに決定。
1971年9月の最後のコンサートまでの4年7か月、基本的には棒を使って指揮しています。
クレンペラーの最晩年様式は、死や宗教への強い思いで始まり、指揮の方法も、楽員が見やすい指揮棒スタイルに変更。それが超低速化した演奏を崩壊寸前で食い止め、独自の世界を築き上げることに繋がったものと考えられます。
キングインターナショナル

カール・ベーム:86才

カール・ベーム(1894-1981)も19世紀生まれの名指揮者。クレンペラーより9歳年下ですが、やはり2度の大戦を経験してきた人です。

幸いにもユダヤ系ではなかったのでクレンペラーほどの苦労はしなかったと思います。
僕は中学生の時の1970年にクラシック音楽に目覚めました。

当時は、ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908-1989)の全盛期。
しかし、70年代のカール・ベームの人気も凄かった。

実は、1973年3月にウィーン・フィルが来日し、なんと僕の故郷である地方都市の富山市にも来たのです。
ちょうど高校生になる直前でしたが、なんとかチケットを手に入れ聴きに行きました。
ただ残念だったのがその時の帯同指揮者がクラウディオ・アバドでがっかりしてものです。
指揮者がアバドと聞いた時は「なんでベームじゃないんだ!」一人つぶやいて悔しがりました。

ベームが86才で亡くなる前年の録音。
まるでベームの遺言を聞くようなゆったり澄み切った演奏は、気心が知れたウィーン・フィルならではだと思います。

クレンペラーと共に傾聴したい演奏です。
なお、こちらは現役盤として出ています。

ベーム:ウィーン・フィル他1980年

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(18:44) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(13:22) II. Molto vivace
3.(18:19) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(28:37) IV. Presto-Recitativo: O Freunde, Nicht Diese Tone!
total(79:02)

ジェシー・ノーマン – Jessye Norman (ソプラノ)
ブリギッテ・ファスベンダー – Brigitte Fassbaender (コントラルト)
プラシド・ドミンゴ – Placido Domingo (テノール)
ウォルター・ベリー – Walter Berry (バリトン)
ウィーン国立歌劇場合唱団 – Vienna State Opera Chorus
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
カール・ベーム – Karl Bohm (指揮)

カール・ベーム/ウィーン・フィル/ベートーヴェン第九(1980)

重厚さと崇高なまでの美しさが共存した、1980年録音の孤高の第九。
ベーム最晩年のVPOとのデジタル再録音盤を復刻。
カール・ベーム(1894-1981)が亡くなる約9か月前にウィーン・フィルと録音した、自身4度目の「第九」。
正規録音としてはこの後映像収録された「エレクトラ」があるものの、この盤が最後の録音となりました。
初出時はベームが亡くなった後に、豪華見開きのLP2枚組として発売されました。
19世紀に生まれながらデジタル初期まで活動を続けた巨匠の生涯を思い返しながら、哀悼をささげた人たちが世界中に多く居たに違いありません。
あれから35年が経過し、ベートーヴェンの演奏史も変貌を遂げました。
発売当時から、「第九」の最長演奏時間の筆頭であったこの演奏も、様々な解釈が闊歩する現代にあっては抵抗がなくなってきたかも知れませんが、数ある録音の中でも飛び抜けた魅力を今でも放っていることに異論はないでしょう。そして豪華な歌手陣もこの盤の特徴のひとつです。
録音当時、ドイツ語圏以外の歌手たちによる活躍は目覚ましく、J.ノーマンやP.ドミンゴを起用したことでも話題を集めました。
ソリストのリクエストはベーム自身によるようで、この録音にかけるベームの意気込みを伝えています。
理想的な歌手陣と、ウィーン・フィルがベームの意図を理解し、音楽のひとつの完成形を共に作ろうとするこの演奏は、ベームの集大成といった意味だけではなく、西洋音楽のひとつの究極の姿を記録したと言っても過言ではないかもしれません。
このような演奏は極めてユニークです。しかしこの孤高の境地に達した盤はなかなかなく、長く記憶されるべき名盤のひとつには違いありません。タワーレコード(2016/11/09)より

外山雄三:88才誕生日

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”

1.(17:56) I. Allegro ma non troppo e un poco maestoso
2.(14:10) II. Molto vivace
3.(15:35) III. Adagio molto e cantabile
4.(27:18) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(74:59)

作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
木澤 佐江子 – Kizawa Saeko(ソプラノ)
糀谷 栄里子 – Koujiya Eriko(アルト)
二塚 直紀 – Nizuka Naoki (テノール)
萩原 寛明 – Hagiwara Hiroaki (バス)
大阪響コーラス – Osaka Symphony Orchestra Chorus
大阪交響楽団 – Osaka Symphony Orchestra
外山 雄三 – Toya Yuzo (指揮)
録音: 2019年5月10日ザ・シンフォニーホール,大阪

外山雄三/大阪響/ベートーヴェン交響曲全集

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浪速のバンベルク響、大阪交響楽団がここまでやった!
超感動のベートーヴェン交響曲全集
チャイコフスキーの三大交響曲ディスクが好評の大阪交響楽団シリーズ。第2弾はベートーヴェン・イヤーの2020年最後を飾る交響曲全集。
2016年5月から2020年10月までかけ、外山雄三がじっくり手掛けた全集、まさに各曲が長編小説を読むような充実感と深みに満ち、大阪交響楽団の成長著しい演奏を堪能できます。
基本的に遅めのテンポによりますが、堂々として説得力に満ち、聴き手をぐいぐいとその世界へ引き込みます。
弦楽の豊かな響きも特筆。
いずれも巨匠芸ですが、初期の第1番、第2番が驚きの境地を示した名演。
まさに巨匠の至芸を味わえます。
キングインターナショナル

ブロムシュテット:88才5ヶ月

現役最高齢のヘルベルト・ブロムシュテット(1927-)は、2025年7月11日で98才になりました。
そして、同年10月に来日してNHK交響楽団を指揮します。
僕は、今から約30年数年前の80年代の終わりごろ、シュターツカペレ・ドレスデンと来日してブロムシュテットを聴いています。

当時ブロムシュテットも60才前後だったと思いますが、演奏したマーラーの交響曲第1番「巨人」は最高の演奏でした。

彼の第九の録音をチェックするとコンサートでは演奏されているものの、ゲヴァントハウス管との全集が録音された2015年12月のものがもっとも新しいようです。

当時ブロムシュテットも88歳を超えています。
しかし、すでに紹介した指揮者たちに比べると速めのテンポでの颯爽として演奏は、若々しさを感じさせます。

ブロムシュテット:ゲヴァントハウス管2015

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(14:49) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(13:47) II. Molto vivace
3.(13:23) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(23:37) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(65:36)

シモーナ・シャトゥロヴァー – Simona ?aturova (ソプラノ)
藤村実穂子 – Mihoko Fujimura (アルト)
クリスティアン・エルスナー – Christian Elsner (テノール)
クリスティアン・ゲルハーエル – Christian Gerhaher (バリトン)
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス合唱団 – Leipzig Gewandhaus Choir
ゲヴァントハウス児童合唱団 – Leipzig Gewandhaus Childrens Choir
ライプツィヒMDR放送合唱団 – Leipzig MDR Radio Choir
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 – Leipzig Gewandhaus Orchestra
ヘルベルト・ブロムシュテット – Herbert Blomstedt (指揮)
録音: December 2015, Gewandhaus Leipzig, Germany

ブロムシュテット/ゲヴァントハウス管/ベートーヴェン交響曲全集

巨匠ブロムシュテットと
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管による
ベートーヴェン・チクルス!
長年、築き上げた信頼関係の集大成がここに!
ブロムシュテットによるベートーヴェンの交響曲全集。オーケストラは、ブロムシュテットが1998年から2005年の7年間に渡ってシェフを務めた、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団。
現在も名誉指揮者として定期的に指揮台に立ち、絶大な信頼を獲得しています。
ブロムシュテットは、2017年7月に90歳の誕生日を迎え,ACCENTUS MUSICは、これを記念して2014年から2017年の間に録音された同コンビによるベートーヴェン交響曲全曲のCDセットをリリース、大巨匠の栄光を讃えます。
世界で最も古い伝統を誇る名門オーケストラ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は、これまでにコンヴィチュニー、マズア、シャイーなどとベートーヴェン交響曲全集を残しており、それらも歴史に残る素晴らしいものでした。
しかしブロムシュテットは同楽団の任期中にはベートーヴェンの録音しておらず、今回待望の録音となりました。
ブロムシュテット自身は、シュターツカペレ・ドレスデンと全集を録音しているので今回で2度目の全曲録音となります。
ブロムシュテットの解釈は、ベートーヴェン自身のオリジナルのメトロノーム記号に従い、速めのテンポで運ぶ演奏は、年齢を感じさせない躍動感あふれるもの。
そして同時に堅実な解釈、しなやかで瑞々しい音楽は、まさに円熟の極みと言えるでしょう。
キングインターナショナル

ハイティンク:89才11ヶ月

ベルナルト・ハイティンク(1929-2021)は、90才の2019年6月12日に同年9月6日のルツェルン音楽祭でのウィーン・フィルとの共演を最後に引退すると発表しました。
そしてその約2年後、92才の生涯を閉じています。

ハイティンクより2才年上のブロムシュテットが、2025年現在の現役という現実から、まだ出来たのでは、と思わないことはないですが、90才までやったんだから充分。
ゆっくりしたいと思う気持ちもわかります。

ハイティンクの演奏録音でまり感動したことがないですが、この演奏は唯一とも言える感動的な演奏です。

ハイティンク:バイエルン放送響2019年

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(17:22) I. Allegro ma non troppo e un poco maestoso
2.(15:32) II. Molto vivace
3.(13:17) III. Adagio molto e cantabile
4.(25:47) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(71:58)

サリー・マシューズ – Sally Matthews (ソプラノ)
ゲルヒルト・ロンベルガー – Gerhild Romberger (アルト)
マーク・パドモア – Mark Padmore (テノール)
ジェラルド・フィンリー – Gerald Finley (バス)
バイエルン放送合唱団 – Bavarian Radio Chorus
バイエルン放送交響楽団 – Bavarian Radio Symphony Orchestra
ベルナルト・ハイティンク – Bernard Haitink (指揮)
録音: 20-23 February 2019, Philharmonie im Gasteig, Munich, Germany

ベルナルト・ハイティンク 、バイエルン放送交響楽団 ベートーヴェン: 交響曲 第9番

2019年2月、ハイティンクが指揮したベートーヴェン「第九」のライヴ収録!
このコンサートの4カ月ほど後にハイティンクは指揮活動からの引退を発表、6月12日のインタビューでは「90歳を迎えて、私はすでに指揮をするつもりはないし、一旦立ち止まってしまったら二度と指揮をすることはできない」と語っています。
そして指揮者生活最後のコンサートは9月6日のルツェルンで開催され、彼は65年に渡る指揮者としての生活に終止符を打ちました。
この引退発表直前の「第九」は、まさにハイティンクにおける指揮活動の総括と言える演奏。
彼が長年良好な関係を築いてきたバイエルン放送交響楽団との熱いやりとりを聴くことができます。
第1楽章、第2楽章ではゆったりしながらも激しい表現に終始し、第3楽章では瞑想的な美しさを見せ、最終楽章での荘厳な独唱、合唱とともにクライマックスを築き上げるハイティンク、彼の熱き想いに応えるかのように全力を傾けるオーケストラと、まさに一世一代の熱演が収録されています。
ナクソス・ジャパン

朝比奈隆:92歳5ヶ月

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”
作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller

1.(17:32) I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(15:02) II. Molto vivace
3.(15:52) III. Adagio molto e cantabile – Andante moderato
4.(06:22) IV. Recitativo: O Freunde, Nicht Diese Tone!
5.(18:42) IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(73:30)

菅英三子 – Emiko Suga (ソプラノ)
伊原直子 – Naoko Ihara (コントラルト)
福井敬 – Kei Fukui (テノール)
多田羅迪夫 – Michio Tatara (バス)
大阪フィルハーモニー合唱団 – Osaka Philharmonic Chorus
大阪フィルハーモニー交響楽団 – Osaka Philharmonic Orchestra
朝比奈隆 – Takashi Asahina (指揮)
録音: 29 December 2000, Festival Hall, Osaka, Japan

朝比奈隆/大阪フィル/ベートーヴェン第九(2000年12月)

没後20年である2021年を飾る驚くべき”空前絶後”の大型復刻をいよいよリリースします。
これらの音源は朝比奈が亡くなる前年にあたる2000年に行われたベートーヴェン交響曲チクルスの演奏会を記録したもので(発売時点では全集として7回目の録音でした)、初出時は各曲がバラで一部リハーサルと2000年時以外の曲(1999年収録の交響曲第7番、1976年の同第8番、1995年のレオノーレ序曲第3番、60年代のレオノーレ序曲第2番等)も入れて各曲1セットで発売されていました。
また、2008年には複数録音曲は各1曲にセレクトされた全9曲、6枚組でSACDハイブリッド盤が発売されています(別レーベルで2014年にCDでも発売)。
今回はこの周年を鑑み、2000年時のチクルスで収録された17曲の交響曲を全て収録した”特別な”完全限定盤として12枚組というこれまでにないスケールで新規に最新のマスタリングを施した上で、シリアル・ナンバー・シール付完全700セット限定のSACDハイブリッド盤として復刻いたします。
前述のSACDハイブリッド盤以外の曲は、初出時以来のリリースとなります。
収録曲の内訳は、第1番が3種、第7番と第8番が各1種で、それ以外の曲は各2種が収められています。尚、今回は交響曲の実演のみの完全版として発売したします。
また、初出時と同様に、演奏開始前の冒頭からの拍手(DISC12以外)と演奏後の拍手もそのまま収録されていますので、歴史的な演奏会の貴重な記録としての意味合いが強いのもこの音源の特徴です。
朝比奈はこの一環を生涯最後のチクルスと位置付け、集大成としてのゆるぎない決意で臨みました。
91歳にしてたどり着いたベートーヴェンは、精力と気概が燦然たる光芒を放ち、あらゆる瞬間に感動的な姿を留めています。
これは巨匠による大いなる人間賛歌であり、比類なき遺産と呼ぶべきモニュメントと言えるでしょう。
「ベートーヴェンの交響曲は、指揮者にとって聖書のようなもの。
何度繰り返しても、その度ごとに新たな発見がある」と朝比奈が常々語っていたように、数多く残した演奏と貴重な音源は、決して立ち止まることなく、回を重ねるごとに進化し深みを増していきました。
人生の坂を登り続けてきた朝比奈の、結果的に最後のベートーヴェンの記録は真に偉大な作品群となりました。
今回は同一曲で複数ある場合は、収録日の早い順に収納しておりますので、日を追う毎の演奏の変遷も確認することができます。
音質的にも最も良い音源のひとつと言えますので、高音質でより朝比奈の最後のベートーヴェンの実像に迫れるはずです。

まとめ

高齢者になっても働けると言うのは平和だからと思えます。
一方で、高齢者にまでなっても働きたくないという考えもあるでしょう。

今回取り上げた演奏録音は、高齢によって身体的な衰えなどからテンポが遅めになるなどの特徴が見られました。

しかし、だからと言って緊張感が途切れるなどの演奏が弛緩する部分は皆無でした。
それは、実際に音を出す演奏者たちが指揮者への尊敬を念をもって演奏しているかだと感じました。

身体が衰えてもそれまで積み上げていた経験と実績に対して演奏者たちが尊敬を込めて演奏の集大成を聴いて一愛好家として非常に感動しました。



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