こんにちは、
ともやんです。
クリスティアン・ティーレマンは、1959年4月1日ベルリン生まれ。
今日が63歳の誕生日です。
髪をきちんと7:3で分けたビジネスマン風の律儀に伝統を重んじる指揮者と言う印象で、実際、資料ではカペルマイスター(楽長)と呼ばれることを好むということから、ドイツ伝統の継承者として自負が窺われます。
実際、重心の低い響きや着実なテンポ感などから強いカリスマ性でオーケストラをまとめた往年の巨匠たちを思わせます。
ティーレマン ブルックナー 2番を聴く
今日は、そんなティーレマンの2019年4月に収録され今年2月にリリースされたウィーン・フィルブルックナーの2番を聴きました。
ただ個人的には、そのようなスタイルの指揮者の魅力は伝わりにくいし、分かるのにも時間が掛かると思います。
だから聴いている中でハッとした発見がないとなかなか気持ちを入れて聴き込もうと思わないんですね。
ティーレマンの録音もいくつか聴いていますが、では、この人でなければ、という優先感をまだ持てないでいました。
ティーレマンは、2019年よりウィーン・フィルとブルックナーの交響曲全集の録音プロジェクトを始めました。
2020年10月に8番、21年に4月に3番、10月に4番、そして第4弾として今年2月に2番がリリースされました。
さて、今回2番を聴いて、ちょっとティーレマンに興味を感じました。
ただ第2楽章がちょっとたいくつ。
スローテンポで音量が小さくなるとその音楽家の実力が出ると思うのですが、いまひとつ緊張感というか凝縮されたものが足りないように感じました。
しかし、第3楽章以降は、本領発揮と言う感じで気持ちがこもり覇気溢れる演奏になります。
こうなったら、他の演奏も聴かないとだめですね。
とにかくティーレマンへの興味を惹かせてくれた名演の録音です。
ティーレマン ブルックナー 交響曲第2番
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第2番 ハ短調 WAB 102 (1877年第2稿/キャラガン校訂)
Symphony No. 2 in C Minor, WAB 102 (Edition Carragan)
1.(18:02) I. Moderato
2.(18:03) II. Andante. Feierlich, etwas bewegt
3.(06:42) III. Scherzo. Masig schnell – Trio. Gleiches Tempo
4.(15:17) IV. Finale. Mehr schnell
total(58:04)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 – Vienna Philharmonic Orchestra
クリスティアン・ティーレマン – Christian Thielemann (指揮)
ブルックナー: 交響曲第2番(1877年第2稿/キャラガン校訂) クリスティアン・ティーレマン ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
シュターツカペレ・ドレスデン首席指揮者、ザルツブルク復活祭音楽総監督を兼任し、名実ともにドイツ音楽の世界的巨匠と目されるクリスティアン・ティーレマン。今やウィーン・フィルにとっても最重要指揮者の一人であり、このコンビが続けているビッグ・プロジェクト「ブルックナー:交響曲全集」録音にも大きな注目が集まっています。
第4弾は、ブルックナーの初期交響曲でも人気の高い第2番ハ短調。作曲順としては4曲目の交響曲でしたが、番号を付けたのはこれが2番目。後期作品を思わせる森羅万象の鳴動を思わせる深みを持ち、第1楽章の冒頭から高原を渡る風のような清澄な響きが耳を捉えます。また第2楽章アンダンテの息の長い旋律の美しさは格別。
キャラガンの第2稿を使用して、ウィーン・フィルの優美かつ濃厚なサウンドを際立たせるような流麗なティーレマンの解釈は、まさにこの作品にうってつけ。ウィーン・フィルの同曲は73年シュタイン、16年ムーティ以来3種類目。
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