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シューリヒトの名盤 戦時下のベルリンフィルとの田園

シューリヒト
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ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)
交響曲第6番ヘ長調作品68「田園」
カール・シューリヒト指揮
ベルリン・フィルーハーモニー管弦楽団
1943年録音

 

カール・シューリヒトは、1880年ドイツのダンツィヒ(現ポーラン領)に生まれ、1967年に87才でスイスに亡くなったドイツの名指揮者です。

 

この演奏の年は63才でした。

 

シューリヒトの音楽活動は、生涯ヨーロッパに限定され、経歴も地味ですが、演奏も地味で淡々とした中に無限のニュアンスを漂わせる玄人好みのものです。

 

日本では、評論家の故宇野功芳氏が、シューリヒトの名演を多く紹介して、日本の愛好家では広く知られた存在です。

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1943年と言えば、ドイツの戦況も悪くなってきているころで、シューリヒトは、翌年44年までヴィスバーデンの音楽総監督を32年務め、スイスに移住し、その後ポスト歴任することなく、生涯を終えています。

 

ドイツ敗戦の前年にスイスに移住と言うのは、戦争を逃れてということでしょうか?

その辺はよくわかりませんが、43年の田園は、枯淡の境地とも言うべき澄み切った演奏で、シューリヒトの芸術を堪能することができます。

 

また大戦後にパリ音楽院管弦楽団との全集の中でも「田園」が特に名演だったことを思えば、この田園の曲想とシューリヒトのスタイルが良く合ったのでしょう。



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