こんにちは、
ともやんです。
アリアCDから毎月末に店主の松本大輔氏からその月に聴いたベストアルバムの情報が届きます。
ところが7月の情報がなかなか届きませんでした。
2週間近く経ってようやく届いたのですが、それにはおすすめしたい名盤が目白押しで相当悩まれたそうです。
特に最後まで悩まれたのが、次の3点でした。
7月のベストアルバム アリアCD店主が選ぶ
アリアCD店主の松本大輔氏が三日三晩悩み抜いて選ばれたアルバムは、次の3点の中からでした。
■THE LOST RECORDINGSレーベル始動
クラウディオ・アラウ/
未発表ベートーヴェン・リサイタル1959
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未発表ベートーヴェン・リサイタル 1959 クラウディオ・アラウ
■《ルドルフ・ブッフビンダー~ベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集》
全曲オケと指揮者が違う
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現代最高峰のオーケストラ&指揮者5組との超豪華共演によるブッフビンダー3度目の協奏曲全集
■民族楽器を含む多彩な編成のピリオド・アンサンブル「ヌオーヴォ・アスペット」
ハイドン・ニュース ~ 同時代作曲家による室内楽編曲集
交響曲第53番ニ長調『帝国』第2楽章に基づく歌曲
交響曲第60番ハ長調『うかつ者』、ほか
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ハイドン・ニュース~同時代作曲家による室内楽編曲集
結局、ヌオーヴォ・アスペットの演奏による「ハイドン・ニュース」となりました。
最終的にこのアルバムを選ばれた理由として次のように記されています。
理屈じゃないんです、ただただ、これがほしい、これを手元に残したい、そう思ったのです。
内容的にはあとの2タイトルのほうが強力でしょう。これらは何十年と語り継がれる名盤になるでしょう。
でも10年後にふとしたことでCD棚から取り出したときに、手にとって一番ほっこりするのはこのアルバムじゃないか・・・、一番嬉しいのはこのアルバムじゃないか・・・。
PROSPERO CLASSICAL PROSP 0017
ピリオド・アンサンブル「ヌオーヴォ・アスペット」
ハイドン・ニュース ~ 同時代作曲家による室内楽編曲集そう思ったのです。
ヌオヴォ・アスペット ロイター アリアとシンフォニア
ゲオルク・ロイター – Georg Reutter (1708-1772)
シンフォニア ニ長調
Sinfonia in D Major
1.(01:31) I. Presto
2.(00:58) II. Allegretto, e piano sempre
3.(00:50) III. Presto
total(03:19)
歌劇「アレクサンドロス大王の寛容さ」 – Venga l’eta
4.(06:36) La Magnanimita di Alessandro: Venga l’eta
作詞 : ジョヴァンニ・クラウディオ・パスクィーニ – Giovanni Claudio Pasquini
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
04:18ピッツィカート
5.(04:18) Pizzicato
08:34歌劇「アルシード」 – Soletto al mio caro
6.(08:34) Alcide: Soletto al mio caro
作詞 : 不詳 – Anonymous
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
11:03クラリネット協奏曲 ニ長調
Clarinet Concerto in D Major
7.(03:53) I. Allegro commodo
8.(04:56) II. Andante e piano
9.(02:14) III. Allegro
total(11:03)
歌劇「イシュマエルへの神の摂理」 – Fra deserti
10.(07:14) La Divina Provvidenza in Ismaele: Fra deserti
作詞 : アントニオ・マリア・ルッキーニ – Antonio Maria Lucchini
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
05:43歌劇「アルキダミア」 – Dura legge
11.(05:43) Archidamia: Dura legge
作詞 : ジョヴァンニ・クラウディオ・パスクィーニ – Giovanni Claudio Pasquini
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
04:13歌劇「救われたベトゥーリア」 – シンフォニア
12.(04:13) La Betulia liberata: Sinfonia
作詞 : ピエトロ・メタスタージオ – Pietro Metastasio
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
歌劇「アレクサンドロス大王」 – Dal nostro nuovo aspetto
13.(07:36) Alessandro il Grande: Dal nostro nuovo aspetto
作詞 : ジョヴァンニ・クラウディオ・パスクィーニ – Giovanni Claudio Pasquini
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
歌劇「救われたベトゥーリア」 – Del pari infeconda
14.(06:31) La Betulia liberata: Del pari infeconda
作詞 : ピエトロ・メタスタージオ – Pietro Metastasio
オリヴィア・フェルミューレン – Olivia Vermeulen (メゾ・ソプラノ)
全ての演奏:ヌオヴォ・アスペット – Nuovo Aspetto
ヌォーヴォ・アスペット ロイターのアリア&シンフォニア集
2011年に設立された新進気鋭のドイツのピリオド・アンサンブル、ヌォーヴォ・アスペットが待望の1stアルバムをリリースしました!ガンバ奏者のツィンケが2003年に設立し、近年活躍著しかったアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブのメンバーからなる団体ということで、演奏の質は折り紙つき。
注目の1stアルバムのプログラムは、18世紀ウィーン古典派の黎明期に活躍した音楽家、ヨハン・ゲオルク・ロイター(1708-1772)のアリア&シンフォニア集!オペラのアリアからクラリネット・コンチェルトまで、今日では殆んど演奏されることのないことが残念な作品の数々を収録。歴史の陰に埋もれてしまった18世紀の作品を再発見する意欲的な活動で高い評価を受けるアンサンブル・エコー・ドゥ・ダニューブの方向性を踏襲し、最初からマニアも唸る魅力的なプログラムを提供してくれます。
この団体の素晴らしいところは、ただ単に音楽家や作品の存在を紹介するだけに留まらないところ。ヨーロッパで活躍する若手実力派、フェルミューレンの柔らかくも美しいメッゾの声と共に、ピリオド楽器ならではの繊細な響きと丁寧に練り上げられたアンサンブルで、ロイターの作品の魅力を最大限に聴かせてくれます。「ヌォーヴォ・アスペット(新たな外観)」の名の通り、18世紀ウィーン音楽の新たな一面を教えてくれる注目のアルバムといえましょう。
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