こんにちは、
ともやんです。
小澤征爾も1935年(昭和10年)生まれなので、今年で83歳。
ふさふさした髪も真っ白になり、一時期健康もすぐれない時があったようですが、現在も、現役で意欲的に活動されています。
さて、今日は小澤征爾が、まだ30代の時録音した『第九』を取り上げました。
この録音は、1974年2月、小澤征爾38歳の時のもので、後にサイトウキネン、水戸室内管とも録音していますが、第九に関しては小澤の最初の録音です。
小澤征爾の名盤 先入観なしに聴きたい名演
小澤征爾にとって最初の第九の録音は、珍しくニュー・フィルハーモニア管との録音です。
どういう経緯にニュー・フィルハーモニア管と録音に至ったかわかりませんが、74年と言えば、72年にオットー・クレンペラーが引退し、当時の常任指揮者はリッカルド・ムーティ。
但し、音楽監督になったのが、79年ですから、フィルハーモニア管側は、小澤征爾の可能性も探っていたのかな?と勘ぐってしまいます。
小澤征爾も当時は、サンフランシスコ響と前年からボストン響の常任を兼任していて活躍の場を広げていました。
さて、この第九は1974年2月に録音ですから、小澤は38歳。
なんでも折からの寒波とロンドンの電力ストの影響で僅か2日間で録音を撮り終えたという逸話のある演奏です。
僕は初めて聴いたときから、”いいね!”と感じていましたが、第九の名盤を語るときに全く取り上げられないのに不満を持っていました。
また、僕の敬愛した評論家宇野功芳氏は、小澤に対しては冷淡で、その著書でも小澤の演奏は、ほとんど取り上げていなかったし、たまに取り上げても好意的な表現は少なかったと記憶します。
そんなこんなで僕は自然と小澤の演奏をあまり聴かずにこれまで来ました。
でも、最近は、先入観を廃して、どんな演奏も心をサラにして聴いていこうと
考えて実行するようにしています。
そうなると小澤征爾の演奏は、洗練されバランスよく構成力があり、安心して聴くことが出来ます。
つまり聴いていて心地よいのです。耳になじみが良いのです。
これは、大切なことで、60歳を過ぎてから修行のように音楽を聴きたいとは思いません。
ということで、今年もあと2ヵ月弱、『第九』の名演、名盤を積極的に取り上げる企画で、最初に小澤征爾を持ってきました。
小澤征爾の名盤 ベートーヴェン交響曲第9番の最初の録音
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第9番 ニ短調 「合唱付き」 Op. 125
Symphony No. 9 in D Minor, Op. 125, “Choral”作詞 : フリードリヒ・フォン・シラー – Friedrich von Schiller
1.(16:13)I. Allegro ma non troppo, un poco maestoso
2.(13:33)II. Molto vivace
3.(15:40)III. Adagio molto e cantabile
4.(24:46)IV. Finale: Presto – Allegro assai
total(70:12)
マリタ・ナピア – Marita Napier (ソプラノ)
アンナ・レイノルズ – Anna Reynolds (メゾ・ソプラノ)
ヘルゲ・ブリリオート – Helge Brilioth (テノール)
カール・リッデルブッシュ – Karl Ridderbusch (バス)
アンブロジアン・シンガーズ – Ambrosian Singers
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 – New Philharmonia Orchestra
“クラシック銘盤ベスト1200″シリーズ。1974年2月、厳寒のなか、電力ストと重なったためわずか2日間で行われた小澤征爾と名手揃いのイギリスの名門ニュー・フィルハーモニア管弦楽団とのベートーヴェン≪第九≫の録音。この小澤征爾にとって1回目の≪第九≫録音は、小澤の意気込みと熱気が全体を包む臨場感あふれる演奏で、1975年度のレコード・アカデミー賞を受賞している。 (C)RS
JMD (2016/02/13)
小澤征爾の名演 新日本フィルとのコンサートにて
多分、僕が独身の時なので、1990年前後だったと思いますが、昭和女子大学の人見記念講堂で、小澤征爾と新日本フィルハーモニーのコンサートがありました。
プログラムは、ベートーヴェンの交響曲第3番”英雄”とその他(その他は失念しました)
友人と二人に聴きに行きました。
実は、小澤征爾のコンサートは、後にも先にも現在のところ、これ1回だけなのです。
僕は最近では、よくアマチュアオーケストラのコンサートによく足を運びます。
ただ、日本の著名な指揮者となると朝比奈さんのは、数回行きました。
岩城さんは1回だけ。現在進行形は、小林研一郎氏で、2015年以来、毎年年末に、
ベートーヴェン交響曲全曲を聴きに行っています。
話は、脱線しましたが、人見記念講堂で聴いた英雄は、洗練された実によくコントロールされた演奏で、華麗な小澤征爾の棒に、新日本フィルのメンバーが、実にぴったりと着いていくのが印象的でした。
あと、小澤さんの姿を2~3m間近に拝見したことがあります。
これも30年ほど前ですが、東京メトロ丸の内線の四ツ谷駅の車内でした。
なんで、小澤さんが、地下鉄に?と思いましたが、周りにお付きの人が数名いたので、
何か移動上のトラブルでもあったのでしょうか?
間近で見る小澤さんは、中肉中背でややほっそりした方で、身長は僕(168センチ)と同じくらいでした。
お付きの方と気さくになにか話されていました。
乗っていた車両は東京駅方面のものだしたが、僕はすぐ降りたので、どこまで行かれたのでしょうか?
まとめ
さて、現在「『第九』ベートーヴェン最大の交響曲の神話」中川右介著(幻冬舎新書)を読んでいます。
これが面白くて面白くて、読むのが遅い僕でも、どんどん進みます。
そして来月はもう年末。
年末と言えば、日本の風物詩は「第九」です。
だから、弊ブログでは、11月、12月に「第九」を積極的に取り上げていくことにしました。
引き続きご愛読のほど、よろしくお願いします。
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