こんにちは、
ともやんです。
バーンスタイン&NYフィルのベートーヴェン交響曲全集がいいです。
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『バーンスタイン&ニューヨーク・フィルのベートーヴェン交響曲全集』
アメリカの名指揮者で作曲家としても著名だったレナード・バーンスタイン(1918-1990)が亡くなって今年で30年です。
もうそんな経ったのか、と感慨深いものがあります。
写真週刊誌に70歳の誕生日祝いではしゃいでいるバーンスタインの画像が脳裏に焼き付いています。
また、亡くなった年に札幌で行われた音楽祭で、若い音楽家たちを集めて結成されたオケを振りながら絞り出すように音楽の素晴らしさを伝えていた姿が忘れられません。
大きな鼻とやつれた表情が、千と千尋の神隠しに出てくる湯婆婆のような風貌でしたが、映画の方がずっと後なので、もしかしてバーンスタインの晩年をモデルにしたのではと思うくらいです。
バーンスタイン ベートーヴェン交響曲第5番”運命”
さて、そんなバーンスタインの演奏は、感情をむき出しにした情感あふれる演奏が特徴で、特にマーラーではその傾向が顕著です。僕は曲によっては好きですが、中にはちょっと重い、もたれると感じる演奏もあります。
ただ、ベートーヴェンでは、さすがに構成を重視した演奏で、70年代のウィーンフィルとの全集は、オケをいっぱいに鳴らした名演で、当時としてはその覇気溢れる演奏に惚れ惚れとしたものです。
しかし、いま聴くと意外と平凡に聴こえるのは、その後の古楽器スタイルの刺激的な演奏に慣らされたからかもしれません。
むしろ60年近く前の録音されたNYフィルとの録音が意外と新鮮に聴こえます。
早速、第5交響曲”運命”を聴きました。素晴らしいです。
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『バーンスタイン&ニューヨーク・フィルのベートーヴェン交響曲全集』
楽器の鳴らし方に工夫が凝らされ、いま聴くとそれが新鮮に響きます。
遅めのインテンポによる演奏が巨匠風ですが、その響きは現代を先取りした名演です。
今後、他の曲も聴いて行きたいと思います。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン – Ludwig van Beethoven (1770-1827)
交響曲第5番 ハ短調 「運命」 Op. 67
Symphony No. 5 in C Minor, Op. 67
1.(08:35) I. Allegro con brio
2.(10:05) II. Andante con moto
3.(04:57) III. Allegro
4.(11:22) IV. Allegro
total(34:59)
ニューヨーク・フィルハーモニック – New York Philharmonic Orchestra
レナード・バーンスタイン – Leonard Bernstein (指揮)
録音: 1961年9月25日、ニューヨーク、マンハッタン・センター
ベートーヴェン 生誕250年を記念して
ベートーヴェンの生誕250年を記念して、バーンスタインの素晴らしいベートーヴェン全集が蘇りました。
1958~1970年にニューヨーク・フィルハーモニックを指揮して録音したベートーヴェンの交響曲・管弦楽曲・声楽曲の全てが収録されています。交響曲全曲中「第7番」は、1958年と1964年録音の2種を収録し、さらに1956年の第5番についての語り「『運命』が出来るまで」が含まれているのも心憎い配慮といえます。
しかも録音が、アナログ全盛期のものでさらに27年ぶりのニュー・リミックス&リマスターで音質一新しています。
バーンスタインのベートーヴェンの交響曲全集というと70年代にウィーンフィルと録音した交響曲、協奏曲、序曲などが有名で評価が高いです。そしてNYフィルとのものはどちらかというと忘れられていましたが、今回聴き返すと改めてその鮮烈さに驚かされます。
バーンスタイン・コンダクツ・ベートーヴェン<完全生産限定盤>
全10枚のうち7枚分は、オリジナル・3トラック・マスターから新たに24bit/192kHzでリミックス&リマスター。第3番、第5番、序曲集の3枚分は、2018年に発売された「バーンスタイン・リマスタード」リマスター音源を使用。オリジナル3トラックからのリミックスとリマスターはほぼ28年ぶりと思われます。それにより1950年代後半から1960年代にかけての、コロンビアの誇った「360サウンド」が、ディテールと華麗さを並立させたかのような、イキのいい音で蘇っています。
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『バーンスタイン&ニューヨーク・フィルのベートーヴェン交響曲全集』
巨匠レナード・バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督を務めていた時期に録音された第1回目のベートーヴェン交響曲全集です。黄金時代のニューヨーク・フィルとアメリカ楽壇の頂点に立つバーンスタインの自信と気力に満ちた音楽性が見事に合致した名演です。
ソニー・ミュージック
まとめ
バーンスタインは、好き嫌いが分かれる指揮者だと思います。
その感情をストレートに表現する演奏は、人によっては重苦しい、鬱陶しいと感じる人もいるかもしれません。
中には、チャイコフスキーの悲愴交響曲のようにそこまでしなくてもいう演奏もあります。
でも僕はそんなバーンスタインが好きです。
どの演奏にも魂が入っているからです。
スマートで洗練された演奏よりも圧倒的に感動します。
そして今回NYフィル時代のベートーヴェンを聴いてバーンスタインのこの時代の演奏に思いを馳せるようになりました。
ああ、バーンスタインの新たな魅力を知ってしまいました。
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