こんにちは、
ともやんです。
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)は、今年が生誕190年。
僕の知る限りでは、全く話題にも上っていないようです。
こうなったら、ブラームスだ好きおじさんとして彼の作品や名演を紹介したいと思います。
ということで、これまで交響曲や協奏曲、管弦楽曲とオーケストラの作品をご紹介してきました。
今日から室内楽に行きたいと思います。
ブラームスの室内楽 本音が聴かれる
ブラームスは、19世紀の大作曲家で、その作品は人類が続く限り演奏され、聴かれていくと思います。
また管弦楽法にも秀でていたので、オーケストラ作品も重厚で堅固な作品が多いです。
ただ、ブラームス好きの僕としては、それだからブラームスの本音が隠されているように感じるのです。
その反面、室内楽や器楽曲では、ブラームスの本音が聴かれるように感じます。
ブラームスはピアノ名手でした。だからピアノで自由に心情などで表現できたのではないかと思うのです。
ブラームスのチェロソナタ
ブラームスには2つのチェロソナタが残されています。ところが18歳前後に2つのチェロソナタを作曲し、ハンブルクでの演奏会で発表しているそうです。しかし、完全主義者というか職人気質な面があったブラームスは、その作品に納得いかなかったようで、結局破棄したそうです。
ブラームスにはそういう傾向があり、ある本には、破棄した作品は、発表した作品よりずっと多かったと思われるとかいているものもあります。
さてチェロソナタ第1番。
1865年に完成した作品でブラームス32歳の時のもの。
ただその3年前から手掛けていたようですが、1857年頃から始めていたドイツ・レクイエムの作曲もあって時間が掛ったようです。
渋く鬱々として作品ですが、雲の切れ目から指す陽光のように、夢見るようなメロディがふと聴こえたり魅力的な作品です。
当初は4楽章にするつもりだったようで、そのため緩徐楽章のない3楽章になっています。
マスレニコフ ブラームス チェロ・ソナタ第1番
ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
チェロ・ソナタ第1番 ホ短調 Op. 38
Cello Sonata No. 1 in E Minor, Op. 38
1.(14:13) I. Allegro non troppo
2.(05:25) II. Allegretto quasi menuetto
3.(06:28) III. Allegro
total(26:06)
ディミートリー・マスレニコフ – Dimitri Maslennikov (チェロ)
ザビーネ・ウェイアー – Sabine Weyer (ピアノ)
録音: 12-16 April 2022, Trifolion Echternach, Luxembourg
ブラームス・コネクション ディミートリー・マスレニコフ ザビーネ・ヴェーヤー
ブラームスの同時代の作曲家を集めた、ブラームス・コネクション!
ウィーン音楽院(現ウィーン国立音楽大学)の教授として多くの音楽家を育てたロベルト・フックスと、ブラームスの信奉者でありベルリン高等音楽院の教授を務めたハインリヒ・フォン・ヘルツォーゲンベルクといったブラームスと同時期にウィーンで活躍した作曲家の作品をまとめて収録した好企画。
ディミートリー・マスレニコフはサンクトペテルブルクに生まれ、ロシアとフランスで音楽を学びました。12歳でモスクワの国際ソリストコンクールで受賞し、チェコ国際コンクールでも優勝しました。その後チャイコフスキー・コンクールやロストロポーヴィチ・コンクールでも優勝しています。このアルバムでも情感あふれる演奏でその実力を証明しています。
コメント
マスレニコフのディスク、ブラームスよりもロベルト・フックスのソナタニ短調を聴くべし! 冒頭チェロとピアノの哀愁溢れる掛け合いは胸にググッと迫ります。フックスにはもう一つ変ホ短調のチェロソナタがあります。私は短調の無名な名曲を探しています。フックスの2つのチェロソナタは同ジャンルのベスト20に入ります。隠れた名曲は意外と多いんです。ブラームスもいいですが、有名という先入観を捨てて、真の名曲を楽しみましょう。
伊藤様、コメントありがとうございました。早速フックス聴きました。ニ短調も変ホ短調も聴きました。どちらも哀愁漂う素敵な作品ですね。フックスにはヴァイオリン・ソナタやセレナードなどの管弦楽曲のCDも出ていますね。それらも聴いて改めてフックスの記事をアップしていきたいと思います。ありがとうございました。