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ブラームス 弦楽六重奏曲 名盤

ブラームス
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こんにちは、
ともやんです。

クラシックを読む1』(愛・狂気・エロス)百田尚樹著を読み始めました。強面の風貌の百田氏ですが、実はクラシック音楽ファンで、なんでも2万枚を超えるCDに囲まれ、ほぼ毎日聴いているそうです。

そんな百田氏のクラシック音楽エッセイの第1巻が『クラシックを読む1』です。

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名曲の背後にあるドラマを読む

百田氏のこの本の「はじめに」から転用します。

“音楽は文字通り「音を楽しむもの」です。ところがクラシック音楽は耳で楽しむだけではありません。読んでも楽しめる音楽なのです。
それはなぜかー。実はクラシック音楽にはドラマがあるからです。
中略
曲が持っているドラマを知れば、その曲をよりいっそう深く楽しめます。これがクラシック音楽の大きな魅力の一つです。つまりクラシック音楽は「読む」ことができる音楽なのです。”

そして百田氏は、この本で24曲に関して知られざるエピソードを紹介しています。

その24曲の一つにブラームスの弦楽六重奏曲第一番があります。

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ブラームス 愛する女性に捧げた曲

ブラームスの64年近い生涯を辿るとどうしても一人の女性の影が付きまといます。
その女性とはクララ・シューマン(1819-1896)。そうロベルト・シューマンの妻にして当時のヨーロッパ最高の女流ピアニスト。シューマンは、1856年に亡くなっていますが、その時クララは37才。結局その後40年間再婚することなく生涯を終えています。

ブラームスがシューマンの門を叩いたのが、1853年の20歳の時。20歳の青年が34歳の大人の女性に憧れることは大いに考えられます。

そしてシューマンは数年後に亡くなる。ここで急接近することも考えられます、ある程度親密になったようですが、結果としては、両者は一定の距離を置く友人として生涯付き合いました。

ただ、ブラームスの心のなかには常にクララへの憧れというか友情以上の感情があったと思われます。それが創作への励みにもなっていたかもしれません。実際、クララが亡くなった後1年もしない内に14歳も年下のブラームスは亡くなっています。ある資料では、ブラームスは頑健な人だったようですので、クララを失った悲しみで一気に衰えたとも考えられます。

さて、ブラームスが弦楽六重奏曲第1番を作ったのが27歳の時。
この第2楽章は、切なくなるくらいロマンティックな曲です。ブラームスは、この第2楽章をピアノ独奏用に編曲してクララに贈っています。この曲を聴けばわかりますが、愛の告白以外に考えられません。

ブラームスの深層心理を考える

実は、ブラームスは25歳の時にアガーテという大学教授の令嬢と婚約しています。しかし、のちにアガーテの方から婚約を破棄しましたが、その原因は、ブラームスは送った手紙に「結婚により束縛されたくない」という内容があり、それがアガーテの怒りをかったという説もあります。

結局ブラームスは、シャイでナイーブな人だったという説もあり、そうなんだろうけどロマンティストで不器用で結婚による雑事で創作活動を妨げられたくなかったというのが本音ではないか、と僕は勝手にみています。

だからクララとも適度な距離をおいて生涯付き合ったのでしょう。
なんか大人な対応とも言えますし、つまんないやつだなと思ってしまいます。

そんなことを考えながら聴くと面白いですね。

ご紹介するウィーン・コンツェルトハウス四重奏団他の演奏は、1955年の録音でモノラルですが、古き佳きウィーンの香りを感じさせる典雅な演奏です。

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ブラームス 弦楽六重奏曲 名盤

ヨハネス・ブラームス – Johannes Brahms (1833-1897)
弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 Op. 18
String Sextet No. 1 in B-Flat Major, Op. 18

1.(14:47) I. Allegro ma non troppo
2.(10:09) II. Andante ma moderato
3.(03:06) III. Scherzo: Allegro molto
4.(10:37) IV. Rondo: Poco allegretto e grazioso
total(38:39)

フェルディナント・シュタングラー – Ferdinand Stangler (ヴァイオリン)
ギュンター・ヴァイス – Gunther Weiss (チェロ)
ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団 – Vienna Konzerthaus Quartet
録音: 1957

ブラームス:弦楽六重奏曲第1番/ピアノ五重奏曲

映画『恋人たち』にも使用されたことでも知られる、若きブラームスの情熱と豊かな叙情を歌い上げる弦楽六重奏曲第1番。デムスを迎え、ドラマティックに歌い上げるピアノ五重奏曲。ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団によるブラームスの内面世界を見事に描き上げた演奏です。



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