僕が初めてブルックナーの洗礼を受けたのは
今から45年も前の高校生になるときでした。
カラヤン指揮ベルリンフィルの演奏で
第4番”ロマンティック”のLPを買った時です。
しかし、時は流れ、女の子に間違われることもあった美少年?から、
りっぱなハゲのおっさんになったここ数年で、
ようやく全9曲(正確にいえば、00番、0番も入れて11曲。もっとマニアックな人は版の違いも入れてくるがそれはそれで)がわかるようになりました。
その中では、第5番が一番の難敵でしたね。
何度聴いてもわからないという時期がしばらくありましたが、
ある時、急に霧が晴れるように、すうっとわかるようになりました。
※パイプオルガン
いまでは、一番好きな曲になりました。
いまでにブルックナーの9つの交響曲は、
僕にとってかけがえのないものになりました。
クレンペラーのブルックナー第5交響曲 威厳と安らぎが交錯する
オットー・クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管の演奏は、
仰ぎ見る巨大建築物を見るような演奏です。
それも最新の建築学の粋を集めた
近代的なビルではなく、
ヨーロッパの歴史的な街並みに
聳え立つ大聖堂のような演奏なのです。
だからとても近寄りがたい威厳を放っているのですが、
ひとたびその懐に飛び込むと、なにか不思議な安らぎを覚えるような安心感があります。
オットー・クレンペラーの名盤 ブルックナー交響曲選集
アントン・ブルックナー – Anton Bruckner (1824-1896)
交響曲第5番 変ロ長調 WAB 105
Symphony No. 5 in B-Flat Major, WAB 105
1.(21:20)I. Adagio – Allegro
2.(16:34)II. Adagio
3.(14:44)III. Scherzo: Molto vivace
4.(26:46)IV. Finale: Adagio – Allegro moderato
total(79:24)
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 – New Philharmonia Orchestra
オットー・クレンペラー – Otto Klemperer (指揮)
『クレンペラー / ブルックナー: 交響曲第4番~9番 (限定盤)』
クレンペラーのブルックナーは、フィルハーモニア管(またはニュー・フィルハーモニア管)
とのセッション録音で、第4番から第9番まであります。
ただ、第8番のみ最終楽章に18小節もカットするという蛮行があり、
いかがなものかと思いますが、その他はどれも名演です。
5番以外の5曲については改めてレビューする予定です。
個人的には、3番も録音してほしかったなと思うのですが。。。
まとめ
よくブルックナーは聴き手を選ぶと言われます。
それだけとっつきにくいのだと思います。
その中でも最たるものは第5番だと思います。
長編の文学作品を読むのに似ています。
なかなか理解できないけど、読み終わると
ずしっと感銘が残っているという感じです。
ブルックナーは、最初はなかなか理解しがたいですが、
ほんの少し我慢して聴いてみましょう。
そうすると、すうっと霧が晴れるようにわかる気が必ず来ます。
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