こんばんは、
ともやんです。
今年生誕115年のカラヤンの録音を順次聴いていこうとしていますが、どうもカラヤンばかり聴いていると多少胸やけ気味になっていています。焼き肉が好きと言っても毎日となると辛いです。
ということで、今日は今年没後55年のシャルル・ミュンシュの名演を聴きました。
シャルル・ミュンシュのドヴォルザーク
ミュンシュは、フランスの指揮者と思われていますが、その生い立ちからみると複雑で、フランスとドイツの国境近くのストラスブールの出身で、ある時はフランス、ある時はドイツという地域でヴァイオリンはベルリンで学んだり後にパリでも学んだりしています。そしてその腕前を見込まれフルトヴェングラーが指揮者と勤めていた名門ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管のコンサートマスターを務めて人です。
ただ指揮者への思いが強くのちに指揮者に転向、フランス、そしてアメリカの活躍しボストン交響楽団の首席指揮者も務めました。また後にボストン響の指揮者になる小澤征爾さんにとっても恩人となる人です。
ミュンシュの指揮というと情熱的で豪快な演奏というイメージですが、それはライブでのことでスタジオでは、どうも真価が発揮されなかったようです。
ところが、レパートリーから少し外れていますが、ドヴォルザークで素晴らしい録音を残しています。
ミュンシュ 一期一会のドヴォルザーク
アリアCD店主の松本大輔氏の著書『クラシックは死なない!』でもこの録音を取り上げていますが、それによるとミュンシュはドヴォルザークの交響曲をこの1曲を1回だけ録音していると記されています。
これはスタジオでの正規録音のことで、実際には現在現役のライブ盤で「新世界より」の演奏を聴くことが来ます。
僕は未聴ですが、ぜひ聴いてみたいと思っています。
さてミュンシュの一期一会とも言うべきドヴォルザーク交響曲第8番ですが、これが素晴らしいです。筋肉質の引き締まった演奏に加え、艶やかな響きが楽しめます。
また一緒に収録されているピアティゴルスキーの独奏のチェロ協奏曲も秀逸。
こちらはミュンシュの豪快さと相まってライブのような熱い演奏を展開しています。
残念なのは、こんな名演にも関わらずCDは廃盤状態。
Amazon Musicで聴くことが出来るのが救いです。
ミュンシュ ドヴォルザーク 交響曲第8番&チェロ協奏曲
アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvorak (1841-1904)
交響曲第8番 ト長調 Op. 88, B. 163
Symphony No. 8 in G Major, Op. 88, B. 163
1.(09:57) I. Allegro con brio
2.(10:09) II. Adagio
3.(06:14) III. Allegretto grazioso – Molto vivace
4.(09:22) IV. Allegro ma non troppo
total(35:42)
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アントニン・ドヴォルザーク – Antonin Dvorak (1841-1904)
チェロ協奏曲 ロ短調 Op. 104, B. 191※
Cello Concerto in B Minor, Op. 104, B. 191
5.(15:56) I. Allegro
6.(13:14) II. Adagio ma non troppo
7.(12:59) III. Finale: Allegro moderato
total(42:09)
ボストン交響楽団 – Boston Symphony Orchestra
シャルル・ミュンシュ – Charles Munch (指揮)
グレゴール・ピアティゴルスキー – Gregor Piatigorsky (チェロ)※
録音: 1960年、61年
残念ながら現在CDは廃盤のようです。
Amazon music unlimitedでは配信中ですので良かったら以下からアクセスしてみてください。
ミュンシュ ドヴォルザーク 交響曲第8番&チェロ協奏曲 |
あまり音楽本では取り上げられないが、こんなに整然としていながら人の心を乱す演奏はそうない。ミュンシュはドヴォルザークの交響曲のこの1曲、この1回しか録音しなかった。『クラシックは死なない!』より
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