こんにちは。
ともやんです。
フルトヴェングラーというと、もっとも印象が強いのは、やはりベートーヴェンです。
また残されている録音の多さからや重要なコンサートでは、ベートーヴェンをプログラムのメインに置いていることから、本人ももっとも得意としていたと思われます。
また録音の多さも、ビジネスとしてみた場合、フルトヴェングラー=ベートーヴェンが一番その効果が高いので、実際のコンサートでも多かったけど、残されて量としても結果、一番多く残されたと思われます。
さて、これから2回に渡ってご紹介するメンデルスゾーンとシューマンは、フルトヴェングラーならではの名演です。
フルトヴェングラー メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲
フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847)
メンデルスゾーンは、悲劇的な生涯を送った作曲家が多い中、
その名のフェリックス(幸福児の意味)にふさわしく、幸福な生涯と言えます。
経済的に恵まれた家庭に生まれ、しっかりとした教育を受け、
恵まれた結婚、物質的に豊かな生活、よき友との交友、
それははたから見ていても幸福な生涯だったと思わます。
ただ、38歳という働き盛りに逝くという短命だけは惜しまれます。
恵まれた環境との引き換えだったとしたら人生とは皮肉なものです。
また、ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者として
J・S・バッハや、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトを世に紹介した功労者です。
実際、メンデルスゾーンによって紹介された名曲は、今日どれほどあるかわかりません。
ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64
ユーディー・メニューイン(Vn)
ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1952.6.25&26
ベートーヴェン、ブラームスと並んで3大ヴァイオリン協奏曲と言われていますが、
男性的な2曲に比べ、女性的で繊細で優雅なメンデルスゾーンが、僕は一番好きです。
メニューインのヴァイオリンは多少甘めで僕の好みではありませんが、
フルトヴェングラーの指揮は、控えめですが誠実な演奏で好感が持てました。
フルトヴェングラー フィンガルの洞窟 ザルツブルク音楽祭で
フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847)
フィンガルの洞窟 序曲
ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1951.8.19
ザルツブルク音楽祭でのライブ録音です。
ここでも宇野功芳氏の名解説をご紹介します。
“フルトヴェングラーはここで人生の無常をいっそうスケール大きく描き尽くしたのだ。
密度の濃さ、内容の濃さ、きれいごとでないティンパニの強打、
打ち寄せる大波、そしてライヴならでは音の命。
コーダの迫力もすごいが、アッチェランドは49年盤よりもいっそう控え目になっている。”
フルトヴェングラーのライブ 真夏の夜の夢
フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847)
真夏の夜の夢 序曲
ウィリヘルム・フルトヴェングラー指揮
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1947.9.28
僕は、真夏の夜の夢が大好きで、特にクレンペラーの名盤が好きです。
フルトヴェングラーの演奏は、陰影に富んだなかにベルリンフィルの弦の艶やかが聴かれたり、
ドラマティックな名演です。
まとめ
フルトヴェングラーの録音では、
残念ながらメンデルスゾーンの交響曲は残されていません。
プログラムに取り上げなかったのか、
また録音されなかったのかわかりませんが、
フィンガルの洞窟など聴いていると、スコットランド交響曲などは、
味わいのある名演を展開したのではと思わすにはいられません。
それを思うと残念ですね。
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